弔いの卒塔婆に似てるタチアオイ梵字の様に花が連なる
肩書きは「青い新宿回遊魚」まだあのひとはいますかここに
膝を抱き「東京事変」聴いていた人恋しくてベゴニアを買う
束縛を嫌いみずから糸切れば動けなくな ....
水面には 満月ぷかり 揺れている 輪郭溶けて 何処か寂しげ
足先で ちゃぷちゃぷ波紋 描き出す 歪んだ景色 歪んだ私
桟橋の 縁に手をかけ 覗き込む 水面に映る あなたはだ ....
「さようなら」黒板に大きく書いたなら
次の日私は小さな記事に
涙枯れ猛スピードでペダル漕ぐ
籠にひらりとはかない恋が
幻を見ていたのよと母が言う
線香の煙青空に消えて
....
いいから、と君が言うからいいかあ、と とろけてゆくの朝の素肌に
もう顔も見たくないのにあの海の写真のきみは女神みたいだ
かなしいよ、かなしいよああ、どうでもいいチャンネルにして少し ....
柿ノ木がすきだと言って 柿ノ木に なってしまったあの娘を想う
言の葉に 毒を含んだ 白い花 日陰に咲いて 漢方になる
道端ジェシカさんに捧ぐ・・・
あとだしをするのに負けるきみだから 最初はぐーでちょきを出す恋
気がつけば最初はいつもぱーを出す きみの恋はただしくやさしい
わたしたち最初にぐーを出すわけを 話し合わなきゃな ....
セーターを忘れたことを思い出す
戻るべきか残すべきか
その部屋がこの部屋になる君の部屋
あのセーターが君の部屋着に
レコードも本もおかしな置き物も
君の部屋に残し ....
昨日まで君と呼ばれた肉塊をを小刻みにしてトイレに流す
コンクリで足首巻かれ沈む海溺死ランドのJAZZが聞こえる
側溝に死んだカラスがつんのめる僕らの歩くいつもの舗道
ドブ照らす場末の ....
好きなのに嫌いなふりをしてしまう反対側の気持ち零れる
五月晴れ流れる風の透明感キラキラ光る太陽の風
広大な宇宙旅する流星に乗せた願いは山積みのまま
第三の目を育てれば誰にでも見えない ....
{引用=
さみしさを肯定できる朝だった、誰とも笑える人間だった。
どこまでも飛んでいけたら良いのにと 空にまたがりきみが呟く
隙間から風でも入る家 ....
遠くから聞こえるチャイム 岩尾商店のベンチでこっそりキスした
せんせいの涙と怒鳴り声は全力でぼくらを抱きしめている
雲を切るようにピイッと笛の音 ゆらゆらゆれる25メートル ....
亡き君の 記憶の海で 耽溺す 未来を閉ざし 過去へ過去へと
貴方に愛されたいと願った 声を失くした人魚姫のように
新緑は 初夏の日射しに 色を増し ヒレの無い足で 外に駆け出す
満月の夜は 鱗を落とす 微かな潮風に 故郷を思う
お互いに今日は言葉で癒されないうつむく唇食べたら怒った
まっすぐに歩こうとするくるぶしと額に悲恋の花の刺青
熱のある 夜に雪降る ほろほろほ 溶けていくのはこだわりだろうか ....
たゆたゆと零れおちゆく蒼いとき つめに絡ませ朝をむかえる
すべりおちのたうちまわる欲情を 涙のようにみちびく指さき
肌を知りささやきを知り朝を知り 自分の皮膚の分厚さを知る
いつまでも世界は甘く痺れます イエスタデイのしわざでしょうか
雨水と花で僕らは生きられた イエスタデイには分からないけれど
雨が降る世界のどこかの街でまたイエスタデイを歌っていようね
....
冷蔵庫ゆっくり冷えていくものが光のような気がしてならない
やっと今一人で立てた足元にいろんなものが這いのぼってくる
ゴミ置き場月光に散る貝殻が泣いてるまぶたに見えなくもない ....
先生にひろってもらった消しゴムを
当然と思った私が嫌い
神様はいないよと言ったおじいちゃん
そんな貴方も仏になった
見られるとバカみたいに赤くなる
恥ずかしがるなよ君は美味しい
....
{引用=
お互いの手首に傷をつけあって きみより深い線がしあわせ。
剃刀をあてる瞬間、瞳孔が はじけそうなきみが大好き
誰よりもやさしいきみが溶く赤は 酸素に触れてよごれてい ....
朝日射す 新生児室の 保育器に くの字に折れた 老婆が眠る
こころにもないことを云うあの人の こころはいったいどこにあるのか
看護師の熱い思いを膨らませ高いレベルの看護を目指す
哀しげに僕を見上げる捨て犬の心の扉半開きのまま
さよならと つぶやく君の 背中だけ 目で追い掛ける 春の夕暮れ
先生の 正しい言葉 毒づいて 今日は悪魔に 心売りに行く
放課後の 君の耳を 塞いだら 愛してるって 言える気がする
....
年の数 バーステイケイクに 指挿した 炎の代わりの 紅いマニキュア
あこがれる すなおなうたをうたうこと 花や草木や鳥のことなど
桜の木 春爛漫と咲き乱れ何も感じぬ自分の怖さ
花見上げ微笑む笑顔あざ笑い強くなりゆく折れんばかりに
逃げまどう人をテレビ ....
{引用=
きみの吸う 酸素にさえも憎しみを 覚えた朝に鍵をかけます。
珈琲と本と煙草とキスだけで 育ててあげる。( it's happiness .)
純情がいない世界は ....
魂を
込めてあんたに
火をともす
心でもいい
体でもいい
一枚に千切れた紙と名を書いて
繋ぎ合わせた父と母の名
1 2 3 4 5 6 7 8 9