すべてのおすすめ
親愛なる詩友へ

友よ、あなたが今心から愛する{ルビ女=ひと}と出逢い、
日々幸せに包まれていることを、
僕は嬉しく思っています。

僕なりに感じることですが、
「芸術家」「詩人 ....
今までの僕は
美味しそうな料理を画用紙に描いては
「夢」という文字を隅に添えて
誰も訪れないギャラリーの壁に飾り
寂しい腹時計を鳴らす空っぽの胃袋を
満たしたつもりになっていた

見上 ....
よく晴れた昼過ぎ
満開の桜の木陰にすいよせられて
黒い幹に{ルビ凭=もた}れ腰を下ろしていた

桜の花々は音もなく風にざわつき
ふと 辺りを見わたすと
桜の{ルビ蕾等=つぼみら} ....
かみさま
大人になった僕は
ずいぶんと長いことあなたのことを忘れていたようです。
時に僕はあなたの姿を見たいと
{ルビ只=ただ}、無力な両手を組み合わせては空に向け
一心にお祈りしています。 ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
さびしさに
ひざをかかえて
タオルケットははいだまま
「る」の字でねむる

あの{ルビ娘=こ}は今頃
遠い空の下
今夜も誰かに抱かれて
求めあう「る」と「る」を
くみあわせてる

 ....
もう何年も前のこと
ある夜のブラウン管の中
孤高のステージで
赤毛を振り乱して歌う{注ジャニス=アメリカの歌手}

夭折した彼女の生涯を
ナレーターが語り終えると
闇の画面に
白い文字 ....
浜辺には
夕陽に淡く染められた
煙草が2本寝そべり

1本はまっすぐ横たわり
笑って空を仰いでいた

もう1本は砂にねじこめられた傾きで
しょげていた

あの日君が
「棄て ....
金髪の中年
若い未亡人
ぎこちない青年

3人はうどんの出る喫茶店で
食事を共にしていた

丸テーブルの真ん中に
輪菓子(ドーナツ)が置かれていた

スポンジの空洞の上で
3人は ....
「お先に失礼します」
の言葉を交わしあう金曜の夜
今週もなんとか無事に働けた自分に
「おつかれさん」と一人つぶやいても いい

自分の肉を
飢えた{ルビ乞食=こじき}に食べさせ ....
ふるるさんの服部 剛さんおすすめリスト(190)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩人の幸せ・不幸せ_〜詩友への手紙〜- 服部 剛散文(批評 ...9*05-5-26
空の料理人さん- 服部 剛自由詩3*05-5-22
桜の蕾を手のひらにのせて- 服部 剛自由詩10*05-4-30
屋根の上に寝転んで_〜かみさまへの手紙〜- 服部 剛自由詩9*05-4-24
空中列車- 服部 剛自由詩25*04-10-3
「る」- 服部 剛未詩・独白31*04-7-9
白い文字- 服部 剛自由詩12*04-7-4
ロダンの煙草- 服部 剛自由詩7*04-5-27
ゆびあと- 服部 剛自由詩8*04-3-12
誰かがくれた桜じるし- 服部 剛自由詩6*03-10-26

Home 戻る 最新へ
1 2 3 4 5 6 7 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する