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この雄大な大地に拮抗しうる音楽は

中島みゆきでもモーツァルトでもなく

チャイコフスキーの交響曲第五番だけだった

そんなかっこいいコピーがあった

今朝これをガンガンにかけた車か ....
建物や地面や活字はちがうけれど

月はきょう満月で

それは変わらないもののように思えた

変わらないものを思えることが

私にとっての旅であった

知らないことも知りたい

だが

変わらないものな ....
伊藤くんがなにかべつの存在に入れ代わっていた

双眸にうかんだ青い月影

柔和に引きつれた微笑にそれが凄絶をあたえている

土蔵の板窓が震えているのは僕のふるえでも風で起こったものでもなか ....
それはだれかに

しってもらいたいから

そんなだれかに

ほめてもらいたいから


宇宙のかたすみに

おれがあらわれたのは

きっとその理由からさ

宇宙のかたすみで ....
有楽町で吐き出されるとホームには、冷えた焼肉の匂いがながれていた。

あたりは、群青だとかすみれいろの狭い空を背にした明かりのついたビルばかりだ。

この懐かしさはなんであろう。(私は暫く)ホ ....
たくさんの虫が

星の音色で鳴いている

ぼくは目を閉じている

このリズムで眠りにつこうか

ダイブ

夢で会えたらよろしくな


(待ってるね)

(また愛してな)
 ....
窓辺からずっと虫の音がしていた

部屋をくらくしてそれを聴いている

目を閉じているのか

目を暗やみに開いているのか

もうわからなくなるくらい

虫の音につつまれていた

 ....
駅をすこし上ったところに

ウィスキーをやれる店がある

バーボンにしようか

スコッチにしようか

いつもすこしだけ悩む

ロックと炭酸水のボトル

それにナッツが運ばれてくる

あなたにこんど会っ ....
あんなに月といっしょだったのに

金星はひとりぼっちになっていた

でもそれは

俺の見えている世界だけのお話で

じっさいはなにも変わらないよな

流れ星だ!しばらく見つめていた ....
空に月が照っている

世界はじぶんのこころだ

失意のとき

目に映るものたちが

励ましを感じさせてくれるなら

微笑んでいてくれるなら

きみの町にいま月は燃えているか
 ....
とかげたちが庭の敷石の

こんもりしたのに静止している

とかげたちが静止しているのが

なにかに似ていると思った

ちいさな蛇のような

ちいさな恐竜のような

ながいしっぽ ....
ここはぼくのいる場所じゃない
だから余計真剣に事に当たる

じぶんの何かは分からないけれど
その何かをひきちぎるようにして
しぼりだすようにして事に当たる

そうやって最初っから存在して ....
戦略を持たない国だと自嘲するのはやめろ

出張の空は群青いろになっていった

リスクのとれない国だと軽くみるのはやめろ

どぶねずみ色の雲や空が群青になっていった

グローバル化という ....
立秋は暑い

暑いけれど

風がほどけ

空をおいて

雲が重なる

夕方の影は

 ....
カワバタくん、ランチでもどう、

同僚のイガタアヤコがシンゴを誘う
いっしょに働いて10年以上になるのに話すようになったのはこのいちねんのことだ

飲み会で子育ての話になったときなぜかシンゴ ....
はやく留守電になれよ

追いすがるような絵になってしまうじゃないか

用件さえとどけばいいんだよ

夜のカラスがちぎれて言った

留守電までの時間6秒ぐらいにしろよ
こんな顔をして家には帰れない気がした
ヨシミは自転車で夜を町を走っていた
お母さんをさがしてパチンコ屋さんをわたり歩いていた
カゴのなんでもバッグにケイタイがのぞいていた

目からなみだがあふれていた ....
乱暴に脱がす手
手に刻まれた三日月が
赤紫に腫れていた

いつもは白い月なのに
哀しい目をしてのぞきこむ

水晶体に光景が////


湿った砂山
ふもとから
少しずつ掘ってゆ ....
相殺しきれなかった存在があたしたちだと思った
相殺されずにのこってしまったのがあたしたちの存在

お父さんのためだけに無駄になるかも知れない晩ご飯をつくっていた

ヨシミはユキオとカワバタど ....
ひとを責めずに全力を尽くそう
ひとを裁かずに全力を尽くそう
そしてなにものかにお任せてしてしまおう

なにものかはたたずんでいる
世界にみちて存在をしている

責めず裁かず全力を尽くして ....
うらぶれた仕事がえり
なんだか日も長く夜7時
微笑んでくれたのは
群青の空と
人工の光だった
否、色に名前をつけ
空をその名で形容したしゅんかん
空は人工そのものだったのだ

家路とはなんであろう
物 ....
だしぬいて
宇宙が空にせり出していた
影絵とは宇宙のこと
シンプルな微熱が続いてゆく
いつの日か宇宙の一隅で
孤独な嘘を吐き出している

だしぬいて
宇宙が空にせり出していた
愛しいとは悲しみの轍のよ ....
星が粗野に散らばっている

オリオンぐらいしかわからない俺は

星と星を線で結べなかった

晴れのちレインの光を集めて

天体の住む街をきょうもゆく

忘れた人生を忘れた指でなぞっ ....
クサマヤヨイの絵が好きだ

とくにカボチャのが好きだ

死班のようにも

病んだ精神の血痕のようにも

見える

クサマヤヨイの水玉が

クサマヤヨイのドットが

カボチャのかたちをして居心地よく座っ ....
街路樹の葉はひらべったくなっていた
この街にはもう新緑はなかった
木々や草が精子のような匂いを送り出していた

女が買い物にいくのを女の部屋で留守番した
低層階だから木々の先端がガラス戸ごし ....
F1モナコグランプリを見つめている

レースが始まると一斉に

相似のコースどりをうねらせて

バトルの河がながれだす

胸のつかえをとるには

F1の精密なバトルを見つめるに限る ....
だれかが祈ってくれている


だから祈りをかさねている


まわりを見つめる

まわりを感じる

胸の痛みなくなるまで

まわりを見つめる

まわりを感じる


だれ ....
ハッピーエンドは幸福の始まり

でも幸福の始まりはハッピーエンドではない

終わりは始まりであるのに

始まりが終わりに続いてゆくのを見たくない


あなたは今年どこで桜を知ったのか ....
白い天井を見つめている

黄金週間の夕暮れどき

一日のさいごの光を見つめている

壁にはパンプキンの絵画

胸にかぶさる世の戯れごと

天井のもう少しさきを見つめよう

少し向こうには

希望のふり ....
べたあっと広い横断歩道で信号待ちをしている人混みのなかにいた
曇り空だった
曇り空のひかりが広い横断歩道に溜まっていた
女子高生数人がぼくに笑顔で駆けよってきた
二十年まえなら吉川晃司や的場浩 ....
kauzakさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(332)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
交響曲第五番- 吉岡ペペ ...自由詩410-10-29
異国の月- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-10-26
白い白い土蔵のなかで- 吉岡ペペ ...自由詩510-10-6
理由- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-4
ある夕景- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-1
ダイブ〜夢で会えたら- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-26
すこしあるこうか(2)- 吉岡ペペ ...自由詩710-9-19
バーボンに幸せを- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-9-4
流れ星- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-3
月は燃えているか- 吉岡ペペ ...自由詩1210-8-22
星座たち- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-17
クライマーズ・ハイ- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-13
何十億かいめのスペクタクル- 吉岡ペペ ...自由詩610-8-10
秋立つ日に- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...910-8-9
海という洞窟- 吉岡ペペ ...自由詩810-7-7
留守電までの時間6秒ぐらいにしろよ- 吉岡ペペ ...自由詩310-7-2
群青のサンドウィッチ(_最終回)- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...17+10-6-27
人工水晶体- 吉岡ペペ ...自由詩1210-6-17
相殺しきれなかった外灯- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-6-6
神のみぞ知る世界- 吉岡ペペ ...自由詩9+10-5-29
群青の回廊- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-5-28
だしぬいて- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...210-5-27
晴れのちレイン- 吉岡ペペ ...自由詩510-5-27
クサマヤヨイの絵- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...510-5-25
6月- 吉岡ペペ ...自由詩7+10-5-23
新しい象徴- 吉岡ペペ ...自由詩610-5-17
だれかと祈る- 吉岡ペペ ...自由詩1310-5-15
ハッピーエンド- 吉岡ペペ ...自由詩1110-5-9
天井のもう少しさきを- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1010-5-4
曇り空のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-5-3

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