すべてのおすすめ
炎天にライカは俳句裁判所 かげろふやガソリン一滴惜しむ日々

花散るや小猫は野辺に腐りつつ

病む祖母のひとみ濁れり藤の花

わが胸は花花花とうづきけり

秘めごとは肉の匂ひや落椿

佳き人のお尻は白し夢の ....
鳥雲にアイロン崖下ルーデンス

キュビズム芽キャベツ脅迫的求婚

ずんべらぼんで維持する牢獄や朧

暴飲暴贖罪四温にじむ産婆だ

母音なる子音やしかとかぎろえり

ふり返る花曇 ....
尾の長き生き物らしい。寒さとは
爪並べ指を揃へて朧かな
春の月唐突に死の淵に浮く
アーモンド舌噛んじゃった冬日かな 黒鍵の押されて戻る五月闇 
 

桜桃忌知らない人と手をつなぐ
 

火取虫それは愛かもしれないし
 

まっさらな手首でかきまぜるプール
 

かさぶたのやわくなるまで水 ....
しりとりをしてもひとり。

カレー食う、ひとよひとよにひとりみの

歯ブラシにシェービングジェル、五月雨の朝

銀の雨紫陽花染むるレクイエムか

傘を振りソールが弾く音、てゅるりらっ
 ....
薔薇喰へば詩人

悔やみきれぬ漆黒の髪長し

萩散る恋散る

満腹猫の小憎らしさよ

雲間を逃げるホワイトジーンズ

欲しいものは淫らなギター

まばたきする度に薔薇

片 ....
AIという類人猿が支配する町で
プレカリアートたる我々の無抵抗不服従単純労働
ここは湿り気があるから白い虫
わたしには栄養があるから白い虫がわく
クリトリスをこねる要領でひねりつぶす

日 ....
炎昼を赤子の声で鳴く蝉や

誘蛾灯十枚の爪かかりけり

泳ぎきし手足を埋めて砂の城

真夜中の汗つま先へ到達す

扇風機ふいに大きく頷けり

蟹踏みし踵より蟹生まれ{ルビ出=い}づ ....
父さんが履歴書を書く春炬燵

ホテルXOの看板黄砂降る

ままごとの包丁洗う万愚節

春昼やゴム手袋が落ちている

歯ブラシを真っ赤に染める受難節

小橋中橋京橋渡る花疲れ

 ....
教会の鐘を逆さに春の闇

わが死後は一匹の蠅のみ知るものを

澄む空とわが髪からむ青嵐
性愛を投げ捨てるべし春の闇

「うち」という呼称は鳴るか水仙花

梅の花咲き極まりて白き肌

その胸に紅梅の咲く夜を知る

春のバス満員なれば風強し

ただひとつ桜が咲きて汁き夜
 ....
電線の雪ぶつ切れて落ちて来し

ポケットに凶器あたため暮れかぬる

妻を殺して帰る家 冴え返る

遺書などは無くとも二月の首縊り

シクラメン呪いは無垢なこころから
夕立や子猫の腐る竹林

重き夜や夏に狂うて血のちぎり

うたも絵も美しくあれ夏の闇

病んでなほざくろの花は輝けり

筆先に落つる泪や花ざくろ

しづけさやプールに沈む我がいのち
 ....
目を閉じた赤子の笑みに触れる花


ひとひらをくちうつしする涙かな


赤子の手何を語るや散る桜


とどまらぬ光の糸をたぐる花


名づけても名づけきれぬ日花 ....
いとしいを ははのせにおき かざるよる 耳たぶを練り餌さにして夜釣り もう雨が降ると息が白い

プラットホームは痛いほど凍てついている

出来損ないの私の影を穿つ雨

午前六時三十分に青い電車に乗る人 他人の朝

水溜りよ青は無残に散乱する

どこへ ....
寝がえりの数だけ夢は裏がえる



またひとつ積もり重なる雪まなこ



煌々と言葉は眠りを遠去ける



見も知らぬ機械の生まれを語る夢



 ....
挨拶

はいくろうさごろうくさんぎの残暑かな
本を開いて 通り抜ける言葉 眺めている


あんまり白い雲だから さみしい


水捨てて 私のようだと コップ見ている


ここには無いことだけが わかる日だ


もういらない ....
ビ ー 玉 や 転 が り ま わ る 春 の 山


舌 つ づ み 打 つ 手 の ひ ら の し じ み か な


鞦 韆 の 上 に 忘 れ た 漢 字 帳


脱 ....
身 を 任 せ 川 の 流 る る 渓 谷 や


冬 の 雨 宿 る 旅 人 つ ゆ 知 ら ず


さ わ る 脚 さ わ ら ぬ 脚 の 炬 燵 か な


冬 座 敷 少 年 ....
生きている 缶コーヒーの原材料

暗がりを思い出しても針太く

溶けかかり 泡の底から目立たせる

吸い取った指で通過するバーガー屋

午後の積雪 直角に気づかない

金づちの前に ....
生ぬるいニュース眺めるぬるい顔

ファルージャとシンクロする戦場鍵盤弾き

ウクライナにやさしい日差しとオレンジスライダー
蜜 蜂 や 甘 い 寝 床 は ど こ に あ る


茶 の 花 の 語 ら ぬ こ と を 飲 む ば か り


両 足 が 棒 の よ う だ と 案 山 子 か な


赤 ....
年明けの雑煮は夏の尻子玉
君がため汲みし若水 皿に注ぐ

寒施行 狐と分け喰む小豆飯
そっと割る頭氷の鏡開き

水底は青女の朝より温かく
名護岳のキジムナーから花便り
友人から「いかにせん 茶飲み友だち」の上五、中七 を示されて、下五のみ、考えてみたもの。本来なら、「未句」という欄があれば、そこに出すべきものですが、ことばの面白さにつられて、付けてみました。

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佐々宝砂さんの俳句おすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
俳論- m.qyi俳句408-7-28
行く春- 三州生桑俳句608-5-1
粗野、小火。- 石原ユキ ...俳句3*08-4-26
寒さとは何か- 右肩良久俳句408-3-2
冬日2- A-29俳句5*08-2-27
矢印- 石原ユキ ...俳句5*08-1-17
'07夏・句集- しろう俳句3*07-11-10
萩散る恋散る- 三州生桑俳句407-10-12
矢印_β版- 石原ユキ ...俳句3*07-10-2
怪談俳句- 渦巻二三 ...俳句20+*07-9-10
春昼- 石原ユキ ...俳句3+*07-7-24
春の闇- 村木正成俳句5*07-5-3
哀憐- 黒田康之俳句507-3-18
冴え返る- 渦巻二三 ...俳句207-2-26
夏に狂へる- 三州生桑俳句806-7-15
花の国- 木立 悟俳句1406-5-7
_- 当麻完二俳句106-2-1
夜釣り- m.qyi俳句806-1-8
自由律十句〜青い電車〜- 黒田康之俳句305-11-8
眠り枯らして_- 木立 悟俳句805-11-3
挨拶- m.qyi俳句205-8-25
俳句かな?- こむ俳句4*05-7-27
春のうたた寝- 本木はじ ...俳句705-3-25
冬の村雨- 本木はじ ...俳句904-12-14
午後の積雪- 合耕俳句5*04-12-4
所詮テレビから伝わるのは静電気だけ- 餅ヴィシ ...俳句904-12-1
秋風記- 本木はじ ...俳句804-8-18
一月の河童たち- 小池房枝俳句6*04-1-11
いかにせん茶飲み友だち- 狸亭俳句503-12-5

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