すべてのおすすめ
春の天皇賞。6歳になった彼の、最初で最後のG1レース。
出走にあたって、彼の所属厩舎だった田中清隆師の残した談話が今でも忘れられない。
調子がどうの、勝ち負けがどうの、という話ではなかった。
「 ....
晴天には雨を忘れるから、いつか遠い国で無残に殺された幼児のニュースも(そういえばそんなこともあったねえ)なんて言葉で語られるだけのものになった。ベッドの上で、音を出さずにテレビをつけて、ただ画 ....
その年の帝王賞は、やや小粒ではあったが、面白いメンバーが揃った。
1番人気の昨年の年度代表馬ダイコウガルダン、2番人気の売出し中だったハシルショウグンが、中央からの3頭を迎え撃つ図式だった。
当時 ....
フルゲートの中山グランドジャンプ。いいメンバーが揃った。
圧倒的な1番人気は、目下3連勝中、当るところ敵なしの勢いで臨む、昨年の中山大障害勝ち馬ギルデットエージ。
次いで、連覇を狙ってオーストラリ ....
混線した電話からほんの一瞬だけ聞こえた名も知らぬ誰かの泣声のように、どう対処していいのか判らない種類の痛みを残してあの人は消えてしまった。テーブルの上のエスプレッソすら、きちんと始末して行かな ....
ナマの心臓の感触というのはなかなかそうと膝を打てるような言葉にはならないものだ、本来俺たちはそうしたものの動きには無自覚なものだし、そもそも下手に自覚なんかしてしまったら日 ....
私の詩がどんなに拙い読むに耐えないものであっても
便所の落書き以下の代物であっても
そんなこと関係ないんです。
ポイントが入っていないと誰にも相手にされていないようで
孤独に凍えそうな ....
彼女の母親の大ファンだった。
ひと昔前の古めかしいヨーロッパ血統、シンプルな馬名、華奢な馬体。
それでいて直線では鋭い末脚で突っ込んできては、強いライバルたちに引けを取らなかった。
善戦まではい ....
♪ソバカスなんて気にしないわ
ハナペチャだって だって だって お気に入り♪
「おチビちゃん、笑った顔の方がより不気味だよ。」
― そう言って、泣いている幼い私に決定的なダメージを与え ....
居酒屋『道草』のカウンターでホッケの焼き物と格闘しながら冷酒を飲んでいると、
隣の席に座った、やっぱり常連のキャバ嬢のマユミが、酔っ払って、僕に向かって
話しかけてきた。
「あんた、目の見え ....
日本ダービー。有力馬の一角を担っていた彼に跨っていたのは、デビュー3年目にして弱冠20歳、ダービー初騎乗の中舘騎手だった。
返し馬を終えてスタート地点に戻ってきた中舘は、慌てて担当厩務員に告げる。
....
「それはダメ!」
そんな声を出してしまったものだから、いぢわるな彼はますます面白がって、手に持っているノートをパラパラと眺めた。
「うわー、きったねー字だなー、いつの?」
「十五歳の時の」
....
栗毛の大柄な馬体だった。
重戦車のような差し脚で、一完歩づつ確実に、最後の直線を追い込んでいった。
無骨で不器用な、愚直とも言える追い込みで、稀代のスターホース、ミスターシービーに戦いを挑んでいっ ....
〜親愛なるデーブ新大久保氏に捧ぐ〜
水道山から、鎌倉海岸まで流れているハイランドクリークには、<粘膜の輝き>
を知らせる看板が立っている。
《今年も<粘膜の輝き>の季節が近づいて来ました ....
どこにすっ飛んでいくか判らないような気っぷのいい逃げが、彼の持ち味だった。
気性難と慢性の蹄の疾患のため、デビューは2歳の冬だった。3歳クラシックには何とか間に合い、羽田盃14着、東京ダービーは落 ....
皆さんは自分が生きているのは自分の意思で生きていると思っているでしょうか?
実は我々は自分の意思で生きているのではないのです。
その証拠にあなたは自分の意思で心臓を止められますか?
食物を食べた ....
4角に差しかかるところだった。圧倒的な1番人気だった彼は、外から3番手まで捲り、先頭を窺うところまで上がってきた。彼がどのように勝ちを収めるのか、観客の興味はそこだけに集約されていた。
次の瞬間、 ....
父は大柄な馬だった。引退レースの有馬記念で、あっと驚く大穴を開けた時、530kgもあった。そしてその仔達も大柄な馬が多く、余計なことに、よく穴を開けるとこまで似ていた。
「血のロマン」てやつを信じ ....
「あんちゃん」とは競馬用語で見習い騎手のことで、一種の差別語である。例えば「あんちゃんみたいな競馬してんじゃねえ」というのは、腕が未熟であるという意味の罵声である。
だが、スタッフ、騎手仲間、そし ....
天性のジリ脚だったのか、それとも他馬の先頭に立つのが嫌いな「お馬好し」だったのか。
2歳の札幌でデビューして以来、3歳の秋まで、平地ではついに勝つことはできなかった。
しかし掲示板を外したのも ....
そりゃあ、ちょっとは責任感じてるわよ。
私が彼を振らなければ、彼だってこんなことにはならなかったんだし…。
でも、彼には悪いけど、私は彼について行くことができなかった。
ええ、好きだったわよ ....
本日、バック転日和。池谷幸雄は今頃なにをしてるかどうか、という問いに答えるのは、簡単だ。
バック転をしている。相変わらず。月でもいい週でもいい、大阪人がタコ焼きをほうばる回数より多くバ ....
♪ジョニーが来たなら伝えてよ
二時間待ってたと♪
隣の家の真行寺のおばさんにそうお願いしていたら、
ある日の夕方おばさんは血相変えて僕の家に来てこう言った。
「あんた気をつけなよ。 ....
散文カテで投稿しようと思ったけど、無計画に文章打ってるだけじゃ人の時間をうばうだけだな と思い直してこっちに貼っつけ。
だってさ、もう何年もおんなじこと言ってるんだもん。しかたねえよなあ。(1/22 ....
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2009/0510/index.html
(NHK日曜美術館のページ)
昨日新日曜美術館の再放送でパウル ....
暖かい、を通り過ぎてもはや『暑い』に近づきつつある今日この頃、家の中で昼間を過ごすにはもはや限界が近づきつつあり、昼の仕事を探しに行きつつも何故か帰りにはいつもの沼に釣竿を担いで通ってしまう今日この ....
{引用=
私は毎晩パンちゃんを抱いて寝ていました。パンちゃんが居ないと寂しくて眠れませんでした。
パンちゃんというのは、私が大切にしていたジャイアントパンダのぬいぐるみです。私が幼稚園の頃、マ ....
〈mixi日記より。2006年のポエケットの時のことです〉
そして会場に到着。
まだ開店前だったのですが、蛾兆ボルカさんの詩誌ロゼッタをまずはゲット。今回の特集は「祝祭」です。
....
グダグダ言いたくないので、とりあえず簡潔に言いたいコトのみ書く。
イシダユーリと今村知晃のユニット「後ろ回し蹴り」の先日の朗読パフォーマ
ンスに関して、意味不明の批判がくり返されている。
....
あたしは、たくさんの人に支えられていた。
それだけは今言えます、
Eさんの卒業証書が渡されなかったのが、ものすごく寂しかった、
たぶんEさんは、ちゃんとやっていくだろうね。
進路が決定し ....
m.qyiさんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(180)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「名」馬列伝(11)_シグナスヒーロー
-
角田寿星
散文(批評 ...
4*
09-10-17
Babelogue
-
ホロウ・ ...
散文(批評 ...
3*
09-10-17
「名」馬列伝(10)_ナリタハヤブサ
-
角田寿星
散文(批評 ...
2
09-10-3
「名」馬列伝(9)_ビッグテースト
-
角田寿星
散文(批評 ...
3
09-10-1
あのとき、こころはきずだらけだったのだと。
-
ホロウ・ ...
散文(批評 ...
2*
09-10-1
すべては気まぐれみたいに行われるのがイカしてる
-
ホロウ・ ...
散文(批評 ...
2*
09-9-24
私にポイントをください
-
花形新次
散文(批評 ...
8+*
09-9-24
「名」馬列伝(8)_ローズバド
-
角田寿星
散文(批評 ...
3
09-8-22
ノリピー・ノリピー_誰が豚かを決めるのは俺だ(4)
-
花形新次
散文(批評 ...
1
09-8-7
PCを捨てよ_町へ出よう(2)
-
花形新次
散文(批評 ...
5*
09-7-19
「名」馬列伝(7)_アサヒエンペラー
-
角田寿星
散文(批評 ...
4*
09-7-18
左手で書いたノート
-
光井 新
散文(批評 ...
2
09-7-16
「名」馬列伝(6)_メジロモンスニー
-
角田寿星
散文(批評 ...
2*
09-7-15
粘膜の輝き
-
花形新次
散文(批評 ...
1*
09-7-10
「名」馬列伝(5)_ドルフィンボーイ
-
角田寿星
散文(批評 ...
3*
09-7-7
生かされて生きる
-
ばんざわ ...
散文(批評 ...
3*
09-7-4
「名」馬列伝(4)_ツキノイチバン
-
角田寿星
散文(批評 ...
2*
09-7-3
「名」馬列伝(3)_オースミダイナー
-
角田寿星
散文(批評 ...
4*
09-7-1
「名」馬列伝(2)_トウショウサミット
-
角田寿星
散文(批評 ...
3*
09-6-29
「名」馬列伝(1)_ライバコウハク
-
角田寿星
散文(批評 ...
4*
09-6-29
誰が豚かを決めるのは俺だ(2)
-
花形新次
散文(批評 ...
1
09-6-27
クロマニヨンプレイ
-
カンチェ ...
散文(批評 ...
4
09-6-2
誰が豚かを決めるのは俺だ
-
花形新次
散文(批評 ...
6+*
09-5-28
(未整理。)
-
(1+1 ...
散文(批評 ...
2*
09-5-27
頽廃芸術と呼ばれて—昨日NHK日曜美術館をみました。
-
石川和広
散文(批評 ...
4*
09-5-18
ごめんなさい、という言葉
-
北村 守 ...
散文(批評 ...
1*
09-4-14
私の目が赤い理由
-
光井 新
散文(批評 ...
2+*
09-4-1
永遠に帰するポエジー_〜蛾兆ボルカ「はちみつぶた」について〜
-
白井明大
散文(批評 ...
4
09-4-1
むしろ現代のはらわたとして
-
大村 浩 ...
散文(批評 ...
10*
09-3-20
_ゼロ
-
つぐこ
散文(批評 ...
4
09-3-6
1
2
3
4
5
6