不感無覚の大河を 大揺れに揺れ
流れ流れて年を越し あと二カ月と
迫りし時 苦楽隠居の夢破れ
空を見上げて大嘆息の浮かれ人

六道輪廻の迷いの果ての幕切れ
あっさりと これまた成行 ....
土に消える冬の後ろに
秋がひとり座っている
秋は川を呼ぶ
秋は 海鳥を呼ぶ



濡れた道に飛ぶ鳥を
声は薄く追い抜いてゆく
傾いだ空のむこうへ むこうへ
雪から目覚め ....
アクションを 起こしもせずに {注カタルシス=〔アリストテレスが「詩学」で展開した説。浄化・排泄の意〕
(1)悲劇を見ることによって日頃鬱積(うつせき)している情緒を解放し、それにより精神を浄化する ....
春がきて 天馬のかたわら うたう声
          あなたは散るもの あなたは咲くもの


舞う応え 飛び去る天馬 葉の光
          散るものたちよ 咲くものたちよ
 ....
霧の間に差し入れられる
細く小さな指の雨
霧が一度震えるのを見る



傘ひとつ分だけ熱くなり
灯ひとつ分だけ冷えてゆく
線路から吹く風を歩む夜



あちこ ....
  


帯解寺の帰り道

奈良の盆地の五月晴れ

水田 若穂に 渡る風

あぜ道 道草 帰り道

生まれくるもの帰り道


生まれゆくもの帰り道
   


 ....
・おはなしは枕のそばでひそひそとくすくす笑いそれからそれから?

・浴衣着て金魚を下げて夜店来て気合いを入れて「ティガ!」と叫ぶ

・ひだまりときんもくせいに頬よせてイヌもボクも咲くむせかえる ....
羊歯や下草いっぱいの
ジャングルの中 ずっと奥
ワライカワセミ 啼くところ
バクが散歩をしてました
だんだん道が出来ました
獣が通って踏みならされて
きれいな道になりました

 ....
自転車に乗った少年が
風を引き連れ行き過ぐと
商店街のシャッターは
遅れがちにも皆ぐおんぐおんと歓喜の声をあげる


冬の夜空を引き裂いて
換金所のオババを引き裂いて
売れ残りの唐 ....
灰皿のなかでアップルパイを食べていたら
宿題を忘れたまま大人になった

たとえば

ジグソーパズルをさ
五六個買ってきてさ
縁側に放り出して
ビールを飲んでいます
ワーオ!

遊 ....
きまぐれにたびの途中に寄るひとよ
  寄り添い 傷む あいならなくに
背くなら 何故古巣へと 戻る公家

送るだけ まあとりあえず 送りゃいい

いかんざき マイブームは 隠れんぼ

議事堂に 満員御礼 いつぞ来る

テロリズム 恐怖政治の 意味もある
ぼくはさむ風を知っている                                     
ほどよくちぢこまる肉体が                                      ....
空へ落ちてゆく崖の前で
両腕をひろげなりひびく天使
すべての色が
すべての景が声になる
ひろげた両腕は
ひとつの陽に触れる
もうひとつの陽に触れる
西から来る無数の水無月を ....
並木道を走りぬけ
好きなあの娘にラブアタック
だけどちょっぴり ドキドキしちゃう
だって 僕は オタク だから
L!O!V!E!O!T!A!K!U!
オシャレの話をするよりも
ガンダム話が ....
ひとりで歩いた

ひとりで食べた

ひとりで笑った

ひとりで泣いた

そんな当たり前のことが
なぜか新しくて
またひとつ
自由になれた気がした
ひとなかで あへばしらぬ そぶりして
鏡のみぞ知る 乱れ牡丹
          こうず まさみ

 校長室の片隅に
 二つ切り大の洋画が 掛かっている
 その絵には画面いっぱいに
 二頭の犬が 描かれている
 描き手を信頼しているのか
 寝そべっ ....
みえこが                                   
おなかの赤ちゃんに話しかけ                     
仮の名を呼んでいる               ....
風と砂の町 その四つ辻を
吹きわたる口笛
マリンブルーの
めざめのきわに殺到しては
悔恨のようにひいてゆく魚影
ぼくの矜恃 ぼくの出自
そんなもん ありゃしないぜ
「何処カラ来タノ? 何 ....
ぬるい風が吹いて
緑の水面に細波が立つ
カメは首をのばして、こうら干し

すすき揺れて
赤い葉も枝で揺れて
カメは構わず、こうら干し
この度は思いもかけないことでなどと
気休めを言うものではありません
死ぬことは生きている限り必然で
むしろ生きていることこそが偶然なのだと
私たちは本当は知っているからです

眼前の笑いか ....
悲しい歌がひとつ終わり
静けさが喜びのようにやってきて
ふたたびはじまる悲しさに微笑む
雨の花に空は映り
空には雨の地が泳ぐ



水の歌が降り
歌の水が降り
鳥 ....
風があり 葉があり
木々はゆっくりと点滅する
空にとどまるもうひとつの空
もうひとつの深緑
風になれないふたつの風


一本の木が
朝をさえぎり
音をさえぎり
 ....
冬の芽を切り開き見れば春花のホムンクルスが折りたたまれて

ビロードは蕾の守り手のひらを合わせたかたち銀の針山

溢れ出る支度を整え旗手は待つ溢れ出るとき合図するとき
いずれは大河へ注ぐ源の
細い流れは
野を行く幼子のように
冬の透ける日差しの中を往く
冬枯れて覆いかぶさる
草の葉の下で
岩を乗り越え瀬を転がり
時と戯れる若者の気軽さで
ポクポクサラ ....
暑中お見舞い申し上げます
 今年は母さんの新盆だから
 せめて墓参りにくらいは帰ってきなさい
                  父より

   追伸
   そういえばクロがおとと ....
 カタコンブ片


地下墓地の奥に見つかった
女体がひとつ
乾き切ったほむらの形相で
蕩けた口の大きさで
己の生死を問うている

造物主に
世紀を越える時
女もこどもも兵士も一様 ....
〜〜以下引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そして理由もわからず、大人たちに、まじって逃げた。
助かった小さな子どもたちは、みんな
小さな胸を痛めていた。それは、
家族が殺された理由を ....
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
ukihaさんのおすすめリスト(156)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あと二カ月- 狸亭自由詩504-3-4
ノート(河口輝)- 木立 悟自由詩204-3-1
人それぞれのカタルシス- 虹波川柳204-2-26
天馬飛奏- 木立 悟短歌304-2-26
ノート(霧)- 木立 悟自由詩504-2-25
水田- AB(な ...自由詩504-2-10
【短歌三首】Arata、笑った- 川村 透短歌2*04-2-7
<童話>_道と牛飼いと子供と旅人と君のこと- クリ散文(批評 ...2*04-2-7
タペストリ- neo自由詩104-2-5
ハッピーマンデーズ- 石原大介未詩・独白4*04-2-4
48しゅのひとひら- 佐伯短歌104-2-3
人工無能- 鈴木(suzuk ...川柳304-2-3
ぼくはさむ風を知っている- よねたみ ...自由詩604-2-1
虚羽(うつわ)の天使_Ⅲ- 木立 悟自由詩304-1-29
ロマンチック後退- 麻草郁自由詩104-1-28
ひとりで- 快晴自由詩4*04-1-26
48しゅのひとひら- 佐伯短歌404-1-24
一枚の絵から- 肥前の旅 ...自由詩204-1-22
空耳- よねたみ ...自由詩1804-1-22
風と砂の町_その四つ辻を- よねたみ ...自由詩304-1-21
秋の日- 半分自由詩1*04-1-20
仮タイトル「おそうしき」- 山田せば ...未詩・独白1004-1-18
降り来る言葉_Ⅴ- 木立 悟自由詩403-12-31
降り来る言葉__Ⅷ- 木立 悟自由詩403-12-28
十二月の白木蓮- 小池房枝短歌503-12-25
雪の下- まんぼう自由詩603-12-25
猫の出家- 山田せば ...自由詩2803-12-20
カタコンブ片- 折釘自由詩403-12-19
君が悪いんじゃない_「トットとトットちゃんたち」黒柳徹子- 白糸雅樹散文(批評 ...7*03-12-18
ししゃも- 前方後円 ...自由詩2203-12-16

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