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切符を握った手が濡れてきたから
てのひらを上に向けて解放してやった
そうしたら切符は川になって
行き先はすっかり見えなくなっていた

川は
僕だけが感じる速度で流れ
薬指、から滝 ....
君を好きになって 嫉妬がオマケについてきた 当たり前の事が当たり前じゃなくなった時
頼りになるのは自分という存在。
そこに常識の入る余地は無い。

当たり前の事が当たり前じゃなくなった時
支えになるのは誰かの存在。
そこでのお金は役 ....
いつか
山の道をとぼとぼと
登ってゆく人影があった

あれは河童じゃ

そう言った父の
背中からもくもくと雲が立っていた

河童は
夏が終わると山へ帰る
そして勢子になったそうな ....
きみが眠っている間に、
きみをゆるめる。
きみは包帯に巻かれていて、
包帯はとてもきつく巻かれていて、
ぼくはいつもゆるめたくなる。
自分がきらいで、
自分 ....
 ああ、さむいな。
 「肩はちいさい虫にくわれていく。」

 .We i kudsab such for mind your sintyue.@?
さかなやさんがやさがししてる
やさしいおさしみつくるひと

やさいやさんがめさいやうたう
いざやいざなえやそのくに

ささらえおとこはきにさわる
ささゆりささやくささめごと

ささら ....
   子供は死んだ喜びを抱いて
   大人は生きた悲しむ大地に
   鳥が飛んだのはその三日後
   平安時代の山上憶良が和歌を読む
     「明日にでも助かる命ここにありあが泣いても山はく ....
ナイチンゲールの鳴く夜に
私はひとり詩を綴る
月明かりの射す窓辺で
せつなく悲しい恋の{ルビ詩=うた}を

ナイチンゲールの鳴く夜に
薔薇は色を赤く染め
残酷な結末を知らずに
今宵も甘 ....
野良犬が
片足を
引きずって歩く


 なあ、お前
 そんなに今日の
 月は重いのか


自分には感じられない
重力と引力に
足を引かれて
野良犬は
今日も
片足を
引 ....
それ以外に術を知らなくて

こうしてる

ほんとは教えてほしい

きっと 簡単なことなんだろうけど
関係ない人
一人

関係ない人
一人

ぽつぽつぽつぽつ
ぽつぽつぽつっつぐ


冗談はよせ

何事も
波風たたず
生きていこうと
行きます

冗談はよせ
 ....
夕方の終わりを見つめる

夜とはひとつの物質だ

夜とはたぶん雲のようなものだ


幼い頃を

洞窟のようなところから

覗いている



影とは雲のことだ

傍観 ....
   


虹を見せて人集めして
一山あてようと
考えて
みた

山師は鉱脈を探すのが本職だが
人件費の高い日本国では
金脈意外は採算ベースに乗りにくく
海に出て
石油探索する ....
彼女は、いつ。

彼氏を、諦めたのだろうか。

彼氏は、そんなこと気付かずに。

彼女は、新しい抱き枕を抱きしめた。

そんな彼氏は、いつ。

彼女を、忘れられるのだろうか。

 ....
空がパッと閃いて
少しあとで雷が鳴った
昨日も今日もたおれそうに暑くて
夕立でもあれば少しは何かを思い出すかしら、と思った
この邪魔なおくれ毛は刈りあげるべきじゃないかしら、と思っ ....
UFOニサラワレテミタイ
そんな事を考えながら
グジグジと鼻の脂をティッシュでふき取り
ぼんやりとした
雨に霞んだ夜の街に手を伸ばしながら
ああ、雨
なんて当たり前の見て判るような反応しか ....
*
澄んでいく記憶の端から
水色の汽車が走り出します
ため息や欠伸といった
水によく似たものたちを
揺れる貨車に詰め込んで
透きとおる空の下
滑らかなレールの上
どこまでも
どこまで ....
オ のスベ を イジョ  たい
 レのスベ をハイ ョされ い
 レ ス テ ハ ジ さ た 
オレ スベテ ハ ジョ れたい
明け闇に稲妻
白い栞のように

風は慌ててページをめくる
朝を探している


井戸につるべは落とされて
鏡が割れるように
宝石が生まれるように
しぶきは上がる

あたたかい頬 ....
きゅっ きゅっ きゅっ きゅっ
涙腺きゅっきゅっと締め付けて
涙がほろーりほろほろこぼれてく
一口食べたらきゅっ
二口食べたらきゅっきゅっ
三口も食べたら そりゃ あなた
涙も出ますわ 催 ....
一瞬で

車に乗りながら

だんだん消えて大きくなるセミの音も

やんやんやんに見えた

やんやんやんを止まって見るのは難しく、色んな情報が入ってくるやんやんやんは
音か 光か ....
たくさんの切り取られたハイビスカスを敷いてわたしは眠っているけれども
ハイビスカスの香りがわからないのできっと覚醒しているのでしょう
指先が何をつまんだのか
海の端、その波
泡だっ ....
蜃気楼を信じて
砂漠に打ち上げられた鯨

現実から逃げ出して
淡水の夢を見たけれど

安らぎは
もっとずっと
遠かった

求めたものと
与えられたものと

砂粒みたいに
隙 ....
隣に眠る君に内緒で
この小さな部屋の片隅を
そっと箱のようにして
宇宙から
切り取って
しまえないものかと

そのドリンクホルダー付きの特等席から
ブラックホールの絶景を望めないものか ....
ドレッシングがなくても
野菜はおいしかった

ファミレスのサラダバーから
野菜が消えたのは
失恋した女が
生で食べつくしたから

なみだの味が
このうえない調味料となり
すこしばか ....
骨だけになったさかなのように
あいつらはしんでる

疲れちゃって ねえ
なんもないの ねえ
気づいちゃったの?
わかってるの?

細胞が分裂
小刻みに震えるからだ
あたま 割れ ....
飲んだのかきみは何を飲んだのか
あれかあれを飲んだのか
このまま僕をおいていくようにあれを飲んだのか
僕しか知らないはずの肌を染めて
君はきっとあの蜜をすすった
「普通に生きていくのって思ったよりも難しいんだね」
ほんとうのまる、ほんとうの直線は、
人の手には描けないんだよ
太陽が揺らいで溶けそうになっている
輪郭線をごまかしている
 ....
誰も見えない丘の上で
声をだす
すっと、染みる


私しか居ない
きっと私しか生きてない


そう思って声を出す
芝生の緑の、その中の細胞まで届く


嗚呼きっと
私の手 ....
フクロネヅミさんの自由詩おすすめリスト(287)
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