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ふたりでぼくの追憶を旅した

おりた駅はさまがわりしていて

33年まえの町並みは

もう少し長かった

もう少し広かった

ぼくが大きくなったのだろう

記憶も比例していたの ....
世界が光でできているのを発見したのは

ヨーロッパの画家たちだったが

世界がブルーでできているのを発見したのは

ぼくの彼女だった


彼女は歩けばなにかを発見した

ぼくがよ ....
人類を代表して最愛にねじこんだペニスは
ぼくをまるで岬の突端に立たせていたのだった
風が吹いていた

ここに地終わり、海始まる、

愛の最前線とはこんなところだったのだ


クリムトの描く至福の顔にお ....
ぼくは良家の息子の匂いをぷんぷんとさせている

K先生に新しい患者さんに間違われても

おまえと平気にインドまでゆくような男だから

百一匹わんちゃんが連れられている夕方の街路樹

お ....
鍾乳洞のような碧がうまれるまで

洞窟のなかでふたり

じっと性的なリズムを聴いていた

ほほ笑みがこぼれあふれ

愛液がみたされるのをいたわり、温めてくれるひと

精神をこすりつ ....
向かいあってつながっていた

ユディットがめのまえで揺れていた

しりの肉をつかみ上下に揺すった

目をほそめたユディットが弛緩していた

すすり泣くのが絵からこぼれているようだった
 ....
思えばめぐまれすぎていた

ないものなんてなかった

わざとないふりしてるくらいだった

だからおまえのしたいことなんか

切実にかんがえることがなかったんだ

うしなうくらいなら ....
朝からスタンバってる

観光地のもの売りたちを

死者の目で見つめていた

こころがつくる霊性もあるだろう

こころがつくる肉というものもあるだろう

そういうものは

昼や夕 ....
にがつのあさが春にむかう

大連でもはるぴんでも青島でも

死の世界はかんねんてきな世界か


はるたちあがるあすは立春

節分がふゆとはるにき節を分ける

これをしもまた

 ....
あどけない湿度

風ほどけてそぞろに

空では光や影がであっている

来世への階段を幻視する


遠い空に

春に

屹立せよ風

自殺に憧れるその鼻を

岬のむこう ....
胸に手をおいたのは
あなたがひとりぼっちだったからです

手首をしばったのは
あなたの声がせつなかったからです

歯をかんだのは
ほねを愛する練習です

あなたと石を飲んだのは
ど ....
夕日はぼくの月だから

きのう月がうつくしくて

夕日のこと考えてしまってた

月がさんさんと照っていて

それは夕日みたいで

きのう夜はとても満月だった

夕日のこと想って ....
なぜ負けなきゃいけないの

そんなことのほうが

そっちの方がむつかしいことなんて

だって

あたりきのお話しじゃないか


富士や蛙やヤマカガシ

負けることがただしいん ....
夏のかすれた孤独のいろは

黄色いキズだらけの女の顔

ひとりかそけき偽物の怒り

哀しみが募集されている

夜の電車が紙を震わせる

カレの家を見に行くほど

俺はイカレテい ....
肌さむいが水をふくんだ夜だった

水のぶんさむさは何処かぬるかった

ことしさいごの年始の会合のあと

熱気にすこし汗ばんだからだに

夜は心地よくてなにか昔を思い出させた

どん ....
ちいさな雨が降るね

音のない模様を

フロントガラスが濡れている

それはなんの痕だろうね

形のない法則を

夕方の匂いがこぼれている


きみは夕餉に消えてゆく

 ....
言葉たらずとは

なんの例え話なのだろう

言葉を見つめている

言葉もこっちを見つめている

言葉たらずの愛

目的や嗜好やタイミング

そんなのが合わない

合わない気 ....
透明は無ではないのでしょうか

無というと暗闇のような気もしますが

無よりも無なのが透明なのではないでしょうか

透明とは無をも包む存在に思えるのです

最愛を失ったこの胸の穴ぼこが ....
ひかりが冬の風をほどいていた

物かげをみつめながら

たばこの灰を風にながしていた

ふくらはぎには陽があたっている

車にもどることにした

後輪の日なたに雀が

ちょうど ....
ひまわりを思い出す

夏、なにげなく通った街道に

群生していたひまわりを

川沿いのグロテスクなホテルで

ゆっくりと狭い風呂に入ったね

ひまわりを思い出す

黄色でらくが ....
あしたの気まぐれ雪人形
雪がふっても
雪がとけても
あしたの気まぐれ雪人形

いっしゅんだけの男と女
無償の愛には
心中の制裁を
いっしゅんだけの男と女

命のリミッター外します
 ....
ライラックの香りが飛び込んできました

車を停めたときには気づきませんでした
4月の夜のことでした

まわりを確認してから枝ごと花を盗みました
それを車のダッシュボードのうえに置きました
 ....
殿上 童さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(682)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
キス- 吉岡ペペ ...自由詩210-10-12
水色と光の天使たち- 吉岡ペペ ...自由詩510-10-10
愛の最前線- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-10-5
K先生の狂詩曲- 吉岡ペペ ...自由詩210-10-4
時計女と妊婦さんたち- 吉岡ペペ ...自由詩110-10-3
座位のセレナーデ- 吉岡ペペ ...自由詩310-10-2
お花畑- 吉岡ペペ ...自由詩510-9-15
午前のひかりのなかにいる- 吉岡ペペ ...自由詩810-2-4
かんねんてきな世界- 吉岡ペペ ...自由詩310-2-3
春に屹立せよ風- 吉岡ペペ ...自由詩710-2-2
雪がぜんぶを- 吉岡ペペ ...自由詩10+10-1-31
アスファルトのうえで- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-30
夕日が目にしみる- 吉岡ペペ ...自由詩5*10-1-29
ひとりかそけき- 吉岡ペペ ...自由詩510-1-23
水をふくむ夜- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-22
こころよ、帰ろうよ- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-21
言葉たらず- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-19
神戸から思うこと- 吉岡ペペ ...自由詩1010-1-17
冬のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-16
ひまわり- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-13
雪人形- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-7
ライラック通り- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-4

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