都電そりの、道そりの、雨はひと粒、ふたつぶつぶ。見上げて手あげてる、照るよ。やや、よよ、夜道、にて、ぼんにゃりを揺りつぶてる、水をた、ポタ、を、た、とえば一滴とかぞえる、るでしょう。小雨は歯、は。すか ....
傘をささずに帰ってきたら
ぽつりぽつり、と、前髪の報復
それがしょっぱい涙じゃないこと
かなしいのかしらね
おまえは3よりも4だよな、と君は言います
もしかしたら心配、なのかもしれなくっ ....
何気なく押しだした吐息に
繊毛が混じる
機械じみた寒さが
曇りガラスの窓を割る
結び目が一つだけついた
硬いロープが
乾いた土に
弓矢を放 ....
Dのない空で
夜にシュプール
永遠に戻れない滑走路だ
15:00
冷蔵庫が壊れた
ねえ 父さん
母さんが
今 通り過ぎましたよ
(新聞の音)
7:00
僕の洗濯機に
さわらないで
母さん
父 ....
コウモリになれない夜はお腹を空にして死んだ夜をじーっと見つめるんだ。
ただ、だらんと。
街灯にぶら下がり13の春から成長の見えない思考力で小さくひっそりと
僕が生まれる前の唄歌う ....
おさないたましいが
いつまでも浮かんでいた とき
すべてが凪いでいた
まっさらな夏の日
あさい角度でそそがれる
いまにも壊れそうな
まひるのほしのひかりが
あたためすぎた布団から ....
うちのとけいは
3ぷんすすんでいる
わたしは
なおしたほうが
いいとおもう
ほんとの
じかんが
わからないから
やさしくて
ことば は 壊れて
きらきら
わらうのがくせで
ああ、いいこだねって
かんけいないところでささやかれて
でも、レジに入金して
もどってきたら
あなた、 ....
盆休みだ。何して遊ぼう。
そうだ、かきものでもしよう。 「注1」
かきもの?
うーん、いい響きだ。もう一回いってみよう。
「かきものでもしよう」
うーん、すばらしいっ。
貧しくても虚栄心だ ....
生身の夜だ
おれは背中のニキビをつぶす
コンビニで二時間過ごせるあの女を手放した
ひどいいびきをかくくせに脚はきれいだった
といってもおれはそんなに ....
僕 達 は も つ と 一 緒 に ゐ る べ き だ つ た 。
遠 く で 鳴 く 蜩 の 夏 。
八つまわって生まれ年には
かざぐるまで遊びます
ずっとずっと昔から
そういうことになっております
孫達が方々探し歩いてくれましたが
あいにく
アメリカ色の
プラスチッキーなものしかな ....
このまるいの かわいいね
なんで こんなとこにぽつんと 生えてんの?
親子みたい
うちにも 植えたいな
あ
これ
木じゃないんだ!?
一年でおわりなの?
ふーん..
....
蜜 蜂 や 甘 い 寝 床 は ど こ に あ る
茶 の 花 の 語 ら ぬ こ と を 飲 む ば か り
両 足 が 棒 の よ う だ と 案 山 子 か な
赤 ....
見っとも無いことだといったらきっと怒るだろうけれどつまりは探して欲しいだけなの
そこに居るの なんて君の言葉に今度こそ返事をしようと思っていたって
もう一回を君が言ってくれないなら私はいな ....
翳りはじめた葉の陰でねむる日の
腕をのばし
触れた輪郭を
最初のものとして、覚えておこう
たゆたう
まだ眼をあけてはいけない
つたい流れてくる感触は、にぶい冷たさにふるえ
昨夜、飲み ....
足首を辿って
くるぶしに座って休憩したら
かかとの頭が見えてきた
地図
それからブルーの手紙も
鍵色のドライフラワーも
あの岩砂漠で
すべての証を
かかとに集めて
炎で燃 ....
家に 帰ろうとしてるのに
じてんしゃ こいで 浮遊する
わたし 街灯がともり 青白く
青白い わたしの骨は
木枯らしに 透け
境界線を 浮遊する
わたしのにおいは 地面のにおい
湿っ ....
そうか..
まだ 24時間経っていないのね
こんな見出しじゃ
道の看板かしら
身体中が 痛いのよ
特に腰が
固まって おばあさんみたいなの
髪の毛だけ ....
さかなにはさかなの
けものにはけものの
くらい、影があって
さかなにはさかなに
けものにはけものに
それぞれのくらしと
それぞれのねむりが
境い目の波に
夜の月明かり
揺 ....
結婚したてのころ
奥さんがバスンバスン布団を叩く音を聞いて
親のかたきじゃないんだから何もそんなにまで
なんて思ったけど
十年目に
「布団は親のかたきなの」
衝撃の告白
親のかたきに ....
いたむ目に
また
煙り刺す
秋の空
誰か気づいて
夕立ちの人
仕方なく
灯すほのお
と
苦い液
吐 ....
なにかをしようとするたび
あー もうだめ
ゆびやかみのけのさきから
きもちのかたまりがぽろぽろころがりおちて
あたりをうめつくすので
ゆきかきのように
かきわけてもかきわけても
おも ....
ミルクと砂糖がないと駄目なんだって
そこそこに君が吹いた嘘と虚勢に
僕は今もつまずきながらです
そのノドボトケに白百合の花
ただ愛しい愛しい ....
招くばかり滝
草いきれびょうびょう
あいつはとても優しい
プラスチックの歯ブラシが風呂場で
ふいに落ちたときにおもうくらい
それくらいさみしい
大阪で
散乱する破片を踏んでみてから
それが言いたいことだと気付く
僕 ....
罪をあがなおうとは言わない
空は青い。
青くなくてもいい。
来る途中に蟻を踏みつぶした朝だ
占い師のバラードで混み始める市役所
1/60億 分母そんなにいらない
猫おっかけて風になったどうしよう
「人間」だなんて、もっと軽々しい名詞でいい
....
原形は不動 そして現在見ている物も不動 『ものかけ』
譬え立体に見えたとしても動く事はない
ところがそこに入り込む永遠
を構成する細切れの時間が空間を掻き混ぜる
歪曲
確 叶 ....
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