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揺れている時には揺れず
揺れていない時に揺れている
空箱の重なりのなかの本
再び飛び立つ時は来るのか
幼いハリネズミの背に
指を乗せると
ハリネズミが言った
あなたの針は
おかしい
ひとくちの水ほしさに
幽霊は夜に立っていた
眠りと死の違いを
未だわからぬまま


あらゆる終わりに優しさは無く
ただ悲しみばかりが晴れわたる
舟漕ぎ人夫の
沈みゆく ....
もしかしたら
ずっとそのままかもしれないものたちにしがみつき
ぼろぼろに
ぼろぼろになってゆく
有限の 有限の 歩幅


途切れているにちがいない
だが
つづいている ....
鉱のような
父の服がある
洗ったはずだが
そうは見えない
裏地に牙が
見え隠れしている



















 ....
人の子に似た声の機械が
荒れ野に山と積まれていて
自分以外を呼びつづけている


舌先に燈る火のなかで
ひとりの鹿が会釈する
目を閉じた笑み 風の音
水のにおい
 ....
鏡に飛び散る
灯りの欠片
黒の駒 黒の盤
目から胸から
誘われる水


想い出したように
音は湧き上がり
忘れたいかたちに
曇は泣きはじめ


うたも光も ....
清浄機ゼロ距離放屁で激起動


尿道の痛みと放屁の描く軌跡


放屁から放を抜いたら屁屁屁の屁


仕事中放屁はいつも風のなか


大怪獣もでんぐりがえる放屁す ....
髪と髪が触れ
影になる
風のなかの粉
砕けて光る


ざわめきを登りつめたところに
廃線の花 水に浮く葉
ひとつひとつの滴に残る
まばたきの水紋


打 ....
何度泣かせるのだ と
微笑むほど泣いた
泣いた 泣いた
そして 泣いた


治らない傷こそ生きている証だと
血のついた指で食べつづける菓子
何もかもがほどほどの
すぐ ....
目をつむってもつむっても
夜は夜に聞こえない
水でできた城が空から
ゆうるりと崩れ落ちてくる


多くの夜が
多くの身体の上に重なり
奥なる声を外に連れ出す
夜を ....
夜風の冷たさ
貼り付いた白
夜の鳥 
夜の赤子


焼け焦げた径
はためく光
見えないものの
においに触れる手


騒がしい白と黒
尾を啄み合う鳥と鳥
地を ....
川に降る星は再び昇り
沈む舟を水紋に覆う
午前三時のまばらな夜灯
出来もしない約束の群れ


腕の羽 腕の花
骨の花 たちたちと降り
違えたもの
失くしたふりで 隠し ....
うなじから首から目から羽を吹き血を吹きながら辿る足跡



蜘蛛は蜘蛛何も残さず何も見ず虫を喰みただ夏に凍える



ふところの火を手に結び手をひらき何も無い日をかき分 ....
縄にX
白は固形だ滑稽だ
背いたもののための中庭に
誰も赦さぬ喝采だ


短く切った
ばらまいた
どこへ落ちても
ひとりやわらか


死から遠いものほど
 ....
針ひとつ氷の辺に立ちつくす



夕暮れに黒の交わる底翳かな



ひたひたと夢の終わりに生える藤



凍る夜と凍らぬ月の影ふたつ



断崖は枯 ....
街の廃墟に
ネオンだけが点いていた
残された無数の足跡に
波があふれ 消えていった


人々は荒れ地を進んでいた
空を覆う霧には
ここで終わる
と書かれていた

 ....
水が水辺を踏みしめる音が
葉と葉のはざまに響いている
終わらぬことを表わす文字が
冷たい場所に冷たく残る


闇が指にひらかれ
光が枝に割れるとき
水は分かれ  ....
銀河の高さの
白い霧
夜に架かり
動かない


左の肉の寒さが目覚め
右より細く震える時
月は余計に そして速く
見るものの方へと割れはじめる


光に光をこぼ ....
雪の下から現れた枯れ葉が
鉱に
戻れぬ場所への標にかがやき
夢の行方をささやいている


雪が止み
誰もいなくなり
灯は黙り 径は白く
径は 明るく


川 ....
緑の宙に貼り付いた羽
暗い曇をくぐる曇
二番目の指で涙をこすり
終わらぬ宴の後を追う


くちびるとねじれ
溶け合う朝と みずいろの水
ひるがえる ひるがえる
火と灰 ....
空飛ぶ家の 群れのなかに棲み
扉から一歩を踏み出せずに
眼下にひろがる風と原
飛び交う家々を見つめていた


街 クレーター 街
人と原は円く分けられ
薄い緑に吹かれて ....
光に針をかざし
動かぬものを 動かそうとする
器に満ちた水
浪に囲まれた凪
動かそうとする


熱を感じること
熱を奪うこと
逃げ去ること
偽ること


緑の ....
死ななくてもよかったたましいに向けて
打ち鳴らされる打ち鳴らされる鉱と金属
棄てられては増す つばさ けだもの


重なる紙のはざまの光
紙の上に浮かぶ珠
ひとつ持ち ....
唾を唾で
瞳を瞳で抑えながら
においの無い人ごみは
鉄路に影を残してゆく


ひと粒の胡椒が
紙の上を転がり
拾おうとするたびに終わり
つまんでは落とし またはじまる ....
碧い羽が曇を包み
少しずつ少しずつ破れ
水の光をこぼす
光の水をこぼす



海の上の空に
海が映りゆらめく
朝はしずか
昼はしずか



とり残された場所 ....
息に揺らぐ火のなかから
手をつなぐ手は現れて
熱から蝶を持ち上げて
小さな火傷を増してゆく


ひかり 涙 ひかり 涙
好きなものを嫌いになる
内と外 ひとりのひと ....
遺跡を過ぎる径
蜘蛛の巣と青空
夜へ向かう色
霧のなかの無数の手


冷えてゆく鉄の音
水滴の音に重なり
今は居ない民族の
祭のように響いている


ルシフ ....
夢の切断面を
あまりじろじろ視ないことです
暗い朝を浴びすぎるのと同じように
眠れなくなりますから
触れれば雨の刃
稲妻の涙
ところせましと息ふきかけて
影の無い真昼に指を降ろす



暖かく 冷たく
慈悲もなく 是非もない
ひとさしゆび
ひとりの入れ物


 ....
唐草フウさんの木立 悟さんおすすめリスト(137)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(本)- 木立 悟自由詩218-12-14
ノート(はり)- 木立 悟自由詩218-11-7
ひとり_ぬかるみ- 木立 悟自由詩518-10-27
変と遍- 木立 悟自由詩118-10-1
ノート(牙)- 木立 悟自由詩318-9-24
なまえ_ひとり- 木立 悟自由詩318-9-15
夜と姫- 木立 悟自由詩218-9-4
ボンバ屁- 木立 悟川柳218-9-4
ひとり_言葉- 木立 悟自由詩1018-8-26
ノート(歩歩)- 木立 悟自由詩118-8-15
水喰み_Ⅳ- 木立 悟自由詩118-8-7
水喰み_Ⅱ- 木立 悟自由詩118-7-24
水喰み- 木立 悟自由詩218-7-17
むこうへ_むこうへ- 木立 悟短歌918-6-18
ノート(副読本)- 木立 悟自由詩118-6-8
冬と喪心- 木立 悟俳句218-5-9
ひとつ_常光- 木立 悟自由詩418-4-26
冬と光柱_- 木立 悟自由詩918-4-18
径に_残る- 木立 悟自由詩818-3-17
ひとつ_残る- 木立 悟自由詩218-3-8
夜へ_喉へ- 木立 悟自由詩818-2-4
白と白- 木立 悟自由詩818-2-1
ひとつ_指して- 木立 悟自由詩718-1-28
ひとつ_みちびき- 木立 悟自由詩718-1-17
筆と響き_Ⅱ- 木立 悟自由詩718-1-3
終わり_ひとり_Ⅱ- 木立 悟自由詩117-12-30
宙とひとり_Ⅱ- 木立 悟自由詩517-12-18
かけら_冷たく- 木立 悟自由詩217-11-18
ノート(54Y.10・27)- 木立 悟自由詩317-11-5
ひとつ_のばす- 木立 悟自由詩317-10-9

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