砂原を歩いていると、人間の手が蠢いていたので、掘り出した
父だった
父はこんなところに埋まっていたのだ
途中から誰かがわかったので、指先でなでるように、焦って掘り出した
息をし ....
きみが笑った
きれいだった
春だった
桜がさいていた
ひとがたくさんいた
きみが笑った
目がきれいだった
美しい弓をえがいて
きみの目が笑った
春だった
時がもつれていた
もつれ ....
君は
君の家に入らない

雨が降っているというのに
軒下の風を嗅いで前足を舐めている

私の上には屋根があるので
髪に降るよりも
雨は、
硬質な響きで
音の羅列を渉っていく

 ....
激しい息切れ、痛み始める喉、ぼやけかかりはじめた脳。
自転車(チャリ)で坂を駆け上がる。それは通常の3倍の速さ。
何かにつけ胸がつまる感じがする10代の心。
そんな時は坂を駆け上がる。もう少し、 ....
イーサーになりたいと君が言った
そんなものはないと俺が言った
星、星、と君が言うから空を見れば海だった
水と煙に呼吸があるなら
与えられて/合わさって
灰水の洩れる絶望が
生まれる時の絶望 ....
西日が射している
ヒバリが飛んでいる
あ、誰か来た

青い屋根と黄色い屋根の上に
星が落ちました
僕の家の屋根は白いです

腕時計を買ってもらった
子供がはしゃいで
腕をぶんぶ ....
知りたかったこと 知りたくなかったこと
知らなくてよかったこと 知ってはいけなかったこと
とけるとける 落日の坩堝 橙色の窓辺

消える影と影の少女 黄昏の廊下に 一枚の印象を残して
出会え ....
6時15分
目覚まし時計が鳴る
たぶんあの世とこの世の間にいるみたいな顔をして煙草を吸う
それから秒針がちかちか聞こえだす
引力に引かれるように瞬速で作業着に着替える
タオルと靴下を2セッ ....
僕、スルメ。
昨日、天日干し完了。 {ルビ字=あざ}二ノ八のおばちゃんに取り込まれた。

一ヶ月前は、海の中。 比較的、浅いところ。
淡い思い出ばかりだ。

先ず、ブルーオーシャン烏賊味噌 ....
珈琲店と書かれた看板の奥で少女が泣いているわ
あれ何て季節
グラデーションが眩しくて夕闇が澱んでいて
あれ何て季節

店に入ろうか
そうしたいのは山々だけど
僕らには
金がない

 ....
ただ
ただひろいだけの夜空を充血する程に
まなこを凝らしたら
はしっこの辺りに裂け目がうまれ
乳白色の貴方を呼んだのは紛れもなく私です

その仄かに薫る鎖骨は
芳しき母のようであり
ミ ....
「ネット詩」って呼ばれるものがありますよね?
なんでしょうね?
「ネット詩」って。
なんかいやらしい。
「ねっとし」みたいで、
粘着っぽいっていうか、
なんか、
あーやだやだwww

 ....
  
1. 春


春、あなたは出かけようとする
どこともしらない土地へ
夢見がちなあしどりで

窓辺から見送る人は
アップルティーを啜り
笑う

暗くなってきた
野原に霧が ....
死にたいと

言えば自分が悲しくて

せめてシャワーにまぎれて週末
神様を時計でつぶして流れ出た液体はとうめい
色があったらいくらかましなのに
にごって先が見えなければもっといい
のどごしがわるいんだ
まとわりついて
私はあらゆることをみとめることができない ....
季節をぜんぶ




秋にしたい










生まれ変わってもおれは男でいたい
女になるのは嫌だ
おれは次ぎに生まれるときもぜったいに男でありたい


 ....
ヒトラーの「わが闘争」を
いつもポケットに入れていた
まるでサリンジャーの小説の
脇役のようなH君から
十二年ぶりに電話がきたのは
二年まえのことだった

十二年前H君は中国人の留学生に ....
お兄ちゃん、と
呼ぶのが
照れくさくて
そのまま
僕たちは年をとった。

あなたは家を出て
後を追うように
私も出て
あなたは戻り
あるいは他所の国へ
私は
死ぬまであなたの弟 ....
帰る家がない ほんとうに帰る家がない
廊下しかない 部屋がない 電気が点かない
真っ暗な廊下しかない 歩いていても帰れない
帰る家ではない
動物が居る 百万匹居る
五月蝿くて仕方ない
 ....
東京が 自殺した

新宿南口JR改札前 高架
整列する雀
凹む電線
ガードレールにとまる女 白く。
瞬く横断歩道 

歩行者用信号機が青に変わり
かちり
盲人用信号がボタンを掛け合 ....
 夜の星から



 マヨネーズが出ればいいのに



 ☆



 ↑から



 マヨネーズが出ればいいのに



 溢れ出ればいいのに


 ....
バス 食いてえ
ツートン・カラーとか たっぷりの水分を含んだ 薄皮に包まれて
タイヤは曲がったゴムの匂い うは やっぱり
バス 食いてえ 
運転手が禁忌する交差点の手旗信号
それ ....
(おとなりのワンちゃんは犬次郎といって
 生れたときから
 ネコとばかり暮らしてきたので
 自分がネコだとかたく信じています
 イヌがやって来ようものなら別の動物ということで
 ワンワン ....
小さな欠片になって
全ての上に同じく降り注ぎ
通りすがりの私たちにはなんて美しく見えるのだろう
樹々は枝葉の在る無しに関わらず
山々に冷たいままありつづける
白い道を
ただ大気に震えながら ....
それがほしいのだという
網の籠を背負って
捕まえて入れるのだという

静かな息に
舞い上がり漂ったのち
重さを感じて落ちてくる頃に
掴むのだという

小走りに途切れて
靴音の後ろか ....
手乗川文鳥さんのおすすめリスト(116)
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