すべてのおすすめ
いつでも急いで履くし
履きかけで何歩も歩いてしまうので
かかとから靴はいつでも痛んでしまう
妻も老いた母からも
もっと大事に履けとか
みっともないから止めろと言われるが
そういうことに構う ....
虫のいどころでも悪いのか
いつまでも押し黙ったままで
あなたはテレビの画面を眺めるでもなく
そっと箸を置く

テレビのなかには
つまらないギャグに笑い転げる顔があり
テレビのそとには
 ....
かみさま って
ひらがなで書くのは反則だ
世界 ってやつをひっぱり出すのも
ルール違反ってことにしよう

そこから
おれたちはまず
書きはじめなくてはならない

雨上がりの
濡れた ....
指でつよく弾いた煙草追い風に乗って

柵の向こうの砂利に落っこちた

よく晴れた日

めずらしく暖かい日差しのなかで

弾かれた煙草ゆらゆらとのぼる煙

柵にもたれ掛かるのは僕
 ....
親指でしか語れなくなった


指先が覚えてしまったのだ
無機質な凹凸に触れるだけで
整然とした文字が手に入ることを


まっさらな紙の緊張や
そこに落ちるイビツな文字
との格闘も捨 ....
道を歩く
たとえば都会の中の
南北に良く延びた
見通しの良い、ゆるい起伏のある道
道の両脇に少し、窪地のように
段差を持って民家の屋根が見え
ちょうど腰の辺りにゆれている鍵束の
しゃんし ....
魔女、セイレーンの歌声
高らかに

鳴り止まない脈動、


水銀の唇から吐き出される
箴言。



放射され る
ダイオード、鉛色の悪魔。




絡まる蔦は
グラ ....
 
 
白紙に滲んだ黒い赤
むくむくと大きくなって
たくさんの物語を生んでくものを
とくり、とくりと創ってく
 
神秘の朝は窓を黄金に染め
鳴いたはずの軋んだ世界を
やさしく やさし ....
  言葉を投げ合うほどに
  違うものだと気がつく
  砂丘の砂、そのひとつひとつが
  自由な砂の本性で
  名前が足りないから
  同じものだと思いこむ
  それはかなしいことだ

 ....
何を考えているのか
さっぱりわからなかったので
別れたはずなのに

なぜか毎年
年賀状だけが
律儀にやってきた

母は
それを見るたびに
面白がって笑い
わたしは
ちょっと渋い ....
宇宙の闇

青く輝く地球

今年が終わろうとしている

そいつが一体どうしたと言うのか


うちじゃあ

まだ寝ない子供たちが

騒いでいる


宇宙の闇

青く輝 ....
君は

言葉を見たか

路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小 ....
さらりさらさら、刻の砂
さらら、今日の出口は見つからず
さらり、昨日の砂は無い

時計のなかでは
あどけない頬が
片隅にほんのりと笑っており
記憶の岸辺に
くすくすと
無邪気な声 ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
暗示は歩いてゆく
眠りをめぐる回廊を
重ねられた便箋のあいだを
どこかためらいがちな
静かな足どりで

誰ひとり知り合いのないような
それでいて誰もに挨拶をしているような身ぶりで
暗示 ....
フィチカ、雨の国。

春には雨の花が咲き
夏にはきらめく雨がふる
秋には雨も紅葉し
冬には白い雨がふる

   (誰か)が「冷たかろう」と言い
   (誰か)が「寂しかろう」と言う
 ....
指はいりませんか?
イキのいい天然物の指です
指はいりませんか?

いまどき流しの指売りとは珍しい、と
呼び止めてみたらごく幼い少女だった

どの指を売るのかい、と
訊ねてみたら箱を差 ....
                  071114


月平線に地球が近づいたので
夜なのか
朝なのか
分からなくなって
月の兎に電話をしたら
声が届く前に
地球は見えなくなっていて
 ....
月曜日
わたしには仕事などない
だけど、うちにばかりいると叱られるから
とりあえず、仕事に行くふりをして
たんぼの畦道をよろよろと歩いた

畦道は細くなったり
太くなったりして
歩きや ....
桔梗のむらさきを聴く、と
夜の二歩手前が
どこまでもやわらかな鎖で
約束と小指を繋ぐ

硝子の鉢に浮かんで
むらさきは、鳴る
秋ですね と
ただそれだけを告げるために

桔 ....
どんな町にお{ルビ囃子=はやし}が鳴り響いて
どんな町で葬列が連なってんのさ
僕は家へ帰る
青と黄色と黄緑のガラス窓が
なにかしらハンマーで叩き割られて
キリキリ、と
破片が落ちてゆく床に ....
かつて潔く閉じた手紙は風を巡り
伏せられていた暦が息吹きはじめている

朽ちた扉を貫く光は
草の海を素足で歩く確かさで
白紙のページに文字を刻みはじめ
陽炎が去った午後に、わたし ....
あの彗星を追い抜くには
おれの命はあまりにも遅すぎる

もっとスピードを

もっとスピードを

摩擦熱で燃え上がって灰になるまで

もっと軽やかになるために
おれは足の小指を切り落 ....
 Quartz
 震えて
 終わりと
 始まりのないものを
 区切っていく
 切り刻んで
 数をあてる
 なにものとも
 名づけられない筈の
 私より薄くて
 鉄も
 昼夜をも含 ....
透明な
沢山の唾液を
己の弦に着けて
震えた空を
優しく眺める
 
ぬらぬらと
赤光は髪を染め
純粋な声が
遠くに吸い込まれた
 
静かに行われる
養分の脈動は
椅子を愛した ....
私達は
狭い空の鷹
傍若無人に翼を広げ
疎む声は聴こえない

私達は
晴れた日の雷
平穏無事を突然壊し
嘆く声は聴こえない

私達は
樹林の中の焔
湖の厚い雲影

白い壁の ....
夏は
山がすこし高くなる
祖父は麦藁帽子をとって頭をかいた


わしには何もないきに
あん山ば
おまえにやっとよ


そんな話を彼女にしたら
彼女の耳の中には海があると言った
 ....
明日も生きていてね
と君は言う

たとえ明後日生き返るにしても
明日君が死んでしまったら
やはりそれは悲しいから

明日も生きていてね
と君は言う
なにかをかなしがるような眼で
ど ....
      光がきれいだといいますが
      朝日が夕日がきれいだといいますが
      太陽で人は死ぬんだと思うわ
                            ....
生きてゆくしかないので
この街で生きてゆくしかないので。
 
中の中に詰まらないものばかり、必死に詰め込もうとして足掻いた。先日死のうと努めてみたが死ねず、
明日晴れるかな、と鳴いていやる夜虫 ....
七味とうがらしさんの自由詩おすすめリスト(243)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
創書日和「靴」_靴はいつでも痛んでしまう- 大村 浩 ...自由詩9*08-1-31
ささくれたひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*08-1-29
希望- 大覚アキ ...自由詩2608-1-16
古い写真のこと_思い出のこと_憧れのこと- 水町綜助自由詩5*08-1-8
メール症候群- 渡 ひろ ...自由詩29*08-1-7
mahirunoyumearuki- 水町綜助自由詩8*08-1-7
Light‐Emitting_Diode_and_99.8% ...- やまぐち ...自由詩508-1-5
はじめての呼吸で- ゆるこ自由詩12*08-1-5
それぞれの名前で、波にとけても- たりぽん ...自由詩1308-1-4
年賀状- チアーヌ自由詩908-1-3
青く輝く地球- 吉岡ペペ ...自由詩407-12-31
言葉を見たか- 大覚アキ ...自由詩1607-12-28
刻の砂- 銀猫自由詩14*07-12-27
喫煙者- 吉田ぐん ...自由詩3207-12-21
暗示は歩いてゆく- 塔野夏子自由詩11*07-12-11
フィチカ- ルナク自由詩44*07-12-2
指売りの少女- 佐々宝砂自由詩6+*07-11-25
小春日和- あおば自由詩10*07-11-14
なんでもない一週間- 小原あき自由詩36*07-10-26
「桔梗のしづく」- Rin.自由詩18+*07-10-13
大通りに、投げる- 水町綜助自由詩15*07-10-1
日付を打たない手紙- 藤丘 香 ...自由詩62+*07-9-1
猿は彗星にまたがって笑う- 大覚アキ ...自由詩1307-8-29
Q- 水町綜助自由詩2407-8-27
追憶- ゆるこ自由詩4*07-8-27
- 路守 緒 ...自由詩607-8-26
つくつくぼうし- yo-yo自由詩23*07-8-17
こいばな- 吉田ぐん ...自由詩807-8-12
太陽- 水在らあ ...自由詩35+07-8-11
夜虫- 黒子 恭自由詩4*07-8-6

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