すべてのおすすめ
海のように
大きくて命の源たる水は
わたしには重すぎて大きすぎる

湖のように
優しくてたくさんの命を抱えた水は
わたしには重すぎて大きすぎる

河のように
涼やかで柔 ....
徹夜あけ

会社ちかくの銭湯にゆく

塩サウナの日だったから

嬉しかった

露天の空の紫は

薄まるように青く白んだ

ひとけのない夕方のようだ


朝日が体の黄色をあ ....

から病んで臥せっていたはずの姉さんが這い出てきた
北の海はすっごく寒かったんだから
カラカラと寂しい音が喉からして
手で青を掴んできたわあんた青が好きだったでしょう
ショウの途中で姉さん ....
―夏至は、もう過ぎています

とか
じつは過ぎきっていた太陽の光、みたいな
ぽかりと口を開けるしかないような
きもち

かげろうが立ち昇るはやさで
泣き顔をつくるひとたちを
遠く道の ....
どうせみんな
機械から生まれて
機械に繋がれて
死んでいく


ラヴ・マシーン


メキシコシティ生まれの農夫には
かえるところがない
八戸生まれの漁師には
かえるところがない ....
ちょっと足らないだけだものね
八時二十分を指している
あなたの眉毛の上に
ボールペンかざしてあげる

いざ出かけようとしたら
小糠雨降り出して
傘を差そうかどうしようか
迷うのにも似て ....
はやい
から

きれて
とんでる
けしきが
ちかくの
草むら
なんて
もう
線だ
恐ろしいくらい
長い
線だ
空気が
固い
いま
どれだけ
もう
壁みたいで
い ....
六月の香りの入った
お手紙
あなたから

お久しぶりです
から
始まって

麦わら帽子をかぶった
七月の夜に
なぜか さみしかった
その日の
星がひとつだけの夜に

かわい ....
朝になって
公園の湿った土の上に突っ伏していたんじゃないか
雨が上がってむかえる朝のにおいは
ひやりとした黒い土のうえ
収斂していく類のもので
奥に深く潜っていく
噎せ返る速度ににて

 ....
隣の家の畑から
一輪の花が
「おはようございます」
挨拶をした

それは隣の家の
おばあちゃんの声に
そっくりで

腰は少し曲がっている
お辞儀草みたい
ちょん、と触ると
にこ ....
「観月橋」

せせらぎの音は
いつのまにか、ざあざあと鳴り
錆び付いた欄干が
しとどに濡れる紫陽花の、夜

ここには愛づる月もなく
ただ名ばかりの橋が
通わぬこころの代わりに、と ....
燃え尽きた夕焼けがズルズル剥がれ落ちて
みっともなく海に沈んでいくと
その向こうに広がる暗い空が剥き出しになっていく
すっかり日が落ちてしまうと
書割のような安っぽい星空に
罪深い人たちの胸 ....
犀川の 
芝生の土手に腰を下ろし 
静かな流れをみつめていた 

午後の日のきらめく水面には 
空気が入ってふくらんだ 
ビニール袋が浮いていた 

近くで
ぴちゃりと魚が 
跳ね ....
部屋にかかったカレンダーは
どれもあの夏でとまったまま
色あせて端が少しめくれて

蛍光ペンで記された丸印が
日に焼けてかすかに残りそれも
何の記しなのかはもう不明で

思 ....
その午後に
虹色の球体と
銀で縁取られた黒の正三角形と
無色透明の六角錐とが
話していたことは
宙吊りになった中庭に
置く角度を間違えられたまま
置かれている白い日時計のことであった
 ....
あのとき雪を頂いていた山はもう
緑もずいぶんと深くなって

あのとき枯れ草を敷き詰めたようだった田はもう
水が張られて田植えの準備が整い

あのときどんよりと重く垂れ込めていた空は ....
フルエテイルノハ ミミ
フルエテイルノハ ノド
フルエテイルノハ ヒトミ
フルエテイルノハ 伸バシタ腕
カラダガ共鳴シテルンダロ
大キナ{ルビ球体=すふぃあ}ガ ウシロデ歌ウ
バラバラニナ ....
やりきれない憂鬱に
身体ごと飲み込まれそうなときは
とにかくバナナを食べる
何も考えずに食べる

午後のダイニングテーブルの上に
少し茶色く変色したバナナの皮が
脱ぎ捨てられた下着みたい ....
思い出し笑いしてる花びらの話

目があって目が散って
隠そうとしたら吹き出した
晴れた空の草むらで
花びらはまだ続いてる

散らばった四本の足に巻き付いた
始まりと終わりはいつも仲良し ....
朝起きて冷蔵庫を開けたら
祖母が入っていた

さみくてさみくてなんだかも
生ぎてぐのがいやんなっちま
なんて言うので
そんなに寒いのなら
もう死んでしまったっていいんじゃない
と思った ....
          2007/05/19



なんと
微かな光だろうか
北緯45度を超えた
真鍮色の不安の日
ピアノの弦を叩く
叩かれてから音が
音が発生してから
届けられた ....
電車を降りると
点字ブロックが
花野に埋もれていた

あなたはここにある花の名を
一つとしてしらない
見えることもない

それでもその眼は
厳かなほどに瞬きをするから
見えているも ....
新緑が

幽霊みたいに

ぼくを抜けてゆく

それは街道の

空を覆って地上の雲だ


こころの闇なんか

たんなる因果の法則だ

夕方の宇宙に書いてあるよ


新 ....
大切なもの 見えなくなること ときどきあって

失ってから 気づいてしまって 泣くこともある


  悲しい想いは したくないの

  寂しい瞳は 見せたくないの


どこまでも空 ....
携帯はコンパクトに似ている
電車のなかで
そして街角にたたずみ
見つめる先に映っているのは
わたしであったり
わたしの知らないわたしだったり

お気に入りに登録した
サイトを巡る

 ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
暖かい丘の 暖かい風に抱かれて 僕は眠りたい
幼き日に見た 夢の続きを のんびり見ていたい

    「恋する乙女の 視野は狭くて 困ってしまう」と あいつが言う
    「そんなことは僕には ....
記憶のかたわらで
あの人の奏でる、ヴィオロン

夜想曲は、もう
恋のできない私に似合いね
と わずかに唇をゆるめてから
伏目で弾いた鳴きやまぬ、旋律
それはどうしても、波としか呼べなくて ....
いまさら詩人になりたいなどと
言われたって遅い
きみのして来た事がきみの今だ
時間が過ぎれば何だって腐る
ロープだって約束だって


あの顔をまた見るようになった
自分でも忘れていた悪 ....
擦り切れている背表紙を
後生大事に持ち歩く
付箋に躓くことを繰り返してしまった

左手には一束のシャレード
紐解いている間に
夏の森は
微笑や涙やトキメキを頬張って
色彩を奏ではじめて ....
七味とうがらしさんの自由詩おすすめリスト(243)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水のはなし- あずみの自由詩607-7-26
朝日- 吉岡ペペ ...自由詩407-7-19
0→1- ふるる自由詩19*07-7-19
七月十七日- 水町綜助自由詩1207-7-17
ラヴ・マシーン- 大覚アキ ...自由詩407-7-11
明日になれば- 恋月 ぴ ...自由詩35*07-7-10
- 水町綜助自由詩27*07-7-9
返信- 乱太郎自由詩35*07-7-3
猫缶- 水町綜助自由詩1807-6-29
畑の花- 小原あき自由詩19*07-6-27
京都三橋_- Rin.自由詩40+*07-6-13
夜景- 大覚アキ ...自由詩307-6-13
犀川_- 服部 剛自由詩18*07-6-12
夏に澱む時間- あずみの自由詩407-6-8
空白的な午後- 塔野夏子自由詩7*07-6-5
ときの流れ- あずみの自由詩1107-6-5
創書日和「風」_フラッター- 大村 浩 ...自由詩607-5-31
バナナ- 大覚アキ ...自由詩607-5-31
眠り姫- アサリナ自由詩13*07-5-30
悩ましい朝- 吉田ぐん ...自由詩35+07-5-24
あしたのわすれもの- あおば自由詩5*07-5-19
午後_p.1- ロカニク ...自由詩1107-5-18
カルテ- 吉岡ペペ ...自由詩307-5-17
びぃ玉- 北大路京 ...自由詩39*07-5-17
- 恋月 ぴ ...自由詩33*07-5-16
真夏日- 水町綜助自由詩29*07-5-9
風に抱かれて- 北大路京 ...自由詩10*07-5-9
渚のヴィオロン- Rin K自由詩29*07-5-4
創書日和「縁」_伏線- 大村 浩 ...自由詩7*07-4-30
夏の鍵盤- 藤丘 香 ...自由詩41*07-4-30

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9