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さえぎるか光を
くるんで
やわらかく
綾の隙間から
洩らして
細かく広がらす
カーテン

何色の
覚えていない
光は
白く
覚えている
きみの輪郭を
白く飛ばして
放射状 ....
 開かれていない
 扉は
 開けることができる

 予感のうち
 大通りを歩き
 天秤は傾ぐ

 路地か聖性か
 重なる街

 歩行
 ときに白い肉
 指の腹
 青に砂
 ....
石を蹴ったら靴が脱げて

靴を拾いに行ったら国境を越えた

そんな風に僕はあいさつをして

君はバナナを一本僕にくれた

皮をむいて

あまりおなかは空いていなかったけど

バ ....
初夏の風の流れかたは
グラウンド横にもえる雑木林の
緑の揺れかたであらわされるらしい
美しく思いすぎないよう
美しく思いすぎないよう
丘を登る道を歩く
ふたつ影は千鳥格子に
新緑と樹間を ....
クラッカーが鳴らされた
遠い船旅への出航にも似て
さまざまな色の
無数のリボンが流れては
黒い羅紗の床を汚してゆく
ひとつの別れなのか
祝うべきことなのか
知らない
どこへ ....
桜の花びらはもう枝から落ち、表になったり裏になったり、吹く風にくるくると回されたりしながら、春の終わりに舞っていた。
運河沿いの町なかにぽっかりと作られた狭い小さな公園だった。
数えるほどのベンチ ....
    
    
    わらっていた
    こどもたちは
    もう鉄塔から降りた
    手のひらに
    赤錆を
    たくさんつけて
    ひとりが
    鉄錆 ....
陸があって
呟きがあって
知り合った
冬の夜に
繁華街の路上に
落ちた割り箸の
片割れみたいな
よごれ方は
気に入ってる

夏の
失明する真昼に
無数の甲虫が光って
あぶらぜ ....
何かにつけても
茫洋として寄る辺のない
暗い淵が見えるにもかかわらず
湿りを含まない
重さのない空気を吸い
吸うばかりでそのために
くらり
反転した写真のような明るさと笑顔の中
街を歩 ....
 ニワトリ小屋の扉を開けて
 射し込む朝焼けの光に
 山吹色にかがやく
 あたたかな藁をもちあげ
 あるか
 ないか
 たまごが

 のぞきこむような気持ちで
 布団から起きあがる
 ....
指でつよく弾いた煙草追い風に乗って

柵の向こうの砂利に落っこちた

よく晴れた日

めずらしく暖かい日差しのなかで

弾かれた煙草ゆらゆらとのぼる煙

柵にもたれ掛かるのは僕
 ....
道を歩く
たとえば都会の中の
南北に良く延びた
見通しの良い、ゆるい起伏のある道
道の両脇に少し、窪地のように
段差を持って民家の屋根が見え
ちょうど腰の辺りにゆれている鍵束の
しゃんし ....
どんな町にお{ルビ囃子=はやし}が鳴り響いて
どんな町で葬列が連なってんのさ
僕は家へ帰る
青と黄色と黄緑のガラス窓が
なにかしらハンマーで叩き割られて
キリキリ、と
破片が落ちてゆく床に ....
 Quartz
 震えて
 終わりと
 始まりのないものを
 区切っていく
 切り刻んで
 数をあてる
 なにものとも
 名づけられない筈の
 私より薄くて
 鉄も
 昼夜をも含 ....
―夏至は、もう過ぎています

とか
じつは過ぎきっていた太陽の光、みたいな
ぽかりと口を開けるしかないような
きもち

かげろうが立ち昇るはやさで
泣き顔をつくるひとたちを
遠く道の ....
はやい
から

きれて
とんでる
けしきが
ちかくの
草むら
なんて
もう
線だ
恐ろしいくらい
長い
線だ
空気が
固い
いま
どれだけ
もう
壁みたいで
い ....
朝になって
公園の湿った土の上に突っ伏していたんじゃないか
雨が上がってむかえる朝のにおいは
ひやりとした黒い土のうえ
収斂していく類のもので
奥に深く潜っていく
噎せ返る速度ににて

 ....
取り違えられた

色の壁
名前を聞かれて
「青」
と答えてしまう

投げた
配水管の中に
あいまいな
猫が
右目がつぶれてしまって
横たわっている
弧を描いたらしい
血が ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
たとえば僕の場合それは
初めて
しり あった

というやつと
つめたい汗を皮膚に浮かべながら
五月
間延びした地方都市のなかで
その延びきったらへんで
道がすこしだけ
ほんの少し ....
いま
{ルビ仄=ほの}明かりの部屋がとても寒くて
ぼくは
コカ・コーラの気が抜けてゆく潮騒の中で
花が開いていくのをじっと見ている
足が冷たく
息の僅かな白さの中に
ちいさな子供だった頃 ....
楽しいのか

いま

楽しい

いま

楽しいとき

うん

楽しい

楽しいよ!

と言って楽しがる
ような楽しさがふと晩ご飯の後なんかにあって
またはそれは昼ご ....
月がね
切った爪みたいでね
汚れた爪
置かれてた
夜空に貼り付いた枝の隙間に
どこまで歩いても
消えなかった


もうどこにいけばいいのか
わからないはるが白すぎて
どこから ....

が死んでいる
その足の裏を見ている
べつにわけはない
そこにすわっていただけで
ぼんやり見ていただけで
わけはない
乾燥した足の裏は灰 ....
ショートケーキひとつ
落ちていく
月夜の道に
落下する
やわらかな音
聞こえない

苺がひとつ転がった
外れてとれて痛んでる
暴風通ってまた転がり

赤い
実の
白い
いち ....
薄い太陽の光が、背の低いビル群を淡く照らし、それは平面的なまぼろしとなって私の脳裏に像を結んだ。私は幹線道路をはしる車たちの巻き起こす、いがらっぽい風に顔をしかめながら、長い橋の上で人を待っている。た .... 雲は月を受胎して
ひどい{ルビ悪阻=つわり}に苦しんで
涙を流す


真冬の夜に雨が降る
真冬の夜に雨が降りしきり
町は{ルビ水浸=みずびた}し
大粒の雨は道路に幾千粒幾億粒も叩きつけ ....
七味とうがらしさんの水町綜助さんおすすめリスト(27)
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