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十分な勢い



偶発する、希望の類い等は到底見えやしない
まるで命のキャッチボールをしている途中に
春先には必ず現れる湿めったキューピットが
先代一隅の悪戯を犯し、今投げよ ....
  


僕の獏

{引用=よく覚えちゃいないんだけどさ
ちっちゃい頃に獏を飼ってたんだよ
お姉ちゃんがアスピリンに過剰反応しちゃって
県立病院に入院してから
お姉ちゃんの見舞いに行 ....
ショベルカーが解体する工場を見て わたしは殺してしまったものを思い出す
固形したアスファルトに耳を付けたのは奇行ではなかったのだ
ショベルカーが工場を解体するのを見て 木々は歴史を構築し出した
 ....
男と女は一戸建てだった 
もともとひとつの円テーブル
足があって
アクセサリーだった
一連につながったセットの死角で
バラバラだ
キラキラもして

遡る
もとの糸

太陽とか ....

闇の海
闇の海のなやみ
闇の海のなやみの意味

いみ
意味のなやみ
あらゆる意味のなやみをのみこみ
海の波にたゆとう色好み

いろごのみの酒呑み
酒呑みのねたみの厭味
 ....
竜道から少し外れた、石の多い場所で
あなたは待っていると言った
すうん。
空には旋回する群れ
あそこにも石が散らばっている、よう

十、は
たくさん。
九九もたくさん。
千、は
手 ....
起きたら
三島由紀夫だった

下唇を噛んだら血が出て
三島由紀夫の血はこんな味なのか とか
白くて小さめの歯は けっこう硬いのだ とか

会ったことないのに懐かしむ

せっかくだから ....
遠い記憶よ
まぼろしの子に向けられた 狂おしい眼差しよ
おお 歩みくる子の哀しげな純情よ
抱きとめんとする刹那 走り去り
はるかな雲の記憶の内に 瞼を閉ざす
まだ 追いかける眼差しがある
 ....
     吉野家で並を注文する時の
     卵と味噌汁は基本中の基本
     黄身を潰して軽く掻き混ぜ
     丼の上にとろりと浮かべて

     紅生姜を満遍なくまぶして
    ....
-踏み切り-

たまに思うことがある
毎日は同じことの繰り返しだ
例えば私が竹ざおを黄色と黒ではなく
白とか青とかグレーと紫とか
そんな色で塗られていたとしても
同じように皆閉じていれば ....
わたしたちは歌いましょう
ここにはもう
陸地はない浜もない砂もない
貝のひとかけらも落ちてはいない
浪の花とて立ちはしない
そしてわたしたちには翼もない鰭もない
この海原にもうすぐ冷たい雨 ....
暑中お見舞い申し上げます
 今年は母さんの新盆だから
 せめて墓参りにくらいは帰ってきなさい
                  父より

   追伸
   そういえばクロがおとと ....
プラズマ放電のなか生まれ落ちた

ハイパーコダマこんじきの馬体



かの女の競馬熱は
とどまるところを
知らない こんやも
カクテルライトに浮き沈み
ターフのへりにぶ ....
あなたが亡くなって世界はこんなに美しい
 
おばあちゃんにせがんでおんぶしてもらっている子供
赤く染まった南天の葉
まるく結実した八手
 
冬の日差しのなかにあなたのまなざしだけが残っ ....
鋼の城は崩れ落ち
下敷きになった哀れな鳥と
夢で出会う少女は笑い
空は果て無き慟哭のように
此方をただただ見つめるのだ

この手に力があったなら
この鋼さえ折り曲げて
夢の中の少女の
 ....
灰色の朝でも、
朱色の朝であっても、
六時の時報をラジオが伝え、
その日がたとえば八月十五日朝六時のニュースです、と
個性を消した声がする。
日々つみかさねられ、くりかえされてゆく
あたら ....
幾重にも入れ子になった
夢の物語のひとつで
旅する人々が歩いてゆくのを見た
真冬の草原に鉄路が走っていて
旅をしない人々は
白茶けた駅でいつまでも待っていた
旅から帰る人を待っていたのか
 ....
(百年後ニハ
 生キテイナイ)


二人連れと犬
雨上がりの夜
犬は
道端の壁やら草むらを
ジクザグにはしゃぐ
見えないものを見る
ひんやりした空気を恐れたりしない
世界 ....
とあるところに、<虹色の湖>があるのです
光の加減ではなくて
なんの具合なのか水の色が様々に変化して
それは汚染ではなくて
自然の現象なのですから
たくさんの観光客が見物に行くのです
から ....
蜘蛛の巣が
空いっぱいにひろがるように
石炭運搬システムはかたちをととのえつつある

複雑にからまる配管
たちならぶタンクの密集する水処理システムは
巨大都市のように姿をあらわすはずだ
 ....
栄太郎君
祐介ちゃん
宏さん
敏郎君
智明君
千秋ちゃん



雨の中に
町がいた

祭囃子 ....
生駒さんの餅まきで
みっちゃんは手を伸ばしとったけど
その手に餅は届かず
白い紙切れだけが絡んできた


帰り道

こんなんいやや
とちぎろうとしたころ
竜田川の迅奈良が顔出し ....
かつて滅びた文明
メソポタミア文明
それが今私の中で蘇る

ホットケーキは石で焼いて
チョコレイトは石で溶かして
ミルクセーキは石で泡立て

「石ばっかりやな」

私とあなたでは意 ....
目を開けても見えないものは
目を閉じても見えないと思った

神よ
と一言呟く
相変わらず外は風が吹いていて
夕日が刻々と消えていく
明日への祝福だ
夜を迎える準備をしよう

神よ
 ....
街のはずれに住む少年は
毎日小さな畑を耕して
わずかな食べ物を得てひっそりと暮らしていた
その日も畑を耕していると
一人の旅人が街にやってくた
旅人は大きな重いカバンを背に負っていて
 ....
街路図には
方位が記されていないので
正しい道順はもうわからない


人影のないアーケイドを逆順に進めば
三番街と一番街のあいだに
二番街がない


封鎖された地下通路から
川底 ....
北インド
ウッタール・プラデッシュ州の
首都ラクナウを
北西から東南に流れる
にごり水。

ゴームティー川は
午後のつよい日差しをうけて
にぶく光る。

水牛の群れが土手の斜面にひ ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
うすよごれた
鍋に
ぜんぶいれなよ
なぁ


あたたかいふりをして
わたしの隣を歩く魚
ララと呼んだ
われ鍋に閉じぶた


あれが鍋です
今はれきしのしゅんかんです
椅 ....
近くの小学校から
家路のメロディーがかすかにきこえる。
むくどりが騒ぎながら巣に帰る。
そろそろ帰ろうと思って土手に登る。

いつも歩く河原の
何度も踏みしめた砂地。
そこに蟻地獄がいる ....
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