もうすぐ狼がやってくる
山羊なんかを食う
羊羹なんかを歯の間に挟んで
山羊なんかを食う
めえ
俺は牛の乳を搾取する
俺の牛からも
お前の牛からも
しかたなく全て搾取する
それが俺 ....
「修行」という言葉が胸をしめつける
もうなんにもいらない
人間としての幸福がほしい
地球には様々な花がある
すぐに散ってしまう花
すぐに枯れてしまう花
どんな環境でも咲いている花
桜のように人々を魅了する花
薔薇のように刺 ....
なぁお前は
いつもさ
脅えるふりして
狡猾に狙ってる
何を
餌
多分
寝床
そして
生きる事
欲求
野生
達成して
しぶとく
図々しく
雨の日も
風の日も
....
オカチャベ たべる
と言ってキミは
お茶漬け海苔もって来るから
ボクは困ってしまうんだ
彼女はコワイ顔で
食べさせるなと無言の圧力かける
でも休日だからいつも寝顔だから
つい甘やかし ....
最初の日曜日、世界は混沌とした闇の中にあって、まだ私の手の届く範囲内でした。
最初の夏、世界は混沌とした闇の中にあって、私はその世界で王様でした。
最初の冬、混沌とした世界は終わりを ....
手を握ると仄かな貴方の暖かさが
心まで届いて私は目を瞑る
不器用な言葉をひとつひとつ噛み砕き
とうとう此処まで着てしまったけれど
目の前の道は二つだねと呟いて
足を止めたとき、貴方ももう気が ....
生ぬるい 外見上の 愛などいらぬ
我ら 田舎に 生息し
ダサい 天下を 取る
決して オサレではいけない
我ら すでに 年老いた 自由をもつ
決して 縛られては ならぬ
外見上の 愛な ....
ジョニーは自分では
きっと前世はやかんだったに違いないという
なんでやかんなのと聞くと
やかんを見ると落ち着くからだって
俺はやかんに戻りたい
お湯をわかして暮らしたいよ
ジョニー
....
リンリンと初雪がゆっくりと
空から落ちてきます
手で取って見たけど体温で
雪が滴へと変わってしまいました
今日はずっと降っているらしい
明日起きたらスグ窓を見て ....
あくびをしなよ
それが夢への合言葉
もうじき世界に太陽が昇る
これから始まる世界には
道しるべも無ければ
誰の足跡も無い
君の思い描くものになるんだ
何にも決まっちゃいないんだから
....
あっ見つけた!
みたいなイキオイで
木の実を啄む小鳥のように
わたしの頭の中に
ファンファーレが鳴って
けれどそこですかさず
サイレンも鳴り出す
バランス
バランス
何もかもバランス ....
おじいさん。
おばあさん。
私は、あなたたちを見たことがありません。
声を聞いたことも。
名前でさえも知りません。
私は、あなたたちが死んでしまう前に、
居なくなったのですね。
....
夕暮れの冷えた風受け
肩すくめ襟かきあわす
山際に光の名残
空の色すでに濃紺
並木道力の尽きた
枯葉たち道を埋める
吐く息の白さ際立つ
針の様 澄んだ空気
冬が来た 葉をむしりとる ....
君はいつだって まわっていた
くるくるくるくる まわっていた
「飽きない?」って 心の中で何度も尋ねていた
どうせ君は「まさか」と答えるだろう
何でもないふうをして 繊細なあなた
いつだ ....
あなたと私は
一枚の地図
無数の道路が
ふたりをつなぐ
だけど
たとえば行き止まり
たとえば一方通行で
私はいつも迷ってしまう
うまくいかずに塞いでしまう
あなたと私 ....
ここは田舎町だから
電車の中はいつもの様子
ポツンポツンと
どこに座れば良いのか
迷ってしまう
どうせ辿り着いてしまう
ガタンゴトン
揺れる
窓の外には
見慣れているという
さ ....
雪のじゅうたんの上をゆっくりと歩いている
例えば君がココから居なくなるのなら
僕はなんでいきてるか分からなくなるよ
愛しているたくさんの人たちに
この小さい胸の中の思い ....
同じ病室のイノウエさん80歳は
背筋がピンと伸びていた
検査入院で退屈だからと
廊下で体操していた
ら、
やっぱり、看護婦さんに怒られていた
イノウエさん80歳は
80年生きてき ....
好きなものいっぱい。
好きな歌いっぱい。
で、胸いっぱい。
あふれてもあふれない。
情けない君を
使い古した毛布にくるめて
その窓から
捨ててしまおうかと
思った秋の
寂しさとか
心細さとか
風に吹かれる葉っぱとか
おいしいきのこに
躊躇した情け ....
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