青春18切符に
年齢制限はないのです
だからこそ青春と名づけたのであれば
それはとても正しいことです
 
友だちの
りんご畑から
りんごを盗んでしまった

十数年後
街でばったり
友だちに会った

一緒にお酒を飲んだ
ふところには
あの日のりんごが
ひとつあった

りんごは ....
信じることと縋ることはともすればよく似ている
喋り過ぎるものはそれについて依存している
夏は決まって暑くて蒸すから色々がよく腐って臭い出す
わたしは四角を中心に据えてから円を上手に書くこ ....
 *灯台

   かすかにまだ
   光っている
   間違えたままの、
   やさしい思い出
   わたしの幸福な思い違いを
   あなたは
   そのままにしてしまったから
 ....
みんな大好き!
と叫んだアイドルがいた

その場の誰もが
「みんな」には自分も含まれている
と信じようとして
アイドルの名前を大声で叫んでみたりする

「みんな」
そして「わたしたち ....
伝えたいことを一気に打ち込んだら
何て書いてあるのか解らなくなった

変換キーを押すたびに
簡単なセリフが難しくなってゆく

それでも送信する

不思議と
何かを伝えた気になり
不 ....
ナイフが人を
殺すのか
ナイフで人を
殺すのか

本題はどっちだ
包丁は
ナイフとどう違うのか
包丁が起こした事件と
ナイフが起こした事件と
どちらが多いというのか


ダガ ....
冤罪で
 しょっぴかれたく ありません

  男子専用車両をつくれ
もし、子供が生まれたら「ハム太郎」と名前をつけたい。
生まれて、即ピアスと刺青とかして、スプリットタンもさせたい。
髪もシルバーに染めて。

そんで、すげー大人しくて頭が良くてやさしい良 ....
光があることにおどろいた
南側のドアをあけた時

光があることにおどろいた
闇を見つめることに慣れていたので

光を見つめて
まぶしさに目を背けそうになるが
背けずにいたい
太陽は直 ....
真っ直ぐな迷路を歩いている



ゴールなど見えないふりをして歩いている



真っ直ぐな迷路を歩いている



スタート地点はもう見えない



真っ直ぐ ....
するり

   スルリ。

おまえさんは
世界の何処に行こうとも


とかげであろう。


わたしは

世界の何処に行ったら

わたしのような
ワタシでいなくては
 ....
ジャガイモの皮を剥いたことある?

妻に尋ねられ
そういえば
記憶に残っていない

娘が小学校低学年のとき
いもの皮むき みんなでしたとき
血だらけになった男の子がいたらしいよ
娘が ....
さあ お話を はじめましょうか

そんな一言から始まる
祖母の造話が好きでした


季節は回転を早め
去っていく人
去っていく人
引き止められない
あたしが残る


 ....
 金子みすゞの詩を読んで、女性的な優しさを感じるという人がいる。
 私は、そんな人間の気がしれない。彼女の詩のどこにそんな要素があるとかと、問い詰めたくなる。一般にみすゞの代表作とされている「わたし ....
月を めくってみる
秘密を のぞいたら
夜空を ひっかいて 
泣きながら 百億の
星を はがしてゆく
うまく呼吸ができなくなったので
洗面器に水を張り
そっと顔をつけてみた

しばらくすれば
耳の後ろのえらがひらいて
さぞかし快適な呼吸ができるだろう

そうして
顔を上げた後は
も ....
両思いでも結ばれない時がある

互いを求めていても
互いを助け合っていても

恋人になれない

この時間が戻るなら
私はあなたをまっすぐ愛し始めるだろう

この時間が進むなら
私 ....
そういえば。
と、思い出した。

子供の頃、歯を投げたことを。
祖母に何かを願って投げろ
といわれ、"冷やし中華"と言った気がするのだが
いつ、歯の効果があったかは未だ ....
あかりを 消して
ひらいたら きずあとを
指で なぞって
たがいの からだを
すみずみまで 読む
ひとつのボタンがあります

ボタンの横に
「このボタンを絶対押してはいけません」と書いた貼り紙が


押してみたくなりませんか?


人間とは「 やってはいけない 」と言われれば
 ....
何時間たっただろう

真夜中にふと目覚めては
姿の見えない 沈黙と会話する

自分の居場所
あるはずなのに それを探そうとはしない

孤独が運命なら
受け入れよう
幸福な女優は、金持ちの男を好んだ。
或る日のことである。
彼女は都内の高級ホテルで、大富豪のF氏と寝ようと試みた。
F氏は、83才。無論、機能しなかった。
―夜が明けた。

それ以降、彼女 ....
養老猛司氏の『真っ赤なウソ』(大正大学出版社)を読んだ。

『バカの壁』で知られる解剖学を専門とする著者の、理系学者らしい独特でシャープなその語り口にファンも多いのかも知れない。そしてこの本の中に ....
さあさあ始まる、始まるよ
嬢ちゃん、坊ちゃんみんなおいで
ほらほらお菓子も売ってるよ
最後までいた子にはただであげるよ

ほらほらみんな喧嘩しちゃいけない
おじちゃんの話をよおく ....
 数多くいる詩人たちの中で、八木重吉ほど語りづらいと感じる詩人はそういない。何故だろうか。私だけの感じ方であるのかもしれないが、そんなふうに感じてしまう。おそらくそのあまりにも無防備すぎると思えるほど .... 君と
ほくろの数を数えあった


自分の知らないほくろが
背中に5個もあった


ただそれだけで
背中に重みを感じた


単純な話


そんな些細なことを教えてくれた君を ....
あれはインドを旅していたときのことだった。
ある村でマーケットに並んでいる親子3人が目に入った。
お父さんとおそらくその小さな息子二人だ。
目立っていたのは5歳くらいだろう小さいほうの男の子だっ ....
 アフリカ象の象牙は高く売れるので墓荒らしが多い
 今日も3人組の泥棒が象牙を探しにやってきた
 この地域は干魃が多く雨がほとんど降らないので 動物達はおろか植物達にとって地獄のような場所である
 ....
みちている
ろじょうに
ひと
もしくは
ひとにちかいものの
こえ


こうさてんに
まいにちあった
はなは
いつしか
おかれなく
なった

あのひとも
どこかで
は ....
板谷みきょうさんのおすすめリスト(227)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
フルムーン夫婦_青春18切符の旅- 海里自由詩208-8-17
りんご- 小川 葉自由詩708-8-15
はたらけえのきだけ- 鎖骨自由詩308-8-15
海辺の詩集- 嘉野千尋自由詩49*08-7-13
ホコテンのひと- 恋月 ぴ ...自由詩30*08-7-10
「メールする」- ベンジャ ...自由詩8*08-6-23
差別- 北村 守 ...散文(批評 ...208-6-19
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もし、子供が生まれたら「ハム太郎」と名前をつけたい- 青木龍一 ...散文(批評 ...24+*07-12-27
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迷路- あさみ自由詩407-10-17
とかげ。- Sa;自由詩307-10-10
じゃがいも- 乱太郎自由詩17*07-10-9
枕語り- 瑠音自由詩107-9-23
女といふもの- 亜樹散文(批評 ...3*07-9-19
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過呼吸人魚- 亜樹自由詩2*07-9-15
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歯の行方- フクロネ ...未詩・独白11*07-9-10
そろもん(寝室の話)- みつべえ自由詩1007-9-6
これを読んではいけません- 北大路京 ...未詩・独白13+*07-6-19
静寂- 天の川自由詩207-5-21
幸福な女優- 蔦谷たつ ...自由詩10*07-5-13
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死神おじさんの紙芝居- なかがわ ...自由詩3*07-5-9
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単純な話- ごまたれ ...自由詩18*07-5-2
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アフリカ象の骨だらけの墓場- はじめ自由詩6*07-4-28
くんれん(こえ)- たもつ自由詩607-4-20

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