空からは 降りてくる
土からは 起きあがる
手をさしのべて
のびをして
あくびする
呼ぶ声にこたえる
うつくしく
わらう





                    { ....
 きみの名前をおぼえた日から
 ぼくはふたつを呼んでいる


やさしさは偽らないからね

溢れても
まみれても
ささやかなすべてを
見失わないように


 疑うことは
 ....
ざわめきを聴いていた

誰か、いいえ
それよりもっと
わかりやすいものたちと
孤独を分け合って
ざわめいていた
聴いていた


つばさを諦めることで
繰り返されてゆく、
 ....
午前2時丁度
帰り道ふと上を見上げたら
星が流れてくとこだった


冷えた空気
吸い込んで吐いて

前をむく

帰る部屋は
すぐそこだから
東京特許許可局
俺はおまえを許可しない
おまえのような早口言葉は到底容認することができない
おまえだけじゃない
赤巻紙青巻紙黄巻紙や新春シャンソンショーにも伝えておけ
ふざけるなって
おま ....
君という雨に打たれて
私のあらゆる界面で
透明な細胞たちが
つぎつぎと覚醒してゆく

 夏の朝
 影に縁取られた街路
 やわらかな緑の丘
 乾いたプラットフォーム
 きらめきに溢れた ....
この街が奇病に犯され始めたのは
冬が明ける前だった


『蒸発王』



最初の目撃は
髪の毛だったらしいが
全ての症状は同じだった


蒸発する


感 ....
あおいカーテンの
こちらがわで
くらげとくらしています

くらげはいつも
ふらふらゆらいでいるだけです
わたしがねてても
おきてても
ゆめをみてても
みていなくても

この街はす ....
濁った沼のある寂れた町に
マリーという女が住んでいた
マリーの本名は誰も知らない
彼女は
夏の真夜中のような眼をした
中々の美人であったが
友達はいなかった
若者はみな都会 ....
小高い丘に店を開いた
お客が来た
出入り口なので
お客は出ても入っても良かった
晴れた日は
見渡せることろまで見渡せた
雨の日は
屋根や壁に雨があたった
ただここにいて
何かを待って ....
冬が終わりそうなので
ひだりの方を向いたら
そこにはひだみがいた

ひだみと名づけられたひだみは
自分が何であるのかわからないので
大そう困っている

僕もひだみと言ったものの
ひだ ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった

雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
羽根のはえた指で
不透明のやわらかい
やわらかい虚無を撫でながら
ゴウゴウと吹きあげる
おおきな風を
待ってる


やあ、とか
ほう、とかって
羽根のはえた指で
お前 ....
夜の硝子
朝の氷
はやく溶けるのは
(指)


祭壇の上
振り払われた火
煙の行方は
(川底)


ひとつ
かけらが降る
ふたつめは
(手のひら)


 ....
なかなか歩かなかった
かいちゃんが
とうとう歩き始めた

まだよちよちだけど
少しずつ歩く距離ものびて

もう少し歩くのが上手になったら
まあたらしいくつをはいて
お外をいっしょに散 ....
どんなに熱い想いも
やがては冷めていく

けれどそれは
失ってしまうのではない

心の奥深く
沈んでいくのだ

私にだけ
聞こえてくる音楽

ほら
こんなにも高く
いきなり
砂から 立ち上がって
わたしの目の前で
復元する ひと
ああ! 
葉っぱがみんな
ちがうように
根っこもみんな
ちがってる

あなたと私も
ちがうけど
それでも
おなじ命です
うぐいす色の鳥のたねを
あたためる
その小さな手は
もう、知っている

ふくらむことの
喜び
ひとしく
うまれることの
尊さ


{引用=

むかしむかし
あるところに ....
なにも言わなくても
わかってなんて言わない

わからないままで
側にいさせて

君は冬が好きかな
言ってくれないから
わかんないや
あなたの写真を 一枚も持っていなくて

あなたに よく似た絵があったから 売ってもらいました

ありったけの貯金をおろして  買ってしまいました
ヘッドフォンからクラゲが出てきた
きちんと右と左から
透き通るその姿は美しかった
片方が大きくなると
一方が小さくなったり
それぞれ浮いたり沈んだり
その度にひらひらと舞う姿は
まさにハ ....
せかいの おわりに
きみとだけは いっしょに
いたくないと いわれたら
がんばって
せかいを すくう
咳をしたらたまたま側にいた
隣の課のえむさんが
フルーツのど飴をくれた
えむさんがフルーツのど飴を好きだなんて
初めて知った

えむさんは僕より十歳くらい下の女の子だけど
背は僕より十セ ....
妻の
右前頭葉が
どこかに
遊びに行き
脳幹が
ふて寝し
思いもしなかった
生活を
ぼくらは
送ることになって
毎日、毎日
何かを信じて
何かにすがるように
リハビリを続けて ....
背中国の背中法廷では
今日も背中裁判が開かれている
背中!
裁判長の素晴らしい判決に
原告も被告も
手をとり歓喜の涙に
背中を震わせている
背中国の人々の背中に当たる日の光は
 ....
泣きたくなるくらい、きみのことが好きなんだ


そう言うと貴方は本当に涙をぽろりと零した
それはきらきらと輝きながら貴方の頬を伝って
静かに私のおでこに落ちた

そんな貴方に抱き締められ ....
あの人が縁側で
たばこを吸っていた。
たばこって美味しい?
と、私は聞いた。
うーん。
その人はうなって、
「美味しい」ってわけじゃ、
ないんだけどな。
と言った。
癖になってるよね ....
僕が働く村は 小さな漁村で

大工仲間のゴルカ君と ベンチに座ってお昼ごはんを食べる
ゴルカ君の奥さんのロシェさんはお料理の先生で
ゴルカ君の持ってくるお弁当はいつもキラキラしている

ゴ ....
混じり気のない東から
広い、まばゆい氷が溢れる
吸うわたしは、吐く
愛おしい、正しい、愛おしい、
ひゅう、ひゅう、
吸う、吐く、わたしは
空気にキスをしている
ああ、だからこの肺 ....
ことうさんのおすすめリスト(620)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はる- 渦巻二三 ...自由詩11*07-2-26
代償- 千波 一 ...自由詩13*07-2-26
蒼から目醒める- 千波 一 ...自由詩16*07-2-26
road_to_my_room- 瑠音携帯写真+ ...207-2-26
東京特許許可局- 新守山ダ ...自由詩16+07-2-26
約_束- 塔野夏子自由詩30*07-2-25
蒸発王- 蒸発王自由詩13*07-2-25
くらげとのくらし- ふぁんバ ...自由詩14*07-2-25
喪服屋マリー- 吉田ぐん ...自由詩1707-2-25
開店- たもつ自由詩2107-2-25
ひだみ- たもつ自由詩1007-2-24
ラスト・スノー- Rin K自由詩41*07-2-24
- はらだま ...自由詩15*07-2-23
問い(応え)- 木立 悟自由詩807-2-22
かいちゃんと春- 未有花自由詩14*07-2-22
夕暮れグラデーション- weed & s ...携帯写真+ ...5*07-2-21
そろもん(感嘆符の話)- みつべえ自由詩607-2-21
根っこ- weed & s ...携帯写真+ ...5*07-2-21
初めての絵本- 佐野権太携帯写真+ ...17*07-2-21
湖の冬- 瑠音携帯写真+ ...507-2-19
展覧会の絵- 北大路京 ...自由詩18*07-2-19
クラゲ- ぽえむ君自由詩24*07-2-19
そろもん(ヒロイズムの話)- みつべえ自由詩1807-2-17
えむさんの草原- たもつ自由詩3707-2-17
頑張れよ- 草野大悟自由詩8*07-2-17
- たもつ自由詩607-2-16
見えるのは一面の青空と、白い雲。- くろねこ ...自由詩907-2-16
箱入り娘- とうどう ...自由詩16*07-2-15
完成- 水在らあ ...自由詩22*07-2-15
心呼吸- A道化自由詩1307-2-14

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21