すべてのおすすめ
マンションからいつも見える
走り過ぎてゆく電車の姿
特急列車のような
決してかっこいいボディではないけれど
いつも決まった時間に
道路の上を
右から左へあるいは逆に走ってゆく
マンシ ....
○さん △さん □さん ×さん
ぶつかりあって
スクラムを組めない
日常の僕らの職場
たくさんの言葉で
自分の正しさを伝えるほど
はぐれてゆく
○さん △さん □さん ....
ピースチーズフォンデュ
おまえがやっとそれ無しで寝れるようになった
おまえのお気に入りのタオルケットは
おまえのアルバムと一緒に
大事にしまっておきます
おまえは
僕の ....
空の青さが遠くなる
秋の朝
それは同時に
山の芸術が近くなる
空の光が白くなる
秋の昼
それは同時に
山の葉が輝く
空の光が赤くなる
秋の夕暮れ
それは同時に
山が休むあ ....
今
私が学校に向かおうとする時
私と同じような誰かが
学校から帰ってくる
一人ぼっちで泣いている
仲良しの友達と遊んでいる
口げんかしている
夕ご飯を食べてテレビを観ている
飢えに ....
わたしはくま
バニーにも
子猫にもなれなかった
ちょっと可愛くない女の子
だって言われても
好きなのは甘いハチミツ
大きな森の小さな家で
あなたと暮らす夢を見る
わたしはくま
バニー ....
コルクにあわせた
瓶などないのに
飲み ほしたら
捨て去られるだけなのに
杖のように立って
流れていかないように
静かに仕事をしている
歌われないことなど
気にもしない ....
ある日
少年の中に
戦争が充満する
少年の中に
潮騒が充満する
少年の中に
愛情が充満する
少年の中に
故郷が充満する
ある日
少年の中に
憎悪が充満 ....
人は
過去を切り捨てられないまま
今を動く現在がある
人は
今を動く現在があるから
変えることのできる未来がある
人は
生まれてきた事実を否定できないまま
今を生きる現在がある ....
ごごっ!
と
大きな声で吠えたんだ
犬の
コロちゃんのような
声だから
声だから
午後の声だから
空間に消えるのだ
周波の跡を手探りで追って行く
空間だから
届かない
波の無い ....
髪の結い方を変えても
着物の着こなしを変えても
男どもにはわかりやしない
あからさまに卑猥な匂いを漂わすだけ
今となっては
その匂いに心地よさを感じているのだが
手形や金額が刻まれてい ....
生きれば生きるほど
しなければならないことが
多くなってゆく
いいことが続かないことが
多くなってゆく
昔に恋した想い出が
まぶしいままに
生きれば生きるほど
すべきことが
多く ....
目の前に広がっているこの海を
神秘的という言葉で片付ける
向こう側の世界なんて
想像する事しかできないから
こちら側では
とても小さな世界があって
誰が望んでいなくても
救いようもな ....
駅前の寂れた広場
少年がギター片手に
この世の終わりを歌っている
死んだ魚の目をしている
完全だろうが不完全だろうが
事態はすでに起こっていて
動いていて生まれては無くなっていて
....
くだらない誓いをした日からか
それよりもうちょっと前からか
僕はもう一人ではなにもできません
今まで一人でできてたことが
二人じゃないとできないようになって
とても情けないです
男 ....
霧の朝僕は
白い虚しさにまかれる
あるいは
あるかなきかの徒労に
世界は音もなく沈んで
僕一人を孤立させる部屋
あの夏の日
彼女が湖水に指をすべらし
その音のない{ルビ水面=みなも}を ....
都会の中の植物園は
いつも静かなまま
大きな木の根は
下水道や地下鉄よりも
ずっと浅く
かすかでしかありません
雨をしのげる大きな葉が
静かに広がる
都会の中の植物園は
いつも黙 ....
くすぐったい
くすぐったい
可愛い君の吐息
やわらかな朝
淡い光の中で
そっと息づく白い小さな花
無邪気な君の微笑みは
僕をやさしくしてくれる
くすぐったい
くすぐったい ....
失恋は感傷に浸るためにある
そんな捨て台詞
あなたは残し
ひとり、わたしは取り残されて
遠く過ぎ行く機帆船の陰に
絶望の甘い涙を流す
(白い砂浜で貝殻ひとつ拾った
身体の隅々にまで刻まれ ....
明日と書かれた本が
売られていました
中を開けることができないその本が
不思議と気になって
ふと買いました
明日と書かれた本を
買ってきました
中を開けてみるとその本は
不思議にも ....
光キラキラあふれて
その胸に熱きもの
抱きしめて
空に青
髪に風
頬ゆるませ
未来しか見えない
自転車こいで
ゆるい坂道
見慣れた景色さいて走れば
ほら
草の波
風の匂 ....
両手のひらに
こっそり書いた「冷」の文字
僕は忘れん坊だから
冷え性対策の頁を見てたから
布団からはみだした足先が
とっても冷たかったから
今日は帰りに
ちょっと入りづらいあの店で
....
どこにでも行ける
風になりたい
遠くへ行ける
風になりたい
どこにでも飛べる
光になりたい
速く飛べる
光になりたい
風や光は
人間ではできない
すごい力をもっている
そ ....
葉っぱが舞う校庭
都心の小学校
少女は
アーバンコートの校庭に
いつも上履きで駆け出し
そして遊んだ
外履きに履き替えるのは
校庭の隅にある「自然園」に入る時だけ
自然 ....
前を向いて歩きたい
自分だけの長い道のりが
ずっとずっと終わることなく
ゴールは見えない
歩かなければ
風が背中を押してくる
いや
何かが背中を押してくる
前を向いて進みたい
自 ....
きょとんと首をかしげる
(鬼サンコチラ)
木の実をついばんで
天気雨とかくれんぼ
*
二羽がくちばし
頰よせあって
(フレンチキスっていう ....
列車を降りて
たどりついたのは
ごく細い町
雨は熟しているのに
建物はアイス・バーみたいなんだ
ホテルのベッドで
ゆっくりとくたばっていく
眠ればプール
....
いつも定められた電車に乗って
東の朝日を窓から浴びる
電車を降りれば
眩しかったことを忘れている
私がいる
いつも決められた時間割に沿って
前の黒板を席から眺める
授業が終われば
....
君は畑の太陽さ
そう ハロウィーンの日にはね
君は一晩中輝いて
不気味な笑みを浮かべてる
ハハハ アハハハ
そんなにおかしいかい?
ちがうよ これは魔女のしわざさ
ハハハ アハハハ
魔 ....
これが
自由というものなのですか
教室の机の中に
ゴミがいっぱいに詰め込まれて
誰がしたのと
言ったところで
全員が「知りません」
どうしてこんなことがと
思ったところで
全員が「わ ....
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