すべてのおすすめ
手首を切るような人間の感情はわからない、と彼女は言った。
それは、彼女のまっとうさを端的に表わした発言だろう。
私が最も憧れて、同時に疎む、彼女の特性の一つである。
わからない、と言った彼女は、 ....
・僕は電車で真ん中に座る
少し語ろうと、思う。今しか語れない事や、それから少し前の事を。先の事を。
もうじき30歳になるある日、僕は友人と酒を飲み、そうして勢いで、次の日の仕事を休む電話を会社 ....
誰かに頼まれて
夜のオフィスに出掛けた。
最寄りの地下鉄の駅は
アールヌーヴォーのオレンジ灯で
ひとがたくさん歩いていた。
あなたを知ってるわ、と 話しかけられ、惑い、通り過ぎる。
....
女の嫉妬は文学になる
男の嫉妬はキリストを殺す
散文というもの自体、まともに書く事は初めてです。
と言うことを先に述べておきます。いや、前に一度書いた気もする。
ま、その程度です。
詩において恋愛のポジションと言うのは割と大きいものである ....
ちょっと別の人の詩に対するものを読んだのでせっかくだし書いてみる。
短いよ。
・僕にとって、詩というのは、表現の一部である。
・歌詞、というものについて、歌詞も僕は詩であると認識している。ま ....
ハルマゲドンこねーかなー。
37歳の先輩はそういう。
こないでしょうねえー。
僕は答える。
俺を殺してくれよ。
37歳の先輩はそういう。
僕は捕まりたくないから嫌ですよ。 ....
『カッターナイフからの逃走』
手首を切る。其の或る美の宿る、しかし多分に内省的に成りがちな行為に、多くの人間が行き場の無い血液を流している。
其の、或る種捨て子の様な赤い愛への憐憫から、 ....
死んだら天国にいけるんだ、と、その少年は笑って言う。あたしは、そうね、あなたは良い子だから、きっと天使が迎えに来てくれるわ、と答える。ねぇねぇおねえちゃん、天国ってどんなところなの、と少年が訊ねた。 ....
第六ニューロン「小田急線」
散々前戯だけして、本番もしねぇで言うのもなんだが、
舞子に口づけた俺に、恐いモノは殆ど無い。
俺と舞子は新宿に向かう。その間、俺の手はずっと舞子の髪に触れてい ....
第五ニューロン 「史上最悪のクソったれ」
どうも、時間の感覚が思い出せない。
いつ頃、何が、どの順番で発生したのか。
それらひとつひとつは思い出せても、全体の順番がわからない。
言い換え ....
第四ニューロン 「新宿」
朝早くから、家族に嘘を付いて家を出た俺は、待ち合わせ時刻の30分前には、
新宿駅南口改札の前に突っ立っていた。せわしなく煙草を吸い散らかす。
どうでもいい話 ....
第3ニューロン 「勝手にしやがれ」
惚れてしまったものはどうしようもない。しかし、問題がある。
友達の女だ、って事である。これもどうしようもない。
どうにかなるもんじゃない。どうにかするも ....
第二ニューロン「吉祥天」
庵のアートスペースを出て、時間つぶしの為に、三鷹駅前のドトールに入った。
たった100mも歩かないうちに、俺は汗だくになっていたのだが、
庵は汗を一滴もかいていな ....
ねぇ、奥さん奥さん、見て、あの窓際の席に座ってる男の人。さっきから独りで喋ってるのよ。「ごめんね、ヨーコ」とか、「おれが悪かった」とかなんとか……なんだか彼女に謝ってるみたいだけど……最初は携帯で喋っ ....
生まれ変わったら何になる?
カイリ(娘5歳)を連れて業務用センターというお店へ買い物によく行く。
仕事で毎日漬け物を使用するのだが、この店が一番安いからだ。
カイリは店内に設けられた100円 ....
カフカはするめイカだ。するめテクストと呼びたい。文体は質素だし、感情は薄いし、一見晦渋。テーマが見えにくい論文みたいな印象。でも、少しずつ奥に踏み込んでいくと、ヘンテコなユーモアや皮肉がアミノ酸みた ....
僕と、君の境界線はどこにあるのだろう。僕の体と、空間の境界線はどこにあるのだろう。僕は移動し、僕を変化させる。揺れ動き、僕の境界線を不確かなものにする。
僕は、僕を崩し、僕の体を確かめる。どうしても ....
*蝶
黒猫の気だるい微笑みは、いともたやすく蝶を虜にする。
その静かに差し出された手の上に、青い翅の蝶がとまる様子を、
少年は頬杖をついたまま眺めていた。
「可 ....
内戦や紛争、戦争にテロで死ぬ人の数と同じだけ、日本人は自殺をする。特に20代の若者に自殺者が集中しているらしい。死ぬ気があるなら、何でもできるはずだって言う人がいる。僕もそのうちのひとりだっただろう。 ....
ある方から、俺の詩の内容について、私信を頂いた。
滅多に無い、と言うより俺の詩についての私信はほぼ始めてだったので、
非常に嬉しい。ついつい喜んで、七味唐辛子を舐めてしまう。
さて。ご存じの ....
本当は、こんな文章を書くべきではないのかもしれない。ましてやそれを発表するなどということは、絶対にしてはいけないことなのかもしれない。だが、時には書かなければいられないこともあるし、書かなければなら ....
子供を抱いて病院を後にする。
今日は風が強く寒い一日だった。
子供の体が冷えないように
ぎゅっと抱っこしてあげて車まで小走りに行く。
車にて子供が「二人っきりの、きりってなあに? ....
朝目を覚ましたら、隣で眠っているはずの妻が、蟹になっていた。
かさかさ、もぞもぞ。
全長40センチくらいはあるだろうと思われる蟹が、妻の枕のあたりでうごめいていた。
僕は驚いて体を起して、メガネ ....
自分の話をするのは面白い。そうは思わんかね?
よく、「日本人が一番エロい」と言うが、そんな事は決してない。
尻の軽さなど、体重計に乗っけたってわかるもんじゃない。
NYにいたって、痴漢に遭う ....
注射を打ってから病院の売店でお昼のお弁当を買う。これが僕の日課。売店にはもうあんまりお弁当が残っていない。時間が少し遅かったから。
僕は、目玉焼きか、鮭か、どっちの弁当か悩む。幸せな時間だなって ....
象にはお墓がある。すごいなって思うけど、それは象がつくるんじゃなくて、死期を悟るとみんな同じ場所にやってくるんだって。だからお墓って言うよりも、死に場所だなって僕は思う。ヒトはお墓を作る。僕は無宗教 ....
僕は写真を撮る。何故?何故だろう。僕はシャッターを切るとき、きっと何かを感じている。そして、それが銀塩の中に放り込まれる事を願う。なんでもかんでも撮る。何かを感じれば道路を真上から撮っちゃう。建物も ....
バイト先でカップル誕生。二人とも黙ってるけど、そういうのって勝手に広がっちゃう。勝手に広がるのを楽しむために、何も言わないのかもって思う。バイト中に僕と二人きりになった時に色々聞いてみる。だって、以前 ....
僕は病院が嫌いです。
痛いし辛いし怖いし寂しいし、何もいいことなんてありゃしない。でも、行かなきゃいけないときは行こうと思っています。何でそう思うようになったのか、僕の話を聞いてください。
僕 ....
朽木 裕さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(42)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
同病相哀れむもしくは
-
亜樹
散文(批評 ...
9+*
07-11-24
冬のはじまり
-
プル式
散文(批評 ...
7*
07-11-17
世界
-
もも う ...
散文(批評 ...
13*
07-11-9
嫉妬について
-
馬野ミキ
散文(批評 ...
4
07-6-6
詩と恋愛
-
プル式
散文(批評 ...
5*
07-5-22
詩について。僕の表現したい事。
-
プル式
散文(批評 ...
1*
07-2-18
一問一答。
-
もののあ ...
散文(批評 ...
21*
06-12-11
手首_エデンへの変容
-
六崎杏介
散文(批評 ...
6*
06-11-27
天国は高い
-
鈴本 蘭 ...
散文(批評 ...
3
06-5-4
記憶の断片小説続編・ロードムービー「卒業」
-
虹村 凌
散文(批評 ...
2*
05-7-21
記憶の断片小説続編・ロードムービー「卒業」
-
虹村 凌
散文(批評 ...
2*
05-7-14
記憶の断片小説続編・ロードムービー「卒業」
-
虹村 凌
散文(批評 ...
3*
05-7-11
記憶の断片小説続編・ロードムービー「卒業」
-
虹村 凌
散文(批評 ...
3*
05-7-8
記憶の断片小説続編・ロードムービー「卒業」
-
虹村 凌
散文(批評 ...
1*
05-7-8
そして誰もいなかった
-
大覚アキ ...
散文(批評 ...
7*
05-6-23
生まれ変わったら何になる?
-
瓜田タカ ...
散文(批評 ...
12
05-6-15
カフカに思う
-
こたろう
散文(批評 ...
2
05-5-30
僕らがつくれるもの
-
チャオ
散文(批評 ...
1
05-5-28
黒猫と少年(2)
-
嘉野千尋
散文(批評 ...
8*
05-4-18
死んでいくのなら
-
Tシャツ
散文(批評 ...
4*
05-4-12
Fワァドとか_Sワァドとか
-
虹村 凌
散文(批評 ...
11*
05-3-31
詩人の罪
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
40*
05-3-25
抱き合う
-
瓜田タカ ...
散文(批評 ...
14*
05-2-24
蟹妻
-
チアーヌ
散文(批評 ...
11
05-2-16
エロと金($と¥)についての取り留めのない独り言
-
虹村 凌
散文(批評 ...
4*
05-2-13
いい日
-
Tシャツ
散文(批評 ...
3
05-1-7
花に囲まれて
-
Tシャツ
散文(批評 ...
3
04-12-19
僕の欠片
-
Tシャツ
散文(批評 ...
4*
04-12-8
人類総白痴化
-
Tシャツ
散文(批評 ...
4*
04-12-7
白衣の人
-
ベンジャ ...
散文(批評 ...
6*
04-12-7
1
2