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過ぎてゆく時間に
恨みさえ覚えて
「焦らないで」
君の言葉に耳も貸さずに
駅のプラットホームから
飛び降りるチャンスを伺っていた

こんな夜空が
あったんだ
月の出る
星の夜が
 ....
めずらしく
たったビール2本で
酔いが足をからませる

まっすぐ歩いているつもりが
どんどん道の
真ん中に寄っていく

ボワンとした視界に
でんとトラックが
踏み切り待ちしている
 ....
きみにはもういくつ寝ても売れない芸人でいてほしい
売れないで売れないで売れ残って最後にわたしが買ってあげるから

しっかりしないでダメでいて
働かないでそばにいて

お母さんの遺伝子
お ....
あの日、あなたは逝ってしまったと
聞いた
ぼくはドーン・グロウの朝焼けを
小さな宝石にして
ポケットにしまった

憎しみは残り続けるかもしれない
しかし、憎しみとはなんと
陳腐 ....
気合もろとも
弾ける
空に

バッタとは
よく名付けてくれたものだ
宙に跳ぶ瞬間を
実に巧く音に写しているではないか

気合もろとも
爆ぜる
空に

この細い脚だから
気合 ....
記憶は情報
とても懐かしい
ビー玉があったとして
もうそのことを忘れちゃっていたら
ただのビー玉
自分との距離は
等間隔
奇跡は遠くなる

この殺伐とした風景のなか

干からびたカエルは何を思うか

ヒロインを決める為に行われたバトルロワイヤルは

誰独りとして生き残ることができなかったそうだ

恋愛 ....
さよならは聞こえない

開かない口の中で響く

飲み込んだその一言が

こんなにも辛いもだとは知らなかった

だから涙が流れた

カーレースの試合は

全クラッシュして最後に残 ....
あまくなった
熟れた私は
のばしかけの髪を
洗う。

したたる
雫をなめてみて。
りんごの
香りがするよ。

モーツァルトを聴いて育ったりんご
のように
あまい
からだ。
 ....
夢のように細い骨で
ぼくたちは生きてきたんだね




愛についてを乞うたのならば

骨と枯れても

幾千

幾憶


そこには声があった、と
想う

 ....
窓を大きく開け放ち
男はそのままの姿勢で倒れこんだ
夜風にカーテンがゆれるだけの
ささやかな部屋
カーテンの色はミントブルーで
男の好きな色なのだった
思い出の中で静かにゆれている
今も ....
誰だって あって当たり前なんて耐えられない
誰だって なくてはならない存在でありたいから
互いを伝えあうんだよ それを 選んだんだよ

与える 与えられる その繰り返しなんだね
理想は気配を ....
バラバラになっていく

そんなことぐらい無能な僕でも

わかりきったことだった

僕が閉じたはずのマブタの裏には

僕だけの星空が広がっている

1リットルの涙が必要いじ ....
飛び回り爆発的に着陸して

僕の血はそう黒かった

額から流れる血は

涙のように感じた

カメラのシャッター飛び交うたびに

僕の光は弱くなっていく

大空に掲げた僕の龍のよ ....
僕にとって、君は太陽だ。

そんな人と出会えた喜び。
 .... 彼女は僕が近づくのに気付くと

顔を下にしてうつむいてしまった

ぼくはそんなことは気にせずに

彼女に一歩一歩確実にどんどん近づいていった

そして彼女の隣におもむろに座り込んで
 ....
朝日に気が付き

のろのろと起きあがりカーテンをひらき

頭をかきながら洗面所に向かい

顔を洗い適当に歯を磨き

トーストを2枚焼きマーガリンを塗って

サクッと食べた

そ ....
愛しき人へ

あなたに積み重なった苦しみに
どうか終止符を打たせてください

歪む顔は見たくない
震える背中は見たくない

さようならと
小さく手を振って
安らかにと
瞼 ....
僕はいま

サンサンに照りつける

太陽をよけるため

大きな木の下で

本を黙々と読んでいる

自分がこの世界にいる

ころころと気持ちがいい緩い風が吹き

さらさらと近 ....
ぼくは詩人

辛いときこそ
悲しいときこそ
そこに詩が生まれるのかもしれない
でもそれは決して慰めではない
それはぼくの心の灯
それはみんなへの明かり

今日もまた

朝の散歩を ....


幸せなら手を叩こう
部屋の中で 便所の中で 電車の中で
幸せなら手を叩こう
朝焼けの街で 夕暮れの街で 星月夜の町で


**

教会の中で祈りを捧げる人々
幸せそうじゃな ....
誰とも分からぬ手を取って

淡く土を開いてゆく

群の匂いは 偽って春

繋いだ指先から溶け混じるうち

赤く、白く、甘く染まる



羊水の中、震える声で目覚めを歌う
“電車に乗る時は”
“なるべく人の多い車両にのりなさい”
“蒼い電車に出会ってはいけませんよ”



口うるさく喚く死神を後に
私はドアを閉めました


名付け親の死神は時々どうし ....
私は醜い者であると信じている
私は醜く煙を吸っては吐き
醜く吸っては吐く
私は醜く肉を食み
私は醜く水を飲む
私は醜いのだ

私は美に憧れ
私は美に恐怖する

例え其れが白痴美であ ....
  

ひとりで行く
風の吹く
木立の下
馬がつないである

走る姿
馬場のまわりには
人の群れ
速い馬に人気集まる

日曜の午後
レースがある
明るい服を着て
騎手が疾 ....
どんな暗闇の中でもあなたの翼は輝き続ける

わたしはそれを守り続ける

どんなまぶしい光の中でもあなたの翼は輝き続ける

わたしはそれを守り続ける


大好きだよ

の、呪文を唱 ....
老いた犬が一匹
薄手の夜を徘徊
虚ろな地面にこぼした瞳
あまりに強すぎる鉄風で
ちぎれた黒の隙間を探す
ただ鉛色の溜息を力なく嘔吐しては
生きる場所さえ探し歩く

運命が存在するならば ....
呼吸している胸が上下に小さく揺れる

小さな吐息をおしだして

生きている。

ねえ、

ちょっと胸をかして。

あなたを産んだこと

とても幸せだと思うの。
 ....
少しだけの眠りのつもりが
起きれば一人きりになっている
音楽室の隅、斜めに立ちながら
輪郭だけを残した人たちの足跡を
軽いステップ、かわしながら
半音、高いところを
やがてすり抜ける

 ....
alaさんの自由詩おすすめリスト(67)
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