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梅雨明ける片側に傾いているしかないんだね朝のシーソー
野球帽はすに被ってきみは行く夏炎天の田んぼの道を
風多き場所より早く秋が来てまだ夏の日の街をかなしむ
水門はただ待っている秋の日 ....
夕暮れはかなしみを着てその外に星空を着て地球の夜
梅雨明けぬ空灰色に夕暮れて蝙蝠滴るごとく降り来る
すでに夜の側にいてまだ夕映えをガラスの壁のビルは反して
きみは玉乗りゆ ....
線路の脇に咲いている菜の花の細い列
誰のものだろう止められている自転車
真新しい制服の群れからこぼれる音楽
まだ来ない電車を待っている春の駅の
たゆたう人々の視線の高さを蝶が飛ぶ
過去か ....