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暗示のような効果をもって始められた
人の足並みがそろっては古い橋を壊すように
この鏡みたいな水面を覗き込んでから
退屈な儀式は終わりに向かっていく
U字型の座布団を敷いて黙って座って
....
0. forget me not
ない
ということは
きえない
ということ ね
1.
首筋には天使が住んでいて
風向きなど気にならな ....
Molly、
君の
、を
想えば
濡れるつめたい
瓜。
十二月の
みず、水
みず、水、瓜 みずうり
ミズーリ
みずうみ。
Mol ....
1/7
となり町まで歩いていく。
交差点で人がオートバイに跳ねられるのを見かける。
スローモーションで再生はされなかった。
帰りは地下鉄に乗った。
人がオートバイに跳ねられるのは ....
ほくろが動いてないかたしかめる。
玄関へ行って
あなたの靴に 足を入れる。
私は帽子かけの帽子になってしまったのだろうか。
りんどうを掴む
足首に捲く。
くも
もく となり
そら
らそ となる
36,000フィートから の ことば
は
とばこ
ですけれど
あなたへの きもち
が
ちもき に
なったとしても
....
朝 通勤途中の人に
夜 犬の散歩をする人に
僕は 笑う
会社では
「あなたは愛されて育ったでしょ。」
と よくいわれる
僕は 生まれてすぐ人に預けられた
母に 社割で 花柄の ....
(あ)
あ
っという間もなく
それはもう
あ
ではなかった
語られることのないおとぎ話は
ただ
さらさら
さらさら
と音めいていて
僕の両手はいつも
掴まえることが ....
大きい声で叫ぼうとしても ベランダの外に聞こえないか気にするし
歌うとしてもこたつのなかで 誰か帰ってきたらどうしよう、とひっそり歌う
高いパンプスをはいても 歩く音が響かないよう そっと ....
温い溜まりへ ひとつ
温い溜まりから ひとつ
蛇口の縁から
温い空ろ の余滴
そこから始まった
輪 は
瞬時に
洗面器の縁で
終わる
ほら
蛇口の 縁で
ふたつ目が諦める頃 ....
おまえが
にゃあ
しか言わなくなってから
三ヶ月過ぎた
冬の上野公園で
壊れている
おれ
ショウジョウバエが2匹
離れない
ベンチ
に横たわって
斜めに見る
空はどこまでも
....
お借りしていたものをお返しいたします。
と、鍵を送りました。
怪我をしないように、布織紙に包みました。
手紙を添えました。
精一杯の優しさなんだろうと、
直属の上司が電話をしてきました。 ....
語り口は風向
夢に朦朧
うつつに当惑
六畳一間
食べ残しのチョーク
まっすぐに引かれてない白線
そこはわたしの場所だ。
遠ざかれ。
そこがわたしの場所だ。
天気図のサブリミナ ....
その空席には猫が座った。(そして眠り始めた)
なので、もはや空席ではない。(眠り始めたのは椅子の方だったが)
指で「みっつ」
いまだ つくれず
姪っ子
ジャンプして ひとこえ
{引用=
ちきゅう おちたっ!
}
あぁ、なんて、
ス・ラ・バ・シ・イ。
片手で「みっつ」
つく ....
すばらしい日は
目から はちみつが出る
下を見れば
青い空き缶が吸い殻入れ
もたれかかれば、白い壁はやわらかい
ドアをあけると
黒壁に詰まった、赤い自販機
吸い殻入れの隣に
....
ましかく な
雨
つち の
少し 上
ころっと
笑ったの
沈む
柔らかい
折り畳まれた
船
流れる
朝
ひ
スケッチが好きでした
絵画ではなく
スケッチが、
という人でした
鉛筆が好きでした
絵の具ではなく
鉛筆が、
という人でした
それなのに
画用紙は、嫌いだ
という ....
思いきって体を展開
次のうち正しく人体となる展開図はどれか選べ
ア
イ
ウ
エ
の中に答えはあるのか
さらに思いきって
らせんを分解
写真1のヒトを示す遺伝子の正確な塩基配列はどれか ....
季語は流通する
つんのめりながら流通する
枯れ野を越え、遠山を越え
関東平野を越えて流通する
人から人へと流通する
ある時は雪をかぶった
実南天のように可憐に
ある時は水辺に咲く
....
ホームワークは日曜日に座ります。
月曜日、ホームワークはまさに脂肪の匂いを持っています。
それって紙の重い本および痔疾、実質、私が知らない答え。
日曜の夜の、ほとんど今終了されたのかも、そうじゃ ....
いい天気ですね
がはじめの言葉だった
G線上のアリアが流れていて
あんまりできすぎたシチュエーションに
笑いをこらえるために
コーヒーを一口すすってから
やっと私は
ええ
と答えたのだ ....
「町田康みたいになりたい」
と言って出ていった人は
「みたいに」
と言う時点で
きっと 駄目なのだけれど
そういう私は
映画館で赤い便箋を買って
別れたい男に
「愛しています」 ....
灰色の朝でも、
朱色の朝であっても、
六時の時報をラジオが伝え、
その日がたとえば八月十五日朝六時のニュースです、と
個性を消した声がする。
日々つみかさねられ、くりかえされてゆく
あたら ....
漢方は日を待って塗るべきです
ひみつごっこしたいしたい
昼から夜にかけてもたらされる
ある一定のイメージ群に押し戻される
夕暮れの色は青と赤
上の色は青でそれはおとこのイメージ
逆 ....
なみだがおっこちては
とろん という
あなたの肌はボウルみたく
まるで生たまごみたくそれを
ぜんぶ捕らえてしまう
だから
抱きしめられると泣いてしまうのかな
からだがぽかぽかにな ....
夜から朝の香りが漂いはじめると
冷えた青暗さが産まれてしまい
わたし
朦朧の海の前に立ちつくす
霧に包まれた濃紺の砂浜
埋まってゆく足元を
記憶の波がおしよせて
砂粒軋ませ揺らしてく ....
明け方の光は
夜に反射しているんだ
だから青い
青白い
山を登る
人は変わる
毎日変わる
同じ名前でも
同じに見えても
もう同じ考えでは
同じではいられないの
変わらないのは約束 ....
飛行機は鳥
くるまは虫
カンガルーはポケット
紫陽花はリトマス紙
彼女は猫背
ぼくは円周率
詩集「時遊時間」より
イメージするということ
たとえば
ゴキブリいっぱいのプールに放り投げられるということ
眠っている間に鼻の穴から寄生虫を入れられるということ
イメージするとい ....
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