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{注トンネルは抜けていることが前提である=トンネル:昭和40年以降に使われだした外来語。以前までは隧道(すいどう)とよばれる。語源は、斜めに下って入る墓道の漢語的表現と考えられている。洞穴の横道にそれ ....
朝 二台並んだクリーンベンチの前に座り
ルーチンワークを始める
もうひとつの椅子にはいつもの相棒Sが座る
「サザエさん症候群」
マスクでくぐもった声が話し出す
数 ....
寂しければちょいと手を伸ばせばいいのに
、足りない。
通りすがりの人に癒されるのだって、
そんなにぶしつけなもんでもなさそうなのに。
楽しいフリをしていると食われるので、
顔に爪で跡 ....
倉庫に積まれても
思い出すのは 彼のことで
「藁が多いですよね」とか話していた
目の前の男に
「足1本ちょうだい
しがみついて寝るので」
と言ってしまった
外に出たら
これ ....
ある日突然
夜空に輝く星がすべて
音符になってしまった
街中の人々は目を凝らし
よく見たが
空にあったのは
2分だの、4分だの、8分だの
そんな音符たちばかり
テレビでの専門家 ....
嵐の日には
換気扇からも
外が侵入してくるので
それがひとりきりの夜であれば
尚更雨が風にかきまわされて
音になってすぐ
そばまでせまってきて
寝そべった体は
あっと言う間に船にの ....
あくまで単調なリズムだ。
バニー、バニー、バニー、
黒いタイツのバニー。
酔っ払いを左右に{ルビ侍=はべ}らせて、
見るは{ルビ開聞岳=さつまふじ}のてっぺんのくす ....
君がいつまでも気にして
うつむいているので
木の精だよ
気にするな
なんて言うわけないのだが
君にはそう聴こえたようで
わしは百歳じゃ
と低い声で
木の精の物真似をする ....
ロマンチックは
たったひとりの食事のようで
たったひとりのセックスみたいだ
ロマンチックは体では作ることができない
言葉
はロマンチックを形作る
ロマンチックはカタカナなので
哀愁として ....
1.
「理解が世界というのなら、あまりに世界は小さい」
ブルゾンかぶって 青い瞳の彼は言う
男の人ってみんなそう
理解さえ信じてないもん わたしは
それにしても
画面いっぱいに青い ....
1 自然環境におけるチャンスは人間の想像以上に確率の低いもので
まず心よりも先に愛しいと感じる全ての器官
{引用=参考資料1「2つの景色」より
マウントするのは
野生における♂が
....
画家が
夜に立っていたので
話しかけた
きっと
目はジャイプールを向き
首から下が
飾り立てた子蛙だったので
「まだ見ぬ恋人」とは
昔の恋人のことですよね?
と 聞きたかった ....
根を探していた
春秋の媚びを思い出させる
うっとりとした短い午後
焼け残りの匂いが匂っているのだ
地ならしはもう始まっている
かつての建築の跡に
人骨が埋まっていたり
家族が泣き崩れてい ....
庭が熱くて 幾重もの春がはりつくものだから
わたし 困ってしまっていたわ
被子植物のウロが溜まった真昼で硬くなってゆくのを
我慢して見ていたのよ
それでもわたしははらえないから 業者に頼んでお ....
いまはただ
雨が降り
石にしみるまま
あけないおくで翳のかたちを追っている
ひがしの空だけが
ゆるやかに
くちびるをひらき
すきまから虹彩をのぞむ
わたしは
まるい眠りを
かきわけ ....
テーブルの上に何かを忘れてきてしまった
いったい何を忘れてきたのだろう
それは大きなもの
ではなかった
かといって小さなもの
でもなかった
賞味期限が切れそうなもの
でもなく
....
「ずっと恋人でいましょう」
と言って 結婚をしました
結婚をして15年
ずっと敬語を使っていますね
「待たせました」
「出来ていますか」
が好きです
ついに私達の娘は
ロングス ....
1 バス待ち
陽だまりの停留所に
車椅子の老人
声かけようか
たとえば
今日もお陽さん輝いていますね
でもすぐそこには冬将軍で
そのブランケットは暖かそうですね
サング ....
(オモハユイアサダネ)
(オモハユイソウカモシレナイネ)
(ホントニソウオモッテル?ナンカイツモテキトウナンダネ)
本当に「面映い」と思っていたあの頃に
遠くを見ていた朝朱に
出会え ....
愛飢え
丘聞く
毛
濃さ
死す背育ちつ
手となりぬ根の
這ひ
増へ
穂
麻
実
夢
母屋
射ゆ
獲よ
羽を
無
これからよろしくね。ごめんなさい。
きみのめのうえのくま、からあやまる。
からから音の立つ乾いた地面と笑い声。
まってたよ。まってなかった。
直立した定義から何を盗んだのか
は知らない。 ....
装いする君
を想う
春待つ君の
「ほら,あれ」
と,指差す
「あそこ,少し透明でしょ」
僕にはわからない
言われてみれば,そこだけ,雲が少し動いたような
そこに既に冬がいる ....
おもちゃ-陽炎-アオミドロ。一歩一歩に単語がまとわりつく。kusi-nagi-to-zen.(四歩)人々の発する言葉が混ざりあい浮遊し彷徨う精神を啓示する。オープンカフェでオープンヒューマンがオープン ....
何日歩いたか分からなかったが
見渡す限りはサバンナで
振り返るとビル郡が
しかし小山ほどの連なりで見えたが
向かっているほうは真っ白に地平だった
喋るのが億劫だったからっ ....
アンモナイトを食べたら
夜目が利くものだと思っていた
嵐が近くなればなるほど
私は理科室が怖くなって
階段をスロープした
スロープした
スロープした
手順を間違えて私は嵐 ....
ルルリエ
文鳥はいらないと言った
ルルリエ
いつものど飴をくれた
ルルリエ
撮った写真は壁に貼ってて
ルルリエ
浴槽に潜って笑ってた
ルルリエ
ルルリエ
ルルリ ....
一本のラインが羊を造形する、その工程は普遍化の道程を離れ手工
業の未分化へと進んでいる。進むことは進歩ではない。進むことは
退化ではない。多様化と呼ばれる分岐信仰がラインを圧迫するポイ
ント ....
銀すじに沿って
豆腐の上を歩くように
ゆっくりと足を進めた
バスに乗ってもよかったけれど
ひさしぶりに
以前のアダナに帰る
徐々に慣らしていこう
イオウ温泉につかるときのように
....
遠くを見るよ
とおくをみるよ
岩に開いた小さな窓から
とおくをみるよ
涙は軽石の窓枠に
音も立てずにすいこまれてゆく
誰か
小さな梯子でここまで
登ってきて
ザラザラに負けないで ....
濡れズボンが風にそよいでいる
明日ごろまで生きていれば
多分それを穿くわたし
ねえ
あそこに流れていくものを
いつから雲だと知ったの
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