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にわとりに撲殺された悲しみ
にわとりに撲殺された悲しみが
誰にも受け入れてもらえないだなんて
誰にもわかってもらえないだなんて
庭でにわとりに撲殺された悲しみを
理解してもらえないだなんて
 ....
静けさを測る術を探している。冷たさには限界があるのだけど、

静けさを測る術を探している。住宅街の、小さな公園の、真夜中、ブランコをこいで、こいで、鉄の鎖を軋ませて、泣いてしまいそうだ、どこかの家 ....
にゃっ、にゃっ
にゃっ、にゃっ
窓の外から子猫の鳴き声

にゃっ、にゃっ
にゃっ、にゃっ
遠慮深げな、物問ひたげな


「先生、夜分に恐れ入ります」
子供の神妙な声がする
「母が ....
死んだわたしの
腐りかけた体に
たくさんの赤ちゃんが
やってくる

死んでぶよぶよに
腐りかけた体を
舐めて
舐めて
穴をあけて
ちゅうちゅう
ちゅうちゅうと
吸ってくれる赤ち ....
お好きでしょう?
と、高みから言い下ろす、雨の
密かな祈りは
花と花の陰へ、葉と葉の陰へ
しと、しと、黙られてゆく。


紫陽花から立つ水の匂い。
後戻りできない蝸牛の渦巻 ....
長い時間、丁寧に水切りをされた子どもたちを
洗濯ロープに干していく
きゃらきゃらと子どもたちが笑うので
ちょっとした火花が続いた
子どもたちから出たお汁は
大切に集められて牛舎へ持っていく
 ....
胸苦しくなって
本の精が現れた
中空の四角い顔が
ぐにゅぐにゅと巨大化して
わたしを押しつぶそうとする
ねえ本の精
なぜそんなことをするの?
そう訊ねると
わたしの胸はまた苦しくなって ....
寝苦しい夜を終えた朝に母が言った

洗濯機の中を覗きこんでいると
その一言を思い出す
同じものを何度もぐるぐると網膜に回しながら

嗚呼、わたし、洗い流されてゆけ。
{引用=雪見大福サイズの

雪見大福みたいなうさぎたちに 羽がはえて

ぶーーーーん って

いっぱい空を飛んでる

なんだかあわててぶんぶんしているので

いっぴき 飛ぶうさぎを ....
石井が死んだ
石井が死んだ

あの夜 僕と石井と巻田と藤原と4人で
火を囲んで はしゃぎあった

深夜の公園
ごおごお 燃え盛る炎を囲んで
いろいろな話を      した
グラビアア ....
これではない、
これではない、と言いながら
なにも指し示すことができず
しかしそれは確かにあるのだと言う

散り敷いた花びらかきあつめ
その手をかかげあげても
ばからしいと言う

見 ....
田舎郊外の空き地に
パチンコ屋が建った
また建った

今度はフィットネスが建った
あそこにも建った

葦の原には
ヨットハーバーもできるって

もう
石拾いをする洟垂れ小僧 ....
夕方、
神様が道路にしゃがんで蝋石で車の絵を描いている、
ぶーぶーぶー。。。
僕を見離した神さまが、ロケットとか、飛行機とかを描いている、
びいーん、びーん、びいーん。。。
僕にはよくわ ....
君は

言葉を見たか

路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小 ....
くみこは空を見なかった。青い空は。
猫の匂いのする赤いカーペットの部屋で
AKAIのオープンリール回しながら
見なかった。僕の肩越しの青い空は。

みかと星空を見た。オリオンだけではなく。
 ....
こどもたちが
口を真っ赤にしながら
園庭であそんでいる
誰かをつかまえ
気に食わなければ噛みつくために


こどもたちは
細い睫毛にひとつずつ
金銀の王冠をつけており
その毛並みは ....
一.


青を
反故にした

よりも
事情がある

真昼につき、
雨はふらない




二.


鋏の持ち手が緑だったことから
分け合いたくない
ままの
手 ....
たいしたことじゃない
季節の変わり目に強がって
いつも風邪をひいてしまう
そんなもの
僕が消えた夜は
あの人はなんて優しかったんだろう
なんて泣き屋は呼ばなくてもいい
きりぎりす
 ....
朝、ぼくの季節は二十五歳で
ざらざらとした空を
東から西へ
たとえそれが夢だとしても
渡って、どんなにボタンを押しても押しても/押しても
改行できないでいます



ぼくが、ベーコン ....
どうも ありがとう

そこそこ元気でやってます
たぶんなにかを毎日忘れてる
からなんでしょう


ところで あなたは?
と聞き返せないところが
なお茜の空に消えてゆきそうです
 ....
 
 
まだ夜の明けないころ
街は少し壊れた
機械の匂いがする
昨夜からの断続的に降る雨が
いたるところ電柱にも
あたっている
いくつかの窓の中には
ささやかな抵抗と
使い古された ....
わたしは新参者だから
とにかくにっこりと会釈する
「こんにちは」
と声をかける
するとにっこり
が返ってくる
けれどもそれは
返ってくるばかりで
声をかけるのはいつもわたし

それ ....
さよなら、さよなら、


記憶を解き放って 
遠ざかる夏の
四角く切り取られた 空


枠からはみだした場所では
かなしみによく似た顔の
ぼくたちが
今も、酸欠になっている

 ....
書庫の扉を開ける
水の中になってる
たぶん海なのだと思う
昨日まで資料や本の類だったものが
魚みたいに泳ぎ回っている
手を伸ばして一冊つかまえる
ページを開くようにお腹を指で裂くと
文字 ....
{引用=「序」


万華鏡に
甘い想い出だけを そっと詰めて

くるくるまわして のぞきこむ

金平糖のじゃれあうような
さらさらした音がはじけて

あまりの甘さに 歯を痛めて  ....
あ あ あ あ ぁ



Hくん

きみの真似する数学の先生が
とても好きだった

ん、あれだね、あれ
という言葉を発する間に頭の中では
いくつもの公式が飛び交っていたという
 ....
なぜそこに居るのか分からなかった
気が合う仲間たちから離れて
早く一人になりたかった
そう思えば思うほど
一人になることが怖かった
通いなれた八王子の雀荘に
喪服姿の若者が四人

「最 ....


教授の息子は
父親の話す世界を
土を捏ねてひとつずつ作り
アダムやイヴのかわりに
幼いころから憧れていた
ネイティヴの顔を描いた

はるか

はるかの時の後で
ただ
 ....
淡く
夢にいた人は水彩でした


*


(あ、)


こめかみとシーツの間に
かすかに染み入り、そこから
まぶたに明けてゆく一筋の朝の滲みに、すっと
打 ....
ハロー
いま、ぼくのそばにいる、コトバ、は
みどりいろをしています。
ハロー
もう、ハル、なんですから
きっとすべてがうまくいきます。
ぼくの、てのひらで、
コトバ、は、硝煙、の匂いに
 ....
佐藤伊織さんの自由詩おすすめリスト(331)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
にわとり- セガール ...自由詩708-9-12
静けさを測る- rabbitfighte ...自由詩37*08-6-29
おくりもの- 三州生桑自由詩4*08-6-26
たくさんの赤ちゃん- チアーヌ自由詩508-6-25
雨期の告白- A道化自由詩908-6-22
小詩集_別の国- 嘉村奈緒自由詩1008-6-10
本の精- チアーヌ自由詩108-5-31
白昼夢- 士狼(銀)自由詩5*08-5-17
うさぎ- もも う ...自由詩22+*08-4-17
石井が死んだ- 青木龍一 ...自由詩12*08-3-23
花あそび- 渦巻二三 ...自由詩1108-3-17
盗賊- AB(な ...自由詩508-1-31
夕方- m.qyi自由詩508-1-7
言葉を見たか- 大覚アキ ...自由詩1607-12-28
僕は好きだった- たりぽん ...自由詩5*07-12-22
うすいスープ- フユナ自由詩22*07-12-12
断片集「間引く」- 簑田伶子自由詩37*07-12-6
冬になれば野たれ死ぬだけのキリギリス- AB(な ...自由詩307-10-22
拝啓、君は元気ですか?- 望月 ゆ ...自由詩20*07-10-11
[拝啓。/君は元気ですか?]- AB(な ...自由詩507-10-11
拝啓、君は元気ですか- たもつ自由詩36*07-10-11
イナゴ- 渦巻二三 ...自由詩707-9-10
やさしみ- 望月 ゆ ...自由詩42*07-8-27
書庫中- たもつ自由詩3407-6-19
ある雨の日より- もも う ...自由詩48*07-6-17
[扇風機にコエ]- AB(な ...自由詩407-5-15
麻雀- Tsu-Yo自由詩2007-5-14
ミシガン・レリックス_- AB(な ...自由詩1107-5-10
水彩の夢- A道化自由詩3007-4-24
『ハロー、ハル』- 川村 透自由詩19*07-4-8

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