雨が降ってくると
金沢を思い出します。
金沢は年間六十日しか
晴れの日がありません。
大体曇りか雨です。

空はいつも
ブルーグレイの薄雲がかかっています。
雲のない ....
列車を降りて
たどりついたのは
ごく細い町

雨は熟しているのに
建物はアイス・バーみたいなんだ

ホテルのベッドで
ゆっくりとくたばっていく

眠ればプール
       ....
弁当を開けると
中に海が広がっている
故郷の海のように
凪いできれいだった
朝の静かな台所で
君がどんなふうにこれを作ったのか
想像しようとしても
後姿しか目に浮かばない
帰れ ....
あさがおに釣瓶とられてラプンツェル
ろくろっくび幽体離脱ラプンツェル

その子二十櫛に流るるラプンツェル
マドモアゼル・ラプンツェルかじるプレッツェル

人魚姫の姉さま達の長い髪
12時 ....
キッチンとお手洗い、そして生活用品
それだけで埋まってしまうこの部屋が何よりも愛しかった

六畳一間の空間で何よりも
あなたの背中が暖かかった
昼間のうちに
おふとんの模様いっぱいに
あつめておけば
夜には部屋のなかいっぱいに
少しずつ溶けだしてきてる

ざまあみろ
光をこんなにあつめられるのは
おふと ....
アスファルトにいて、
わからない、
夏、激しい群青で遊び過ぎ、その果てに、
すっ、と発狂するようにしてひどく青く、
遠ざかる空、その秋の為なのか、
或いは ....
さみしく囁く
そっと静かに
夜は
流れる
川面には


さよなら言葉
これから二度と
言わない
好きだとか
嫌いだとか

忘れてしまえ
昨日も今日も
明日も未来も
全 ....
レモングラスの川べりから
青い星座を辿ってきたのですね

稲妻をたたえた雲は
あと少しで追いつくでしょう

細いボトルには少しのお酒が残っていて

薔薇の庭にぐるりと張り巡らされた柵
 ....
教えてほしい 
あの空の青みの 
ほんの隙間の翳りの中に 
何を見いだし詠うというのか 

たおやかに流れる川の
水底に沈む
ひとかけらの悪意を
掬って頬張った 
その後の嗚 ....
コンコンとドアをノックします
お使いですか? 誰か居ますか?

返事が来るまで私は待ってます

コンコン、コンコン
お元気ですか? 生きてますか?

小さな箱から声がするまで待って ....
どうしようもないものが
わたしをはてなくめぐるとき

あなたはなにをしている
夜から朝に変わる蒼をみつめるとき
わたしは夜のくらげさえしらない

残されたものだけが疼いている
意味のな ....
うふふふふ。
いいもんだ。
もう引き返さなくて良いのは。


良かったじゃないか。
僕なんかの思い通りに
ならなくって。


すべてうっちゃらかして、ぶらぶら。
ご近所の真っ昼間 ....
   月ではまだ
   冬の初めで季節が
   止まっているようだった


   浅い眠りの合間に
   この頃よく、夢を見る
   凍えたままの月面で
   あなたをこの腕で抱き ....
あれは忘れもしない
一年前の8月6日
仕事を終えて
家に帰ると
あなたは待っていた

フリルのお母さんエプロンを
ひらひらさせて

おかえりなさい
待ってたよ
ばんごはんの支度が ....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
雲しうみへ
おそいひるのひ
おちていくかけ
ひと
めしあげないで



干しのさなかに
えりのひかりに
しすた
えんじん
むし、き



命めくこと
ろめんにかせ ....
砂糖にたかっていたアリを
靴で踏みつけた
おまえは家の子ではない
アリの巣から拾ってきたのだ
前の夜、酔った父は言った
群れは乱れ右往左往し
数十匹は難を逃れ
数十匹は幸せな表情 ....
合いたくて
合いたくて
閉じ篭る傷のような胸、を震わす、脈拍という水音は
水面に似た、例えば窓に合いたくて
合いたくて
開きたての傷のような喉、を震わす、息という泡は
水面に似 ....
  わたしは時々、石になりたい
  そして夜の一番暗いところで
  じっと丸くなり
  わたしの冷え冷えとする体に
  とても美しい夢を備え
  いつかわたしを拾い上げる者に向かって ....
一面に菜の花広がる河川敷
暮鳥の歌をひとりつぶやく

はなびらに光をいっぱい浴びながら
どこまで続く黄色い海よ

歩を進む
黄色い波をかきわけて
我が身よ輝く色に染まれ

みどりご ....
                           (喪失の物語)


激しく気持ちが高ぶったり
物事が良い方向に動いたような時
彼女は自分の血を可能なかぎり抜き取って
大切に貯蔵す ....
初めてね海を見たの

 うん



                         きれい・・・・・


                         怖いくらいだね


 ....
会いたいな
会いたいな

逢いたいな
逢いたいな

遇いたいな
遇いたいな

あー痛いな
あー痛いな

あいたい
あいたい
あいたい

君に
会いたいな

ぷくぷ ....
た ち つ て と
と っ て ち っ て た

ただ立ち竦む
小さな瓶のなかに
冷たい眼球がひとつ
手紙を添えて
とくんと飲み干す
ザラメ ザラメ
その名を呼べば    
甘い夜風が
    
         う
        ょ
      び
     
と吹く

夜のお祭り
始まって
裸電球

 ....
  母は双子です
  私には母そっくりな
  伯母がいます

  二人揃うと
  朝はとても賑やか
  ぴーちく
  ぱーちく
  さえずってます
 {引用= 「洗濯どうする?」
 ....
ポタージュの湯気 午前五時

日が早めのおはよう
私はまだねむいよう
私の渦よ
手のひらをゆく
雲にふれるな
落葉を裂くな
くるくるまわれ
息をきらして
ぎやまんの光
おまえにやるから



私の渦よ
死にそこねた蝶よ

 ....
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だぱすかちん!

(あー)鷹鷹鷹鷹鷹鷹すかち ....
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