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花を摘んだの?
群青に沈んでゆく
風の流れてゆく
窓辺で
聞かれて
君の後れ毛を
遠くに感じて
僕は急に
君の腕をつかんだ
とてもやさしい腕を
君は驚いてそして笑っ ....
姉中3
私中1
姉6畳の部屋
私4畳の部屋
それぞれに悩みをかかえて
それぞれの部屋で泣く
ガチャッ
私が自分の部屋で泣いてる姿を姉に見られた
ガチャン
姉が 戸を閉めて何も言 ....
チョークの淵を遊ぶ子
意味のない歌を歌う
それはそれは怖ろしい歌
それは 怖ろしい歌
ひとつだけ覚えている言葉
「真昼の月を描きなさい
力は要りません
知恵も要りません
....
猫が空風の空き地を歩いている。空耳。夕暮れのネックレスはもうすっかりラピスラズリの感触だ。味わったはずのコーヒーの苦みは、いまやどこにいってしまったのだろう? 透明な連鎖。青ざめたトルソが、臍のあたり ....
笑っては こらえて
笑っては こらえた
君は もういない
死んでも君に 会えないなら
僕は生きるよ
君の居場所 ずっと 残し続ける
ずっと きっと
独りじゃな ....
遠い、遠い、記憶の中
不安で、不安で、しかたなかった
つないでいた手を
ほどかれたとき
まるで自分の一部を失ったかのように
泣きじゃくった
子供の頃
デパートのおもちゃ売 ....
朝焼けはスミレの匂い
だからそんなに
諦めを憎まなくていい
焦煙の隙間から蓮の花こぼれるような、
シャム猫のヒゲに黒真珠実るような、
嘘みたいな軌跡も君とならみれるよ
....
拾った割り箸で小さな十字架を作り
夏を越えられなかったクワガタの墓標とした
「もっとささなきゃダメだって。十字かって死んだ人つらぬいてるんだぜ。」
「こわいよ。そんなのできないよ。」
「い ....
花に目をふせ
空を喰み
目の内の手に
空を聴く
花に 花に かたむく火
花に 花に したたる火
からだのどこかに揺れ育つ
ひとつの荊に耳すますとき
水の気配 ....
きたぞ成長分岐点の苦しみでもない淡い自己嫌悪
それは今までの自分を棄てるという画期的な脳味噌
レミングとなってなだれおちてゆくのだきっとね
だからちょっとこの調子の悪さを軽く綴ってみる ....
もけはチェロのように鳴く。
もけはタンポポみたいに柔らかい。
もけはぷくぷくしていて、ぽこだ。
もけは時々すねる。
もけは時々おいたをする。
もけはいつも寂しがりやだ。
....
傷つくことを
知ってしまったことに
子供にはなれないと
笑ってしまったことに
夢で見た一角獣が
死んでいたことに
美しい教会の高い声に
もうあえないことに
そういう夜に
眠った怠 ....
誰にも追いつけない夏の雲をそっとちぎって
こっそりと少女にわけてあげました。
多感な馬鹿
果敢な馬鹿
彼岸の馬鹿
此岸の馬鹿
対岸の馬鹿
たおやかな馬鹿
物静かな馬鹿
小うるさい馬鹿
夢見る馬鹿
現実の馬鹿
石橋を敲いて渡る
三途の川も馬鹿
地獄 ....
クレーターの端っこで
眺めていたのは地球だった
あそこに僕の体験の全部がパッケージングされている
傍らにはエジソンが立っていた
(こんにちは)
の形に口を動かした どうせ ....
「いただきM」
なにさアンタいただきますくらいちゃんといえないのかい
、とアニータは言う
日本人なのにアニータと名づけるような出鱈目な親が、23年前からいたということだ。この土地には。
「おい ....
風に
とばされて
ビニール袋と
くるり
くるり
....
・主人公
手品が得意 名は呼ばれない
・恋人
四六時中怒っている
・停留所でバスを待っている人 ....
夏の夜
夏の海
砂、砂
そっと手に掬う
一粒、ひとつぶ
祈る、祈るのは
誰のため?誰かのための
作りかけの自分
少し、すこし傷に砂を入れたい
自分が変われるのか
....
朝起きると両目がハートマークになっていた
しかし見た夢は思い出せない
ご飯を食べているとキリギリスが大口開けて飯を食わせろという素振りをした
仕方なくレタスを詰め込んでやると礼のつもりか ....
コンビニでお弁当を買うときに
あたためますか?て聞かれると
少し戸惑ってしまう
電子レンジの中では
誰かが買ったお弁当があたためられていて
オレンジ色の薄明かりに照らされている
見 ....
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右手にもったきゅうすを傾けたら
青い湯飲みの底に花が咲いていた
一瞬にして
そそがれた緑のまどろみの下に
花は消えた
この湯飲みで
数百杯の茶を飲んでいるというのに
知らなかった ....
がっこうからかえると
おかあさんのからだがばらばらになって
いえじゅうにちらばっていた
あわてて
ぜんぶかきあつめて
しんちょうにくみたてると
とりあえず
おかあさんみたいなかたちに ....
ぼくたちはときに、ひややかな空をうっすらと着て夜闇の蛍光灯の照らす端で立ち止まる。「ん」とか声にならない音で喉をきしませて、まず見るのは足元の靴だ。重力がぼくをきちんと踏みしめている ....
黒い闇のふちを歩いていた
ぬかるみが 靴を巻き込み
わたしを 裸足にした
岸の向こうでは 手招きをする遊女がいて
ゆらり ゆらり と闇に浮かぶ鮮やかな色が
爪先に 針を落とした
ふ ....
宇宙の深淵から
水がひとつぶ
滴り落ちる。 。 。
と、
いのちたちはいっせいに水際に集まり
それぞれに
祈りの言葉をつぶやく
遠い場所で起こった恩寵に
いのちの囁きは共振し
星の瞬 ....
見つからないのは
覚悟の上であって
....
こんこん
こなゆき
ふりやまぬ
きょうも
あしたも
あさっても
こんこん
こなゆき
ふりやまぬ
どうしたんだろう
今夜はひとりがさびしい
よくわからないけど
鍋焼きうどんでも作ってみようかな
彼とは別れちゃったし
次の合コンは新年明けてから
友達は彼と一緒みたい
やっぱりうらやまし ....
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