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    他人のように眠るとき
    仮面のように眠るとき
    水の蛇はひたひたと来る
    狭い空を翼で覆い
    小さな夜を乗せて来る
細胞の輪郭は
発熱に適した形なの ね
あなたの音源との距離感は
可笑しくて悲しいけれど
あなたの感覚器の滑稽な分離も
可笑しくて悲しいけれど
さらに 伝導にも適した形なの 
 ....
扉が 開いたらば
扉が 閉じた
そうして
扉が 閉じたらば
扉は 開かない


誰かのシャツの白の残像は 
どうして これほどに
光に還元されがちなのだろう
な ....
ねえ 南十字星ってどれですか
と恋をしていた
空はあんまり星だらけだったので
はたして
その星をあなたが知っていたのか
わたしは知らない
し、
知らなくてよかった



白線を
 ....
ささやくようにはいりこんだ季節は
坂の向こうで風をふくみ

かがやいている



いつも背中に手をふれ
たしかめながら
もうずいぶん歩いて 
彼女の手には ひまわりが一輪咲 ....
 


雨の花
花の雨
目を閉じ
光をついばむ
ついばむことしか知らないくちびる


口うつしに渡される十字架に
光のめまいのようにうつる雨


花のつぼみを持ち
手のひ ....
月の沈んでゆく夜

あいまいな風を許した明かりが
動きを止める

月の背後が透け始める頃
水を見つけた記憶が夜を知る


月の沈んでゆく夜

あいまいな返事を許した暗闇が
幕を ....
   広く浅い湖で
   互いの影を揺らしあうふたり
   幼い遊びを繰りかえすふたり



   太陽が一度も出ないまま
   午後がすぎ
   夜の蒼が来て
   ....
   短い季節の
   深い水底に手が届きそうな気がする日には
   凶龍よ
   おまえの翼に触れるものも
   いるかもしれない
    火のなかに失ったもの
    火のなかに忘れたもの
    火のなかに入り
    置いてきたもの

    
    三つのものの区別がつかなくなった今でも
    お ....
雲はかすかに薄い。満月はわずかに遠い。星
たちは月の輝く姿に目を細め身を寄せ合いな
がらその眩しさを囁く。塔の下ではいくつか
の波が押し寄せる。浸食は彼方の記憶。崩壊
は遥かな追憶。廻 ....
暑苦しくて、雨の音が
夜がぼやけた夜に
私を連れて行く。
とろりと濃密な空気。

重ねゆく日々に
適応して
今は今を愛して
一つの夢に、魘される。

咲いた花が
その後どこに行く ....
あまりにも心地のよい風 曇り

宇宙があの時ないてから
わたしは何番目の生き物なんだろう

風がめぐり雨
道を横切り空

カーテンが立てかけているギターを弾く
ぽろろんぽろん

 ....
桜が散った

銀河の端で
はなびらの命が
燃えています

{ルビ私=ここ}と{ルビ私=ここ}以外のすべて

(距離とは
 けして
 交わらないことか)


右のうなじあたり
 ....
寄せても、返す気持ちは帰り道を知りませんでした

電車の窓
あなたの手のあたたかさは
窓とわたしの温度を簡単に上げます

ゆっくりと
眼下に広がる青を見ながら
あなたを盗み見るのだけれ ....
雲が波なら
僕たちは深海魚だ
深く、深く、
差し伸べられた手も届かない場所で
温もりも知らずに
窒息している

月明かりは
マリンスノーに似ている
それはただの幻想で
本質は
 ....
 窓の外はひどく硬い
 春だのに冷たい雨が降っている
 硬質な夜だ
 
 昼間の悔しさを 少しうつむくように
 奥歯のほうで噛み締めてしていると
 こめかみからもっと深く硬い夜が湧き出 ....
空気中を諸分子が漂うとき
光と一緒に駆けていく何かがいます。

冷たいかぎりの空のむこうに
銀色の紙がヒラヒラ見えるでしょう。

あれはその何かが 早朝の霧雨の中で
願いを燃やしたので  ....
一歩一歩 咳こむ足で
わたしがどこまでも歩くので
夜はどこまでも感染し
朝には誰もいなくなる
朝には誰も
いなくなる


みんな歩いて いなくなる
歩きつづけて いなくな ....
川はざわめく
サイダーの泡のように
流れとよどみ

くるぶしまでつかって
やってくる
男の影

不協和音が
ざわめかす
アンビバレンス

どこかで
いつも見る
あの男

 ....
海の底にある箱は
水色を反射して
白く眠る

光りが届く深夜には
そのシルエットだけが
ぼんやり浮かぶ

海の底にある箱の
空っぽという
存在感

光りを拒む深夜には
海の深 ....
塔野夏子さんの未詩・独白おすすめリスト(51)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(35Y・7.9)- 木立 悟未詩・独白405-9-2
新陳代謝- A道化未詩・独白805-8-24
橙色- A道化未詩・独白205-8-24
夏の影- フユナ未詩・独白11*05-7-29
帰途- はな 未詩・独白15*05-7-26
ノート(幻視)- 木立 悟未詩・独白205-7-21
月の沈んでゆく夜- mayaco未詩・独白505-7-17
ノート(37Y.12・26)- 木立 悟未詩・独白405-7-14
ノート(35Y.7・20)- 木立 悟未詩・独白205-7-11
ノート(35Y.6.16)- 木立 悟未詩・独白505-7-9
塔の上でワルツを踊る- いとう未詩・独白10*05-6-25
夢現- かのこ未詩・独白605-6-16
宇宙がないてから- ふく未詩・独白305-6-14
部分- 青色銀河 ...未詩・独白105-5-3
わたしの浅瀬- ふく未詩・独白6*05-4-30
深海の生物は涙を知らない- いとう未詩・独白14*05-4-27
硬質な夜と男- マッドビ ...未詩・独白105-4-13
セレスティアル- 朝倉キン ...未詩・独白505-4-12
ノート(病)- 木立 悟未詩・独白505-3-18
RIVER_MAN(Played_by_Mehldau)- ty未詩・独白305-3-4
海の底にある箱- mayaco未詩・独白2*05-2-18

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