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がたたん
ごととん
外は
いつのまにか暗く
ここまでは来たことがある
という駅を通り過ぎて
全く
知らない場所
予想通りの
小さな駅
どこで降りても
スーパーがあって
コン ....
元気よくそらにむかって
目玉たちは落ちてゆく
音のする方向へ飛ぶことに
慣れてしまったからだから
重力のための
地図が
まぶしく
ひろがって
孤独で透明なタイムマシーンが
爆 ....
夜中、雨音で目が覚める
キッチンテーブルで煙草を一本吸う
暗闇にたちのぼる煙に
一匹の黒い魚が遡ていく
勇ましいその魚影は
たぶんマラッカ海峡で
海賊たちと渡り合い
インド洋に出て行くの ....
ともだちが予言してた、エリちゃんは爪が割れたらAV女優なるんだよって、それ、ほんとうだった。
教室でエリちゃんの爪が割れてほんのすこし血がにじんだ、エリちゃんは痛くないですよって顔をして ....
昨日が終わり
君はパイプオルガンの鍵盤のように
その時代を弾いてるんだね
でもさ
四角いプールが水をこぼすほどの
雨が降らない
だから、あたし聴いてるよ
カート・コバーンみたいに打ち抜け ....
さわれないものばかり好きだ
息をするだけで腕ぶんぶんふりまわしてるみたいで
ここあけといてください
ごめんなさい
10年前のノートひらいた
めがねくもるクソ精神科医がまぶしすぎるガチ躁状 ....
ある意味かわいいので、きょうも3さいながく生きちゃった
結果は死んでみないとわからない
葬式でかけてくれが口ぐせ
エンディングテーマが表面張力あふれてるコップの水の映像がきれい
のどがなる夏は ....
夜に紛れて逢いました
指の先から次々零れるシャボン玉
幸せな夜のコーヒー
眠くない
コインロッカーの陰で
階段下の倉庫脇で
立ち止まる
進めない
雨が降っていて
目の前をたく ....
生活のバグを点検するように
家の隅々まで丁寧に磨いていく
どのようなプログラムで
この暮らしが動いているのか
詳しいことを私は知らない
5枚目の雑巾が真っ黒になったころ
致命的なミスを ....
光の通り抜けるのがずっと遅いガラスには
青い光りが灯るんだって
ずっとむこうの、またそのさきの、
もっとさきの、そしたまたさきの
星の明かりが言っていた
光の通り抜けるのがずっと遅い ....
きみはTPOをわきまえてという
でも僕はぐちゃぐちゃ
でもほら てをつないで
ストリップを観に行くか トイザラスにでもいこうよ
気分をパッと晴らして
歩いていれば いやなことは忘れる
不機 ....
親のいうことをきかないと死んじゃうからたいへんだ
きょうは花火大会
火薬のにおいをかぐために
ずらずら歩いて
親においつくために必死に歩いて
きれいだなあ花火
ゆがんだドラえもんきれいだな ....
昨日、病院の帰りに新宿西口に寄ったら
5時から自民党の総裁選の為の演説があるらしく
たくさんの警察官、たくさんの黒い服の男たち、候補者ののぼりが風にゆらめき物々しい雰囲気だった
俺はいつもの煙草 ....
盗難車の屋根をぶったぎって
オープンカーにし
日本刀を持って
思いついたままに
都市を
移動する
すべての欲求と気まぐれを 具体化する
アウトサイダーたちのルールを破り
....
月曜日はハローワークに行ったふりをした帰りに
キムの家に行きまたオナホールを作った
器となるペットボトルをカッターナイフで切り
片栗粉とぬるま湯を入れ
ダマにならないようにスプーンで混ぜ、レン ....
これはある男性から聞いた話なんですけど、
彼、ここでは仮にA君としておきますけど、
A君は子供の頃、H県のK市というところに住んでいて、そこにはR山という山があったんですね。
そのR山、 ....
これは知り合いの男性から聞いた話なんですけど、
その男性の友人、仮に名前をA君としますけど、
そのA君にね、ある日、彼女ができたんです。
A君、それまでずーっと女性に縁がなくて、
いわ ....
(映画『フォース・カインド』の内容に一部触れています)
最初に警告、
というほど大げさなものじゃないですけど、
この話を聞くことによってあなたの身に何が起こっても、
僕は一切保障できな ....
苺は毒があって然るべき
姿形をしている
どんな顔をして
パティシエはそれを
ショートケーキにのせたのか
幸福のなかで死ぬ
誰かの最期を思い浮かべて
この話は、えーと、これを話してくれた人のお祖父さんの体験談で、
だから昭和ヒトケタくらいの話らしいんですけど、
そのお祖父さんっていうのがね、
小学生のころ、学校に通うのに、毎日歩いて山を二 ....
鉱石は女のなかに
いくつもの錠剤と
かすかな焼け野はらの香り
それと、ちいさな紙切れは
緑がかった鉱石を仄かに
ひらめかせては
夜という夜のあとに
必ず差し込まれる朝
その尻尾にぶらさ ....
1、むしゃくしゃしてやった
2、大恐竜展の破壊の思い出
3、あの娘はトラック
4、踊り場にて
5、職安通りコンチネンタル
6、GoJapanese
7、ゆめのある人
8、あの娘はトップブ ....
綿毛の海で泳ぐ
後ろ姿を探す
秋の始まる午後に
あたたかさとつめたさの両側から
等しく守られていることを知った
星の人から届けられる
言葉によらない通信を
言葉に変 ....
満月のせいで
胸元に口づけしたい
それから背中に手をまわして
背筋をなぞりたい
たくさん言いたい
たくさん抱きしめられたい
その数年分の星の数だけ
だいだい色の満月
あたたかさ ....
森へ
つづく道は
つめたくて
きもちいいんだ
冬の
シーツみたいに
白くないし
深く
濡れているけど
たとえば
ビリジアンって
色が好きだった
絵の具
....
きみはキッチンに立って
フライパンで喋りはじめる
押したり引いたり
きみが規則正しく振るたびに
フライパンが言葉を紡ぎだす
それは、
「美味しいですよ」とか
「残さず食べてね」とか
そ ....
ゆるめのローションたらした指
耳の中
かきまわす音
骨の音
今日
小さな失敗して
心折れて
昔の男との思い出の曲聴いて
立ち直ってやる
OLだから
知らずに口ずさむ彼氏に
....
コンビニエンスストアで働く大学生は
夜な夜な床にポリッシャーをかけながら
有線放送の音楽に耳を傾けている
ちっぽけな自分の有様 理不尽な世界の情勢
半年も前の性交渉とか 自己流の写真のこと
....
夕暮れ中央道にのり込んだ
明滅するテールランプが湿度ににじんで美しい
すべての初めては心を激しく呼んでくる
生きている
くるしいし高ぶるし泣きたくて笑いたい
センテンス
台 ....
一人の子が転倒した拍子に
持っていた飼育ケースの蓋が外れて
甲虫が飛んでいってしまったことを
なかったことにしたいと思って
その子がもうすぐ起き上がって
気を取り直すまでの空白を用いて
誰 ....
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