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他人がわからないのは重々承知でも
あなたのことはちょっとわかる気がして
だから絶対に踏み込めない壁を感じて
そう思いながらも同じ電車に乗っていたいような
そんな気がして

終電逃したかなっ ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く

けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです




ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く

しかし幼稚園は日曜日に ....
子供の頃は
船乗りになりたかった
世界中を旅して
冒険して
人食い人種にとらわれて
奇跡の脱出
漂流して
魚食べて生きて
雨を集めて
さめを殺して
奇跡 ....
反対側のドアしか開かないんだ、と
キュートな顔をして言うものだから
わたしは安心しきって
そのちょっと不便な助手席に座る
もちろん、運転席側のドアから


ドアを開けると
異国のチュー ....
ちいさなひかりが
あたたかな狭い部屋に点れば

冷たい空気を一息に吸い込んで青く爆発する

四本のシッポ銀色に流れて

吹き出している細かな塵は

ヘッドライトに照らされるまま延びて ....
大きい声を出すと
ずぼんがゆるくなって困る
とお兄ちゃんは言う
あたりまえだ
大きい声を出しても何にもならないと
承知の上でまだ怒鳴るから
そういう羽目になるのだ

お兄ちゃんは
人 ....
?.


朝風呂が好きだった
その朝もおまえは
俺たちの小さな家の小さな風呂に
窮屈そうに仰向けになって
顔を沈めて
水の中で
目は見開いて
くちびるが
SEE YOU って
 ....
スケッチをするのにも飽きてしまって
ずっと前とずっと先のことを見つめてみたんだ
どこから来たのかどこへ行くのか
捕まえたと思ったことばは
僕の手の中ですぐに輝きをなくす

子ども ....
マグマみたいに燃えタギル涙を流すことが出来た
二十歳の頃、何でも誰の前でも迷惑なほどすぐ泣けた。
好きな人はひとりだけだったし、裏切られて
責めることもできた。そしていつでも明るい朝が来た ....


最近
妻が出来た
嫁を娶ったのではない
わたしは女であるから

正確にいえば
嫁の方から勝手に来たんである

或る夜のことだった
四百円を手にちゃらちゃらさせながら
 ....
空は何時か
還る人の為に在りますから

行き詰まって

流れるしか無い雲の
あんなにも柔らかそうな姿態

曼珠沙華は
意味を見失っている
紅くしか咲けないから

間接は曲が ....
ブルーとピンク

アルミニウム缶に映りこむ

開け放たれた窓際

置かれた甘いパイナップルの缶詰

遠く町のさわぎが耳元を波立たせる

アスファルトとタイヤの関係

微笑む路地 ....
電燈の下で
もりだくさんの
蛾が
土壁に群がって
矢印になってる
あたしは
バルーンスカートを
揺らしながら
その方向に
走っていった
暗やみが
生まれたて ....
何度も潰れたハーモニカが
落ちている
鉄橋の下 毒殺された猫たちが
かきむしった 芝生の跡に
昨日からの雨が しみる



通過する電車は 歯並びのいい弾丸で
消える頃に ....
いとうさんと飲んだ


あしたのあたしはあたらしいあたし
という一文があって誰の詩か思い出せない
みたいな話をしたような気がするけれど酒のためか思い出せない

いとうさんと飲んだ
みた ....
アスファルトにいて、
わからない、
夏、激しい群青で遊び過ぎ、その果てに、
すっ、と発狂するようにしてひどく青く、
遠ざかる空、その秋の為なのか、
或いは ....
彼は
知性と野生の織り成す
一枚のみごとなタペストリーのようだ
ぼくはそう思った

彼の祖父は
満州の将校だったそうだ
日本本国が占領されて戦争が終わったとき
東京で死刑にされるとこ ....
はじめまして
しょっかくもどきです
むしのあたまにはないけれど
さんねんめになります
ネコをみるのがとくいです
どこまでつづいているのか
ときどきふしぎになります
こんなわたしですが
 ....
A! ルルの音は℃m、藍の為す 冬の夜に降りる
ホワイトノイズの、囁き スピカの瞳の目配せで
混濁とした、ワインの赤に 宿った輪廻の 雫
食まれた 無花果と肢ての、魔女 白い、原野の
山羊、そ ....
わたしは一遍の詩
およそ80年かかって朗読される

妻でもなく
母でもなく
女ですらなく

眠って起きて紡がれる一遍の詩

残念です
あなたの耳に届くのは
この美 ....
月が

沈む




やけっぱちでアッパーな呪文で


東京湾へ流れ込む川の底のような
町をそのように歩き始める
僕たちは僕たちの位置を確認する
ニートフルな事情でぬるい現実 ....
理屈と 屁理屈のあいだの 屁のような境目から
真っ赤な彼岸花の 真っ黒な瞳が ちら と こちらを向いたので
他愛ない八月の噂話など もう どうでもよいのです
薄く紅を引いたあなたは 日傘で上手に ....
青いクレヨンで
丸を描いて
くるくると
塗りつぶす
真っ青な月の絵
周りを
黒いクレヨンで
ぐるぐる
ぐるぐる
ぐるぐる
何度も
何度も
何度も
塗りつぶす
塗りつぶす
 ....

午後が
千枚のツツクホウシで耳に触れる
この、耳、
もっと奥へと誘う迷路を装って実は
透明のものにたやすく沿う為の形状の
この耳が、悦びに震える、嗚呼、午後よ、
午後 ....
一.

戦争を俺は知らないんだと はじめて思い知ったのは
キプロス島に ある朝突然逃げ帰った妻が いつか話した
占領の話 地下室の話 息を殺して
あいつが真似た マシンガンの ....
夜が 森で 雨で 闇で

ボツリ ボツリと 雨が 闇で

明かりが なくて

明かりが なくて

この手も 見えない ほどの 闇で

森の木々は こうして夜を 明かすのだと
 ....
一.

 俺の知らない赤で
 雲が光の中で
 死んでゆくんだ
 今も

 おまえの知らない青で
 波が砂の上で
 壊れてゆくよ
 ほら

 見ろよ
 カモメの親子が今
 俺 ....
風が叫びまくってる
声にならないその強烈な空気は
なんにもなくなってる僕の体を色づける

マシーンがひた走るアスファルトには
誰かの命も同じように走っていた

この不飽和で不純である世界 ....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
ことばのひとつひとつに立ち止まるあたしは、
昔からあまり小説が読めない。

『物語を読むことは種を蒔くことなんだよ』と、いつだったか
あなたは言った。にくしょくじゅうのキバみたいに研がれ ....
大覚アキラさんの自由詩おすすめリスト(637)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
希望の光- チアーヌ自由詩606-10-30
さくらはなぜさくの- 自由詩92*06-10-27
船乗り- 水在らあ ...自由詩34*06-10-21
R4- 小松 Anne自由詩5*06-10-18
mortor_seven7five5zer0- 水町綜助自由詩6*06-10-18
きつねつき- 吉田ぐん ...自由詩706-10-11
子羊- 水在らあ ...自由詩34*06-10-10
アクロス・ザ・ユニバース- 河野宏子自由詩706-10-9
めいげつ- 河野宏子自由詩406-10-6
妻の話- 吉田ぐん ...自由詩2706-10-6
独り言- 吉田ぐん ...自由詩1506-10-4
パイナップルの空き缶- 水町綜助自由詩2*06-10-2
「少なくともあたしにはそう見える」- むらさき自由詩4*06-9-30
結露- カンチェ ...自由詩306-9-28
say- れつら自由詩20*06-9-28
遠い(頬、遠い)空、- A道化自由詩1206-9-26
弾痕- ゼッケン自由詩406-9-25
ファザー・グース(5)- たもつ自由詩22*06-9-18
LoveSong- 六崎杏介自由詩5*06-9-16
- 河野宏子自由詩706-9-14
ワン- モリマサ ...自由詩1406-9-10
晩夏- イグチユ ...自由詩506-9-6
黒いクレヨンで- チアーヌ自由詩506-9-4
震える耳- A道化自由詩1006-9-3
白樺とキャラバンと夏の予定と- 水在らあ ...自由詩44*06-8-28
黒い森- イグチユ ...自由詩506-8-27
血の匂い- 水在らあ ...自由詩34*06-8-26
レースフラッグ- たけ い ...自由詩4*06-8-6
ドラえもん- たもつ自由詩9406-8-3
小説- 河野宏子自由詩406-7-27

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