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君の心は小さな舟さ
いつも揺れているんだ
悲しみの波に
喜びの波に

夜は静か
海は凪いで
眠りの中で
そっと
悲しいことや
嬉しいことを思い出すのさ
古い体温計が、もてあそんでいた手の中で
音も立てずに割れました。

すらりと ななめに切れた指先から、
白いシーツに ぽたり と赤い血が滲みました。
体温計のガラスの管からは、夢のように美し ....
3DKの家から
1トン車1杯分のゴミを運び出した

できるだけ静かに運ぼうとしたのに
荷台の上で何かが崩れ落ちる音がする

7年前の秋
そこで始まった生活が思い出せない
ゴミ袋に放り込 ....
(TOXICを頭の中で♪しながら)

俺はトラックの運転手なのだ
俺は骨の髄まで運転手なのだ
居眠り運転してても目的地に着いてしまうのだ
これは本当のことなのだ
そんな調子で大きい事故もや ....
向かい風の吹いている
地図の上です
収縮と膨張を繰り返す波打ち際の
緩やかなカーブをなぞること
波音は届かずに
待ち焦がれるばかりの



海岸線が近い
そうで
少しずつ僕らに迫 ....
長く伸びた草野原が
風に揺れているので 波

転げ落ちた赤い実
踊るよ 上へ上へ

昨日 満開の花びらが
今日 空へ旅立つ色彩の吹雪
舞い上がる柔らかい湿度
甘い香りを連れて 一斉に ....
きみとぼくのあいだに
けされたせんが
たくさんあって
そういうふうに
きょうかいせんは
あいまいになって

こういうのがいちばん
むずかしい

きみはそこまで
ぼくはここまで
 ....
8つのおとうとは
私が夕飯時になっても
食卓に来ないので怒っている

8つのおとうとは
私を呼んでも返事もしないと
私の部屋のドアを蹴り
「何か悲しい物でも、隠しているのか」
と問 ....
疑問符をつけてはいけません

押し付けてはいけません

まずい状況では
さらに状況が悪化することがあります

何かをねだるときに使うと
見透かされたときに危険です

正直、あまり使 ....
今の都会には
青空なんて似合わない
うす汚れたこの街に
青空なんてもったいない
広い青空の似合うのは
いつも一人
あなただけ
逢いたい 
けど
逢うのは 怖い

知りたい
でも
知るだけ つらい

ゆらゆら
遠い
てんびん座

あなたと
わたし

つりあえないの
  
  
  
 
空が白けて
窓にしがみつき
指先で書いた文字も
ただの水滴

さくっと
逆立った地面から
突き出た衝動のような
脆い僕だから

結晶を解いても
蒸発してしまうだけだってね
わか ....
小さな君は 小さなまんま子供を産んで
子供を産んでまた子供を産んで
100%は素直に喜んでいない僕を尻目に
(僕といっしょにいればよかったのに)
腕だけが太くなってみっともない と言う

 ....
たとえば、庭に米粒を撒くこと
集まる鳥たちの名前をよく知らない
色、とりどりに、鳥
天空から降ってくる音
羽ばたく、空
それさえ分かれば、自分のどこかで
満足している誰かが在る

遠い ....
 夜が終わる音を
 聴いてみたくて
 ふとんから顔だけ出して
 ひっぱった毛布の端で
 口元の辺りが隠れている
 暗い水槽の中で
 向きを変える熱帯魚の尾ひれは
 水を斜めに ....
   1

通りかかったカマキリに
僕以外の卵は食べられた
奇跡的なこの誕生を
誰が祝ってくれただろう

   2

ある日道路を這っていたら
目の前で仲間が鳥に食べられた
姿か ....
白い雪をあなたに投げることもできないので
白い便箋白い封筒白紙の手紙を送る事にした

青い影が落ちる白雪は今日も惜しげなく降り
茶が見えていた土を枯れ色の木々を白に塗り
まだこれから長い ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
指にはさまれた紙片はガラスの破片のように鋭利に
あなたの皮膚を切っているらしかった
あなたの体液はきっとすこし酸っぱいのだろう
あなたの指を舐めている蛙は
横に広いはずの口を丸めている

 ....
米の粒が 口の中で踊る

舌の上で散らばる

噛み応えのある 少し硬めの粘り

嗚呼..

ご飯 

うまいよ

美味しいよ


山のように盛ろう もっとお代わりしよう
 ....
最初から
おじいさんや
おばあさんが
いたわけではないのです
ただ風ばかりが吹く
何もない夕暮れのようなところから
むかし、むかし
と物語はいつも始まるのでした
やがてお話が終わる ....
くちびるを閉じると
世界とわたしは
分かれます
くちびるを開くと
世界とわたしは
またつながります
分かれたり、つながったり
くりかえし、くりかえして
わたしはまた少し
遠くへと ....
 エムと出会ったのは、ちょうど海の標識が立つ四つ角を曲がった交差点だったと思っているのは記憶違いなのかもしれない。御影石が欲しいというので三つ拾ってあげたところまでは、覚えているのだけれども、その先は .... ゆっくりと確かめる指のひとから
手わたされる言葉のような
雪の散る道をすぎるひとから
聞こえてくる色のような
朝の水平線に消えかけながら
まわりつづける季節のような
寄せては返す ....
それがほしいのだという
網の籠を背負って
捕まえて入れるのだという

静かな息に
舞い上がり漂ったのち
重さを感じて落ちてくる頃に
掴むのだという

小走りに途切れて
靴音の後ろか ....
何度ささやいたかわからない
あいしている
のうち
一度だけは
「哀している」
と言ったのだ
きみは気づかないが

かなしもまた愛し
あいしもまた哀し

きみが肩に頭をのせているあ ....
嘉野千尋さんの自由詩おすすめリスト(386)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
***- Tシャツ自由詩4*05-1-15
まり_と_水銀- イグチユ ...自由詩805-1-15
費やした時間の重さ- ベンジャ ...自由詩11*05-1-14
俺はトラックの運転手なのだ〜2- 純太自由詩1105-1-13
白い音の手紙- 霜天自由詩2605-1-13
回遊図書/表紙- 千月 話 ...自由詩8*05-1-10
てがみ- なこ自由詩405-1-9
おとうと、怒る- 月山一天自由詩1505-1-9
「愛してる」の使い方- ベンジャ ...自由詩11*05-1-9
青空の似合う人- ツクヨミ自由詩405-1-8
てんびん座- umineko自由詩705-1-8
銀世界- ベンジャ ...自由詩8*05-1-8
チイサナ- クリ自由詩205-1-8
鳥の音、遠い声- 霜天自由詩605-1-8
夜が終わる音を聴いてみたくて- カンチェ ...自由詩1205-1-7
チョウになる- ベンジャ ...自由詩9*05-1-5
白紙を- ふく自由詩8*05-1-5
童話(初恋)- たもつ自由詩42*04-11-17
狐座リング状星雲のあなたへ- 佐々宝砂自由詩7*04-10-15
- 蒼木りん自由詩2*04-9-8
童話(物語)- たもつ自由詩22*04-7-30
童話(声)- たもつ自由詩1904-7-18
やがてぼくらは輪郭のない自由になる- ワタナb ...自由詩1204-4-21
- 木立 悟自由詩404-3-27
蛍追い- 藤丘 香 ...自由詩40+*04-1-10
しぼむ- 岡村明子自由詩1003-11-12

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