すべてのおすすめ
グリーンのセーター
さわりごごちがあんまりよくて
緑のなかにとけだした
だれもいない朝の公園
雨上がり
ぬれそぼるベンチ
とぎれっぱなしの会話

胸のアルファベットも
ばらばらになが　.... {引用＝さぼりぐせのある小学生でした
うそつきでした




さんかくじょうぎが　さみしくて
青の奥
散らかってゆく雲
君がつくえに立ってふざける
ちいさな教室


きいろい　.... 天気予報の通りに　雨
今の季節は　しょうがない

手首と　喉元に　水が
少しでも　沁み込まないように
タオルと　手差しを　巻き
雨合羽を　着込む

六尺のはしごが　私には　調度いい
　.... 「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」
「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」「るる。」
「るる。」「るる。」「るる。」「　.... やわらかな陽射しに顔を照らされて
ふと立ちどまる

それはあの人の腕の中と同じ温もりで
ぽっかりと空いた胸の空洞に気づく


子供みたいに駄々をこねて
一夜だけでいいからと縋ったの　.... 生まれ変わったら何になりたい
と、問われたので

水
と、私は答えた

それは或る時
貴方の頬を伝う涙であろう

再びこの世に生まれる時に
貴方を抱く羊水であろう

今はた　.... 　　　入眠


夜を行く　夜行列車の端から端まで
眠れないという　あなたの背中を
私の恋を知る　二年の黒髪で覆い尽くす


やがて　足が滑らかに滑り落ち
月の無い夜を　黒豹と翔け行く　.... 部屋に突然インドがやって来て
勝手にインダス川を氾濫させるものだから
部屋は水浸しになるし
大切にとって置いたものも
すべて流されてしまった
これは何の冗談だ、と
食って掛かっては　.... 泣くために悲しんだことがある


砂浜にかじりつくようにくいこんでいた白い貝は
まるで生きているみたいに艶やかな色をしていたから
指先で撫でたら深くもぐりこんで逃げてしまうような気がした
　.... 嗚呼、
空駆ける鳥よ
見上げる僕は土の人

忘れていたね
空白を埋めずに
時は流れて
小春の今日は
黄色い花びら
薫り立つ

グンっと
背を伸ばしても
その翼には届かない
　.... こっちは雨だよ
と、すこし憂欝そうな声
じゃあ明日はこっちも雨ね
と、窓から空を見上げる

それくらいの距離

おやすみ
と、ささやく声を
耳をくす　.... 薄暗い軒先で
植えてもいないのに咲いている
高貴とは程遠い
紫の嫌な匂いを放つ花を
じっと　見ていた



「毒に彩られた花やね。」と教えてくれた
少女の丸くかがんだ背中から
　.... 風が言葉をさらっていった

ただ黙って
夕暮れを見送る

綺麗なものへの憧れは尽きることなく

たとえばそう
悲しみの結晶が透明であるならば
過去も無かったことにできるだろうか

　.... 手に触れるすべての
温度と湿度が
いつもより優しく感じられる
マリオをやれば
たくさんコインを取れる気がする
喪服に袖を通す
今日はもう
泣かずに済むのだと思う

+

　.... 満員電車の中で溜息をつく
人の間をすり抜けてゆく生暖かい空気

すみません、おります、という声に
押されてできた小さな隙間
赤いランドセルが送り出される
紙くずが舞うホームに向かって
歩　.... 幼い妹の髪を結いながら
長い髪を結いながら
きっとこの髪は
風に｛ルビ凪＝な｝がれて
哀しみを絡みつけているんだろうなぁ
なんて思う

それでもあんまり
真っ直ぐしているから
私には　.... 幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを　.... "There is no dark side of the moon really..."
Do you mean it? Don't be silly!

The moon　.... 低いオクターブで
朝を告げながら
高いところを
水が流れている
知らないあいだに　またひとつ
季節をまたいでしまった


雲と空に距離が生じてゆく
そのすきまを
縫いながら、通過す　.... よく晴れた日
ハンガーに吊るして
自分を干してみる
きっと人はこのように
優しく干からびていくのだろう
水分も記憶も失いながら
+

鏡に向かって
笑う
そんな嘘
ばかり　.... いつも　足りないと
つぶやくような目で
半透明　だった
校庭も
平たいホームの直線も
影をうばうばかりで

屋上にでるたび
そらに　手をひたして
紅くそまった冷たいゆびを
にぎ　.... ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている
秋
秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ　.... 眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に　スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな　.... かちにげはずるい

９月は考え込んだ
８月のやつったら
いい思い出だけ残して
いっちまった

かき氷
カラコロ、下駄
「髪型、かわいいね」って言ってた
あの人・・・
カエルの鳴き　.... 人の嘘で
鳥は空を飛ぶ
鳥の嘘で
ドアは人を
閉じ込める
ドアの中で
人は鳥を
飛ばし続ける

+

いつも
三人なのに
いつも
八等分
してしまう

+

　.... 　



　萎れてゆく花ではなく




1.「ゆびぬき」


でんとうの　咲いてゆく中で

ちくりと刺さるところを
そっとつつんで
もう無い　
てのひらの形を
朝　.... 呼んでる
わたしは　はんぶんだけの　さいぼうだけれど
くらくて　とくんとうごく　かべのへや
まってる

淋しいと　引っ込むみたい
雨が浸みると　歩くのいやいやって　するみたい
満ち潮
　.... 海の中で生まれた気がする
始まりは遠い手のひらの中
重ね着をして、重ね着をして
風邪を引かないように眠っていた頃
どこへでも、の世界は
指先まで暖かくて
つまずかないように歩けば
いつま　.... 「夕日が落ちる前に、帰ってきなさい。」と母が言う
　私は、海が見たかった。
　秋の夕暮れる速度と思い出と川沿いを歩き
　橋の向こうまで。


スタートは、浅い川底の尾ひれで跳ね上げる小　.... そしてまた世界は
からっぽに明るくなる
このいたずらな明るさの中では
何かを見分けることなど出来やしない

事象たちが書き割りのように
意識に貼り付く
歩きたい道を見いだすことも困難なの　....

嘉野千尋さんの自由詩おすすめリスト（386）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
グリーン・セーター	- ＺＵＺＵ	自由詩	5	05-12-2
転校	- はな	自由詩	10*	05-11-27
鼓動	- 砂木	自由詩	13*	05-11-15
るる。	- ふるる	自由詩	5*	05-11-14
小春日和	- 落合朱美	自由詩	23*	05-11-13
メタモルフォーゼ	- 落合朱美	自由詩	15*	05-11-5
フランケンシュタインの夜	- 千月　話 ...	自由詩	17*	05-11-1
小詩集「書置き」（九十一〜一〇〇）	- たもつ	自由詩	29*	05-10-31
砂浜で拾った貝殻はどこまでも沈んでいった	- ベンジャ ...	自由詩	11+*	05-10-24
小春日和	- LEO	自由詩	5*	05-10-22
距離	- 落合朱美	自由詩	12*	05-10-22
自然治癒	- 千月　話 ...	自由詩	25*	05-10-19
悲しみに別れを告げるとき	- ベンジャ ...	自由詩	12*	05-10-13
小詩集「書置き」（五十一〜六十）	- たもつ	自由詩	12	05-10-10
「街波」【やったよ連詩！やっぱり連詩は楽しいね！】	- ベンジャ ...	自由詩	6*	05-10-10
手櫛	- 日和	自由詩	14*	05-10-9
風葬	- 落合朱美	自由詩	42*	05-10-8
月の裏側	- クリ	自由詩	2	05-10-7
流れてく、頭上の、	- 望月　ゆ ...	自由詩	22+	05-10-6
小詩集「書置き」（三十一〜四十）	- たもつ	自由詩	17	05-10-6
うしあめ	- はな	自由詩	13*	05-10-6
はぐれる空も、見送る人も	- 霜天	自由詩	12	05-10-6
眠りのシステム	- 塔野夏子	自由詩	35*	05-10-5
かちにげ	- ふるる	自由詩	9*	05-10-2
小詩集「書置き」（十一〜二十）	- たもつ	自由詩	37*	05-10-2
列車のような連作	- はな	自由詩	16*	05-9-22
満ち潮	- たちばな ...	自由詩	7*	05-9-20
海の中で生まれた気がする	- 霜天	自由詩	16	05-9-19
指が落ちるように	- 千月　話 ...	自由詩	12*	05-9-16
九月の黙示	- 塔野夏子	自由詩	17*	05-9-13

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