平らな地面で
あなたのほうに転がって行ったら
笑われてしまう
かたやま なごる くれた つき
ふさがる やみの さする かみ
とほうに さとす ひかる あさ
つづれぬ えふで かこう むね
『白い部屋が白くないとき
人はたいてい
寝ているか
たそがれているか
死んでいるかです』
『ふやけた指が
その婦人を苦しめるのは
しだいに歳をとっていくことを
思い ....
星と星をむすんで
銀河の階段を
私の窓辺へ
サンタさんが
いちばん最初に
きてくれるように
それは
手
愛 の 簡
も ひらで 単
かなしく に
....
輝く街の灯りにジングルベルが鳴り響き
年の瀬に浮かれ始めている
煌びやかに飾り付けられた店先
どんな夢を売っているのだろう
人の波が溢れる
せわしなく行き交う人 ....
あなたからLCVEというものをもらった
なんですか
ときくと
かけちゃった
とあなたはにがわらいした
よくみるとそれはLOVEのOがかけているものだった
どおりであなたがさいきんかえり ....
会ってご飯食べてチューしてそれから
恋人になりたいって
言われても
さらさら流れる感情をどこかでせき止めて
今日から恋人だなんてどこかおかしい
ちゃんちゃらおかしい
自然に恋人になれないの ....
きみに出会ったとき
完全
息
取られた
きみに会って
1542日間
僕は呼吸をしていない
〔3月の風〕
風上に向い口を開ける
口の中を短い鼓動で回流する風は
粘膜を乾かすことをやめようとしない
〔幼少の頃、〕
「この子は他の子より唾液が多いみたいで」
母は決まっ ....
赤いか傘さして
河原に行こう
なんにもみないで
うずくもっていよう
流れてくるものが
カバンでもだまっていよう
流れてくるものが惑星でも
だまっていよ ....
好きだよ。
風が
青の水たまりの上。
きょう、は
明るめの服を着て
ほのかに染まっていく
午後に立っています
炭酸飲料のはじけるビンの底
向こう側が、揺らいで
私の午後も揺れます
クロール、ビンの中を
眠り ....
少年は貧しかった
少年は淋しかった
少年は孤独だった
父も母もエイズだった
少年に稼ぎはなかった
食べるものも
着るものもなかった
少年に運命などとい ....
拍手
ぱちぱちぱち
拍手
ぱちぱちぱち
拍手 拍手
ぱちぱチパチ ぱチパチパち
昨日初めて好きな子と飲んだ
キンニク りゅうりゅう
毛がまっし
ろォー
な
僕 ....
昼起きると
荒川線が
がたんごとんと
走っていて
もともと何もないところへ
いれものを置いても
いれるものはないので
からっぽのまま
でもせめていれものを置こうと
必死に壁を破り
ドアをこじ開け
トンネルを掘る
そこになにかがあるのだ ....
少女は 赤い靴がお気に入り
でも
滅多に履くことはありませんでした
ぎゅうぎゅうの つま先の靴は 痛くって 歩けません
けど
それでも どうしても歩きたい時がありました
母さん ....
この冬 もっと寒くなればいい
私は心をにぎりしめて
せいいっぱい凝縮して
限界まで純度を高めたら
その想いを 一粒の
深く 深く輝く 言葉にして
あなたに届けられた ....
君がふと
だまりこむだけで
私は遠くへとばされる
沈黙という名の遠心力によって
私は遠くへとばされる
空のくちびるのまわりを
たくさんの魚が泳いでいる
曇の奥の曇に染まり
行方は次々とひらいてゆく
涸れ井戸を囲む湖に
金属の破片が降りてきて
細い道のあつまる道に
....
夜中にふと
トイレに行きたくなる
でも起きられない
ほんとはまだわたしは眠ってる
暗闇のなか
いろんなことを思い出す
並列した思い出たち
クリックしたらすぐ次のページに行くよ
かな ....
124時 @ハト通信
だあれも
とおらないみちを
ひとばんじゅう
てらして
なんにちも
なんかげつも
てらしつづけて
きれてしまった
....
たったひとつも
あなたを連想させるもの
を
のこさないまま
あなたは
去っていった
流砂にかざす
わたしの左手
の皮膚に
規則正しい、起伏
風、止んでなお
砂は散り
水 ....
月に願いました
星に願いました
天に祈りました
神に祈りました
何を願い
何を祈ったのか
忘れてしまいました
君に出会って
もうどうでも良くなったからでしょう
スプーンに 乗っている
人待ち指
のぞきこんでは
大きな眼ばかり
いたずらに
一周させて
どうしても
のみほしてしまいたい
ポーズは
さっき
はじめた
大粒の涙が
ちんまりと正座して
嗚咽をこらえ
ぽろぽろぽろぽろ
反省している
それを見ていると
ついつい
ついつい
よかよ
もう、よかよ と
ぼろぼろになって
頭をなででしま ....
好き
その言葉がストンと
胸に入ってきた
呼吸をするみたいに
自然にあなたを好きに
なりました
気が付いたら目で探してて
この階段を下りたらまた会えないかなって考えて…ドキドキし ....
娘よ
すまない
おまえが初めて空気を吸った時も
おまえが冷えた
つま先抱えて
泣いていた時も
25年間
父さん
おまえにとって
死んでいたのだろう
混んだデパートで ....
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