あれから
どれくらいの時が過ぎたのかなんて
思い出せないけれど
わたしは夜の11時頃
仕事帰りにひとりで
国道4号線沿いの
びっくりドンキーで
ハンバーグディッシュを食べていて
つい
....
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ
ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
り ....
いなくなった こどもは
てんごくにいると いいですね
いなくなった こどもは
わらっていると いいですね
いなくなった こどもは
かぜになれたら いいですね
いなくなった こど ....
「もう一年早ければ、受験できたんですがねぇ。」
そういった試験管はかなり嬉しそうに笑った。
新卒の22歳より、
数年分賢くなったわたしはいらないのだそうだ。
バス停であなたを待つ間、
....
約束されたことは、なかった
ただ一度も、なかった
噛み合わない歯車が磨耗を呼び
嬉々として
それを食い潰した
約束されたことは、なかった
約束されたことは、なかった
なだ ....
形のない
おくりものを探しに
秋の夜長
旅に出よう
月光がかった
道なき道を
わざとつまずいて
わざと笑って
わざと愛して
わざと別れた
それだけのこと
たっぷりと透明な水に浮かべられた 果物
ひざの上に ふわふわくるりとまるまった ネコ
とても安らかな飲み物の入った カップ
溶け込むように眠ることのできる お布団
何もしなくて ....
今青き蛇の抜け殻くぐりぬけ廃墟のごとき雨の降るかも
コスモスの群がる丘で赤と青 少年少女が燃やすむらさき
錆び付いたあなたが今夜もあらわれて僕のくちびる噛んでさよなら
降 ....
新しい雨合羽を買うという
同じ色で良いだろうという父に
母はピンクがいいと言った
野良着は 弟のお古でも いい母であった
農作業の汚れは しつこい
捨ててもいいような服を 着ては ....
「夕暮れ時には帰る、」
と
ただ母には伝えて。
僕は。
サカナになってみたいけど
なれません
トリも むりです
ネコには なるひつよう
ないかもしれません
イヌになるのは
かなり いや
サルには
ときどき なってます
さよなら
くものうえへ
さよなら
じめんのしたへ
さよなら
しろいふくで
さよなら
どこかへ
さよなら
ほんとに
さよなら
とても淋しい人と会って
とても淋しい話をした
とても淋しい店でした食事は
そこそこに美味しかった
それからとても淋しい歌を歌って
とても淋しいさよならをした
目の高さで手を振ると
そ ....
→
おなかがすいたらごはんをたべよう↓
よ そ
た で
な も
か い
....
どうしても空を飛びたいらしいので
象が踏んでも割れない筆箱をあげると
「二郎さーん!」と言って地面に投げつけた
私は冷や汗をかきながら
「確かに弟ができたら二郎と名付けるつもりでした」
....
お月さま沈まず
だんだん長く待ってくれる
私が眠るまで
空にいてくれるだろう
それも
満ちるまでの少しの間
お月さまだって
事情がある
そうそうやさしくもしていられない
だけど
....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない
ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす
白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
かさむ 夜のしおり
長く 読み続けた 香りに
ぽとり と落ちた
蜃気楼
恵みの火
溶けない爪のくず
明日というものが
あるらしい
たたむ手を
寄り添わせないよ ....
木の葉を一枚 硝子の器に浮かべてみました
空 をみつけました
心は 揺れておりました
虹を見つけるコツは
こまめに空を見上げること
雨のたび
忘れず雨上がりに期待すること
四つ葉のクローバーを見つけるコツは
誰かのために探すこと
本当は自分で見つけないと意味がないん ....
メール ではなくて
手紙 を書きたいと
思いますが
今は そんなもの
受け取ってくれる人は
いません
へたくそな字で たどたどしく
手紙を書いていたのは
....
画用紙に書いた思い出を
消しゴムで消してゆく
書き込む時と
同じくらいにていねいに
そしてうすくけばだった
画用紙を抱えたままで
真っ白になりました、と
少しだけ泣いた
....
父さんの革靴に
小さな足 入れて
かかと 引きずりながら
なんだか 笑いながら
庭を歩いていた 私
大きくなることに憧れて
本格的な靴に憧れて
小さな足
かぱかぱの空間
なん ....
とっくに別れた女と
まだ電波の手紙で
やりとりしてたが
やっと僕の根本が
伝わって
あきらめて
関係ぜんめつみさいる
そんな朝だ
ノーコメント
言葉は今ぼくに
強すぎて
だか ....
たとえば
わたしが沈むとき
くるくるとつむじをなでる
てのひら
がほしいのです
たとえば
わたしがつまづくとき
ついとおでこを押える
てのひら
がほしいのです
たとえば
....
泣いているこどもは
湯気が立っていて
かわいい匂いがする
抱き締めて
頭に鼻をくっつけて
くんくん嗅ぐよ
産まれたてのときは
わたしの内臓の匂いがした
今も少し
する
....
「人間はおおきくわけると2種類にわけられる」
村上春樹の小説に良く出てくる言葉だ。
僕の中で
2つに分けられる人間は?
それは
「人間は2つに分けられる
君か君以外」
....
一時間に一本だけの電車の中で居眠りをしてみると
回想の中で自分の自分に逢えるので
もう一度と思ってみても
一時間に一本なものだから
すごく困ってしまう
ぼくらは、たまに
どうしよう ....
まわる杖のなぞる
たりない 言葉
目には まだ
うつらない
誰に 誰を重ねる
どこにも いない
今は まだ
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