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障子を そりで 滑る
目で 滑る
黒い瞳は 夜で
誰かが つぶやいた
名前が 揺れて
ずっと そばにいるんだ
閉めた囲いの
中
すべっていくんだ
かたやま なごる くれた つき
ふさがる やみの さする かみ
とほうに さとす ひかる あさ
つづれぬ えふで かこう むね
スプーンに 乗っている
人待ち指
のぞきこんでは
大きな眼ばかり
いたずらに
一周させて
どうしても
のみほしてしまいたい
ポーズは
さっき
はじめた
こうこう みお とぎり
かけ め まゆ しぶき
こくうり くち つむり
ほされる ゆび のさき
きりなみ ほほ さすり
もえいる くさ わだち
ずっと 遠く輝いてる 星は
もう ずうっと前に 輝いて
今 私がみてるものは 過去
光 とどいているのは 願い
いつまでも まにあわなくて
いつまでも まっていられる
ずっと ....
新しい雨合羽を買うという
同じ色で良いだろうという父に
母はピンクがいいと言った
野良着は 弟のお古でも いい母であった
農作業の汚れは しつこい
捨ててもいいような服を 着ては ....
かさむ 夜のしおり
長く 読み続けた 香りに
ぽとり と落ちた
蜃気楼
恵みの火
溶けない爪のくず
明日というものが
あるらしい
たたむ手を
寄り添わせないよ ....
まわる杖のなぞる
たりない 言葉
目には まだ
うつらない
誰に 誰を重ねる
どこにも いない
今は まだ
あのね もう
いけないと おもったの
だって どろだらけで
おひざ も いたいの
こんな きたなくなったら
あそんでくれないと おもったの
でもね どうしたのって
....