二つの海のことは 誰でもしっているはずなのだ
例外なく液体の飽和した皮膚の深部へ
浸透し 沈下し 腐臭となろう
腐臭は巡り 巡らせながら明滅している
素粒子の奥ではクオークが クオーク奥で ....
一冊の絵本のような生涯
浮遊するひとかけらの海
あれは君なんだろうか
思想のない森と夜の魚
そんな絵本だとしたら
月がちょうど半分 あとは少しの湿度
そんな海だとしたな ....
誰かに向けて言葉を発したい
出会ったこともないあなたに
わたしの愛するあの人じゃなく
詩人としての言葉より
わたし自身として語りたい
一方的に
あなたの言葉を聞きたいわけじゃない
....
人混みが嫌いです
だから何時も上を向いて歩く
沢山の人たちにぶつかって
毎日詫びてばかりいる
それでもあの青い空に
釘付けになってしまう僕は
何かが抜け落ちているのかな
何時か君に話 ....
三月から
止まったままの針さきを
ゆっくりとまわして合わせた
雨の朝に目を覚ませば
あなたは
まだ
白くあわたつ
菫のような朝
からだにおさまらない もじ
柔らかな葉が ....
静寂の海
咲いて波間に
ほの白い影を落とす月
寄せる波は
真夏の喧騒
返す波は
秋の訪れを
それぞれに伝えて
移ろう季節を人知れず
見送り
迎える
久遠の光は ....
自分を売る少女が
ドレスを脱ぎ暗い部屋で
見知らぬ男に奉仕します
笑顔で優しい口調で喋ります
心を捨て去って
時間に追われ窮屈だと
小さな暗がりで思うけれど
口にしてはいけません
....
例えば、ゆるゆる喉を下る
ぬるい水、ひとかたまり
心臓を掠めそうで掠めない
何処にも、何も、満ちない
真昼を怠りたくて怠る身体では
空ろまで無気力な
ほら、 ....
空が割れて
夏で満たされたプールで
泳いでいる
さかなのアンテナで
誰とも触れることなく、すり抜けて
泳いでいる
すれちがう誰もさようならをうたわない
体の中心がどこなのか
わ ....
僕は毎日心配事ばかりだよ
僕は毎日わからない事ばかりだよ
どうしようもないね
でも
君に会う時は
心が安らぐ
落ち着く
別れが惜しい
また会えるのに ....
大事にしてたコップ割ったの
牛乳おいしかった
おおきくて
だから音楽大音量
かなしみ
でかい音
だだだだだ
過ぎるの待ってる
息づかい
S、S、S、
....
瞳を閉じれば 海が聴こえる
心はいつでも航海したまま・・・
瞳を閉じれば 田園が見える
心はいつも旅に出たきり・・・
瞳を閉じれば 街の雑踏のなか
心はいつも出会いを待って ....
窓ガラスのむこう
僕の部屋から公園が見える
君と何時間も話した
犬の置物のある公園
あの犬の置物は
まだあるのだろうか
とっても可愛い犬の置物
君 ....
始まりはなかった
精神の枝のようなもの
の上に
立っている
精神の枝
のようなもの
の上に
立っている
精神の
枝 ....
遠く
遠く
離れてしまって
話したい
伝えたい
僕の想い
その想いを
願いを
伝えるには
もう
遅すぎて
遠く
離れすぎていて
心の居場所
求め
一人
さ迷う
旅路に ....
モノトーン
叫びたい衝動を 力に変えて
ペダルを漕ぐ 真夜中
誰も居ない道路 中央 白線の上
疾走する 切り裂く風を肌で感じる
その時だけは 素直になれる
どんどんペダルを踏み ....
あたりじゅうすべてが蜃気楼と化してしまいそうな
夏の午後
裾の長い木綿の部屋着に包まれ
籐の長椅子で微睡む一個の
流線型の生命体
窓からのゆるい風が
肌にときおり触れて過ぎる
ほの甘くあ ....
いったい私は
何をしているんだろう
毎日毎日
こんなにも一日を
ほったらかして
腐らせてしまっている
執着も
愛情もなく
投げやりに
突き放して
時間をこなす
餌を食らい ....
Knock, Knock...
Knock, Knock...
http://www.ismusic.ne.jp/prof_pull/image/E ....
支配者の心は氷塊
循環する血液は白く
混ざりけない美しさを放つ
民は揃って彼を真似た
鉄火の情熱冷まし
鋼鉄 心に鍛え
血管 オイル注入
血肉 硬質プラスティック
メカニカルな構成 ....
クラシック聴きながら詩を書くと詩が3拍子になってしまう、
でも詩は4拍子のほうがいいから、詩を書くときは狂ったロックやテクノを聴くと言う人のことを思い出していた。
今日中にたどり着けない電車に乗り ....
ふふふっ
気が狂れたかのよう
真夏
圧縮される
熱気にしぼむ
しぼむ沈殿
触れた目差
冷たく遠く
{ルビ一時=ひととき} 水面をみあげるよう
腫れた
光に色も絶え絶え
こ ....
朝目覚めると新宿花園神社へ
俺はお参りにいく
行き別れた一人娘マリーとの思い出
眠らない街の大晦日
毎年繰り出したマリーとの除夜祭
今は一人石畳に座りこむ
俺の縄張りは三丁目から御苑界 ....
七面鳥は醜い
青くなったり赤くなったりしながら
肉瘤を伸ばしたり縮めたりする
肉瘤は強さの象徴
弱そうな雄鳥をみつけては
目一杯に伸ばした肉瘤をみせつけてやる
今夜は久しぶりのお食事会 ....
降り立った駅のホームには
潮の匂いの風が吹いていた
タクシー乗り場では
タオルを首に巻いた運転手が
ワイシャツには不釣り合いなほど
日焼けした顔で機嫌よくドアを開けた
エア ....
知らないうちに夜になって
知らないうちに朝になって
毎日毎日
ずっとずっと
泣いたり泣きやんだり
ちょきんちょきんちょきん
たくさんの鋏が
わたしを取り囲んで
刺して頂戴
切って頂戴 ....
数えきれないほど多くの
手首のかたちをした炎が
夜の空をまわりつづける
見える夜 見えない夜を
讃えつづける
原を越える雨
石の絵文字に咲く花
森をまとった遺跡の ....
僕の「はじめまして」と「さようなら」は
イコールになっただろうか
なんだか「さようなら」ばかり思い出す
僕は1年前
君に出逢った
君のことが好きになった
心から ....
内側から鍵をかけ
それでも
飽き足らず
爪が白くなるまで
ドアを押さえていたね
梅雨目前の
予行練習の小雨にでも
混じってくれと願った
指先の震えが
どうしてか
あなたの仮 ....
まず考えなければならないのは、このフォーラムも官警により管理されている(若しくは、
される危険性がある)という事、そして、その事により管理者である片野さんにご迷惑を
おかけする可能性が多分にあると ....
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