ぼくは
ここにいない

ここにいるのは
ぼくではない

ここにいるのは
君の中のぼくだ



ぼくは
ここにいない

ぼくは
君の中にもいない



ぼくは
こ ....
青空を
引き裂いたら

タールのような
宇宙が

どろりと
垂れてきた

光を吸い込んだ
その深い艶は

悪魔の
瞳のようだった


そして
今日も同じ
青空の下
 ....
二時間後待ち合わせをした駅に居る君の背中を想って黙る

甘茶色耳にかかるべき髪の毛を指で遊ばせ五分の間を埋め

梅雨前の最後の晴れに出かけよう三浦海岸二人乗りの午後

まっすぐに続く空とい ....
それは追いたてられるような感じ
逃げても逃げても
どこまでも追いかけてくる
果てしのない鬼ごっこ

それは流されるような感じ
遡ろうともがいても
急な流れに飲みこまれて
なす術もな ....
車が
畑に落ちたので
さて困ったなと思う

私の愛車が惨めな姿
沼にはまった象みたいに
動けない


田んぼのあぜ溝にはまったときには
父がトラクターで引っ張ってくれた

こ ....
ガランとした病院はすきだが

それに甘んじて

おしゃべりに花を咲かせている

若い受付さんは

いまどきのヘアメイクだから

すきじゃない

お医者さん

私はいま

 ....
ぎょっとする
アゲハの幼虫山椒の葉にいて
そっとつまんで持ち帰る

幼虫は
黄色い角をだして怒る
こわい

餌の山椒は
毎日
内緒でとってくるから

人間のほうが
はるかにで ....
闇に近い木々の群れ
線路を叩く車輪の甲高い音
幼い日に出会った少年の俯き
裏から見たエイのような雲の顔
それを包む灰になりかけの蒼の空
大きく両手を振りながら坂道を下る僕

みんなどこか ....
〜夜明け〜

森の呼吸
白く霞む朝
誰かの声
遠く響く
満たされる
満たされる
静かに濡れた空気
新しい命



〜静かな午後〜

緩く開いた手のひらを上に向けて
目を ....
ぼくたちはきっと
とても遠いところから
やって来たのだろう
永い旅の果てに
僅かな智慧も
言葉さえも失くし
全くの無力な姿で
ようやくここに辿り着いた

その握り締めた掌は
大切な ....
僕等は話した――
いつでもない時のことを


音声が行き交った、焦点は結ばれなかった。
それは戯れだった、
語の群れの、
午後の戯れ。


僕は既に複数形だった、いくつもの相反する ....
急な坂の上から見える


星空が、
ネオンが、
犬の遠吠えが、
テールランプが、
鉄橋が、
最終列車が、
ガタンゴトンが、
嘘が、嘘が、嘘が
水面にゆらめく、


急な坂を ....
梅雨入り前の風は
しっとりと
雨の色を含んで
部屋に吹きいる
私はひとり
読みかけの本をそっと置き
その匂いをかぐ
君と辿ったいくつもの夜
ふたり描いた夢のかけら
せつなく胸を締めつ ....
東の空はうすあかい
あちらには街があって駅があって
こんな夜更けにも
時折は貨物列車や寝台列車が通り過ぎ
その音がここまで響いてくるのは
雨が近いからだろう

ぼんやりした常夜灯の光の下 ....
愛は儚いけれど
愛がある瞬間は
永遠のようです

愛の言葉は
幾度聞いても
古くはならず

季節が来るごとに
咲く花の様に
新鮮で

不規則に打つ心を
いつも安定させま ....
はかりしれないほど
スィートな加速度で
ぼくたちは走っていたので
日々の円周ばかりを、何十回とまわり
あしたの記憶だけ
どこかに置いてきてしまった


クラクションが、鳴ってる

 ....
はじっこに
水が
たぷたぷと
押し寄せる

はじっこに
水が満ちたら
翼が生え


と ん で い こ う

おおぞらへ?
いいえ
うみのそこ

まだ、行ったことがな ....
世界は消えた。
今は、僕と言う個人が個人としてのアイデンティティとやらを活用し生成した【空間】とやらで
僕と言う個人は生きているらしい。
僕と言う空間には僕以外の誰もが不可侵であり、侵入は不可能 ....
引っ越すと言うので
貰った8角形のコップ
口づける度
あなたの味して
使えません
降りやまぬ雨の重さにうつむきし額紫陽花より珠の零るる


泥濘に踏みにじられしすいかずら晴れない空と泣かないアタシ


わたくしが果てたらどうぞお食べなさい林檎の花は楚々とほほ笑む
今日は月夜かと思ったら。
空にあいた穴からボトボト蛍光色の液体が流れてきた。

筏でも作ってあの穴まで漕いで行ってやろう。

穴はいくつも空いていき、様々な蛍光色の液が混ざり合って
風景が ....
黒いシャツにズボンじゃなくてスラックスをはいた
あどけなさの残る女の子は
中学生くらい
うつむいて
診察室から出てきた
お父さんは座る場所を探していた

女の子は体とは不釣合いに
幼児 ....
明け方に氷の雨が降り注ぎ僕の帽子は蜂の巣になる

明け方にwww(ウェブ)で出会った人達は全員同じ顔をしていた

ドアが開き誰か来たかと思ったが猫が一匹立っているだけ

「あ、鼻血」 ....
把みきれない現実に
心が過剰で収拾がつけられない
はみ出してゆく言葉たちが
僕を取り囲む時空に傷をつけてゆく
瞳はいつも怯えたように見開かれてしまう
何故対峙してしまうのだろう
何故融合で ....
玉ねぎが自分で自分の皮をむいている

オレハ ドコニイルノダロウ

いくらむいても自分は出てこない
それでも玉ねぎは自分をむき続ける

オレハ イッタイ ドコニイルンダ

その間 ....
 水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏



 砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜



 8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
整然とあかしろきいろに並べられちゅうりっぷこそ花壇の象徴


ほの甘き蜜を湛えし満天の星空の如どうだんつつじ


きゃあきゃあと囃したてられ頬染めてのうぜんかずらの下でうつむく
 ....
裏も表もないよ
毎日つまらないね
何してても
つまらないね
何も面白いことなんかないね
どんどんなくなるね
お茶飲んでビール飲んで
音楽聴いて映画観て
歌って踊って叫んで恋して
やっ ....
ひどい青さの落果
そんなに思い出を失くしてどうするの?
夢をみてるのね
ゆるい傾斜の果樹園で
ひとつひとつの木には
実がふくらんでいて
それいぜんには
花が咲いていて
遠い

息が ....


眠りたい太陽は
徂徠する雲に翳り
口を得れば脚を失うだろう
無理に開いた胸には

寛容ねと謂う
君の眼差しに
愚鈍さを隠せずに朽葉色に染まり
消してあげる 蝋燭を
口角に気 ....
紫音さんのおすすめリスト(264)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
不_在- 043BLUE自由詩205-6-11
死_線- 043BLUE自由詩605-6-10
並ぶ、風と、流れる- 吉原 麻短歌705-6-10
日常- 落合朱美自由詩4*05-6-9
こんなところに来て後悔- 蒼木りん未詩・独白2*05-6-9
おだいじなさい- 蒼木りん未詩・独白2*05-6-9
そのときは_また_よろしく- 蒼木りん未詩・独白2*05-6-8
転がるかたち- 松本 涼自由詩7*05-6-8
水の・・・- さち自由詩9*05-6-8
リインカーネーション- 大覚アキ ...自由詩505-6-8
相反する時制で- 安部行人自由詩505-6-6
夜_景- 043BLUE自由詩305-6-6
雨の色- 快晴自由詩12*05-6-5
夜の散歩- 佐々宝砂自由詩605-6-5
LOVE_NEVER_FAILS- 月山一天自由詩6*05-6-4
クラクションが、鳴ってる- 望月 ゆ ...自由詩13*05-6-4
はじっこ- ふるる自由詩8*05-6-4
セカイハキエタ- yuma自由詩405-6-3
MALCOLM- 月山一天自由詩10*05-6-2
花いろいろ_2- 落合朱美短歌6*05-6-2
月の穴- 佐藤伊織自由詩14*05-6-2
静かな風景- 初代ドリ ...未詩・独白5*05-6-1
サイレンの丘- シアン短歌405-5-31
scratches- 塔野夏子自由詩8*05-5-31
メタファー- たもつ自由詩1705-5-30
メトロノームの夏- 望月 ゆ ...短歌37*05-5-30
花いろいろ_1- 落合朱美短歌4*05-5-30
つまらない日々- チアーヌ自由詩605-5-27
フルーツメモリー- こしごえ自由詩16*05-5-23
自戒- フユキヱ ...自由詩705-5-23

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