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青い川の写真をみた
あなたの引き出しにこっそり隠してあった
どこに流れているのかわからない
冷たい夜明けの川だ


(どこか遠くでそれとも耳元で汽笛が聴こえた気がして)


あなたは ....
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭

あゝ世界は無関心に
私という存在には
全く無関心に
広がり在った、圧倒的に
その時私は気付いたのだ
異郷のよ ....
救いもなく
生きて来た
夜に
みあげる夜空には
満月があった

なぁ〜んだ
救いは
ちゃんと夜空に形をもっていて
私のことを
ちゃ〜んと
みていてくれているじゃあ ....
君の声が
とてもちいさすぎて聴こえないよ
だからいっしょに歩いていても
うつむいてしまうんだ

休みの日
まっぴるまの緑の公園は
家族づれが多くて
なんだかみんな幸せそう ....
静かな鼓動の海
満ち欠けを繰り返す月影
わたしは独り泳ぐ
途方に暮れ
静謐に身を委ねながら

遥か死の彼方から降って来る霊性は
たましいを震わせ
遠いおもいでへ導く

そこには自由 ....
意識の底に落ちていくような
渦巻く響きの海にいる
たましいは肉を離れ
渦巻く響きに同化する
打ち鳴らされる変則的なビートに乗って
遠い記憶に沈んでいくわたしという存在

成就されない愛を ....
そして私は
静かに
狂う
小径で すぅと
鬼やんまとすれちがう



ありがとうが
口ぐせの私だが、
礼も過ぎれば
無礼になる
それでもさ



誰もいない
林の陰で ....
{引用=水に溶ける道化師}
 あの尻に開いた窓との間に
雨の幕
 ブロック塀を上手から下手へ
  一羽のスズメ 
   踊る小娘
米を撒く
   無礼千万
豆も撒く
   満員御礼
 ....
キリがない欲望に
つきうごかされて
私は生きていくよ
ぶざまであっても
いのちだいじに



{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
ぶーん
と、軽やかに宙を舞う 
一匹の蚊よ
命がけで人の血を吸う 
機会を狙うお前よ

逃げなさい

大きな黒い手の影が 
生きることと背中合わせの
お前をいつも追っている 

 ....
子どもだからと置いていかれた
それでもそっと覗いて見ていた
あなたと私
繋がらないまま黙っていた
想像していたよりも良かった
でも と言い淀んで
私とあなた

すぐに来るからねとうなず ....
露にたわんだ蜘蛛の巣を吐息まじりの言葉でゆらす

肺の風琴 あばらの木琴
こころの洞に張られた弦に
触れるようで触れないような
白い蝶がふわふわと

先細る意識の果てに向日葵の燃えさかる ....
黄昏に沈む太陽の輝きを
僕ら、掴めるか
それは
永遠の光芒だ

肉の痛みの隙間を見つけ
意識の深層に分け入る
記憶が渦巻くイメージが波打つ
遠い声が懐かしく響き
ひび割れた過去を繋ぎ ....
香りは何にも言わないけれど
瞼閉じれば広がって
消えても残る
心残り
ぱっくりと
無の深淵が口を開く

僕はただ宙づりで
空の青みを凝視する

いつか紺碧が割れるのを
澄み渡る宇宙が開けるのを
清明がたましいを充たすのを
遠く隔たり祈りながら

〈 ....
窓を開け
口笛を吹くと
僕の小さな銀色の飛行船が
やってくる

僕は窓から飛び立つ
菫色の大きなたそがれの下に
輪郭だけになった街が広がる

街の一角から
空に向けて放たれ回るサー ....
   

分厚い雨雲の真ん中が綻び
底なしの穴の遥か遠く
水色の空が薄氷越しに透かし見えると
遠い夕焼けが破れ目の縁を
なぞるように湿らせる

逝く人の
輪郭を切り取るだけの硝子窓
 ....
{引用=   我が友、田中修子に}



時折西風が吹く
そして天使が笑ふ
するとさざ波が寄せ返し
沖を白い帆が行き過ぎる

砂に埋れた昨日の手紙を
まだ浅い春の陽ざしが淡く照らす ....
{引用=習作たちによる野辺送り}
鏡の森から匂うもの
一生を天秤にのせて
つり合うだけの一瞬
混じり合い響き合う
ただ一行の葬列のため

 *

軒の影は広く敷かれ
植込みの小菊は ....
網戸の外は青い空
網戸の内は灰の心

青はあくまで深さ増し
鬱はどうにもどん底で

世界と私は無関係
私が無くとも世界は続く

ああ、全くそれなのに
涼風が肌を不意に撫でる
その ....
ガラス越し
ひとつの思い出が横切る午後
指をのばしてももう届かない影よ
その横顔はいつか見たシネマ
唇が動いて――と言った

    
    蒼いカモメの夢を見た
    夜明けの波 ....
誰しも心に傷を負い
それに追われたり追ったりする
いつまでもいつまでも
この螺旋階段は続く
今は秋
どこまでもどこまでも
天が高いのです
遠くまで行く事にどんな意味があるのかは知らない
知る必要もないことがたぶん僕の人生を埋めていたって

愛の不毛に踏みだす為の飛翔でさえ
保障の無い冒険のはじまりだったり

誰もぼくのじゆう ....
{引用=幼恋歌}
暑さ和らぐ夕暮れの
淡くたなびく雲の下
坂道下る二人連れ
手も繋がずに肩寄せて
見交わすこともあまりせず
なにを語るか楽しげに
時折ふっと俯いて
風に匂わす花首か
 ....
伝えたい事がたくさんあって 全て片手でひょいっと仰げたらと思い
ちゃんぷるー文化の谷折りの部分を思い出し
ひとつひとつ前進に全霊を重ねて 今ここにいる

人ひとりひとりが特別でみんなみんな最高 ....
彼女は持つ
花を 花に似た見目姿を
その花が育ってゆく時間を
温かい自嘲を 揺れるブランコを
隠している本当の名前を
潮の満ち引きを 
握り拳の中にあるものを
下降と上昇と停滞を繰り返す ....
深くて静かな宙を一羽の鳥は行く
深くて静かな宙の深い静けさを私は感じる
私は気付き言い思う

たましいという いのちは、
山を形作る石の石としての役目であり
手紙入れに眠っているあの人の涙 ....
そこまで惨いことをしてみせなければ
わたしたちが
気付けなかったとお思いですか
それほどまでして
ただ懸命に生きていた人たちをいたぶり苦しめなければ
地道に生きることの大切さと
命の尊さを ....
暮らしの貧しさは容易に数字に出来るけど
人の心の貧しさは容易に言葉や文字には括れない

日々の仕事に心底疲れながら
休日にそれを癒せない
そこには命の貧しさが潜んでいるからだろう

平凡 ....
夏夜にヒューズが飛んで、飛んだヒューズを両手で優しく捕まえた。
そいつの正体は何と小さな蛍で、僕はその小さな光で一夜を過ごした。
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青い川は流れる- 石瀬琳々自由詩12*22-11-11
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幸せの満月____- 秋葉竹自由詩122-7-21
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音楽の記憶- ひだかた ...自由詩4*22-7-18
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水辺- ふるる自由詩9*22-6-18
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光芒- ひだかた ...自由詩422-6-17
五行歌- 武下愛自由詩2*22-6-16
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サーチライト- 塔野夏子自由詩6*22-6-9
終章- Lucy自由詩1421-11-22
告別- 石村自由詩28*21-11-10
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鬱と青- ひだかた ...自由詩12*21-10-3
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