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いい歳をしてなんですけれど
だれかに抱きしめられたいと
想ったことはありませんか

もちろんだれでもいいって訣じゃないですよ
ほんの少し心の体温が伝わってくる女性(ひと)に
悲しいときも淋 ....
紫陽花は魂の宇宙
蝶の巣のように
いくつも羽根を重ね
丸く優しい香りを生んで
初夏の庭を囲む

野点の静かな音が
風よりも静かな音が
紫陽花に囲まれ
見守れて抹茶の香りが
天に ....
この世のものとは思えない

美しさ


妖気がただよい


みる者すべてを

ひき込むような

透明度


世界中のあらゆる街から


すべての失われた恋が

 ....
小径をぬけ
落ち葉を踏みしめてゆけば

森の奥にある古い沼
露草に囲まれた沼
百合が鏡のように覗く沼

私はひとりたずね
初めての景色を心に刻む

私のため息に誰かが応え
空 ....
鬼灯が吊るされ
静かに照らされる

花びらの椅子に座り
スピネットを弾き
森の詩が風に乗せられる

橘の香りがする
ゆるやかな甘い言葉

人の目には映らない
想念にも似た世界 ....
そよかぜが

うつくしい少女に

恋をした


その長い黒髪に

ふれたとき


あらいたての

シャンプーの残り香のような


フローラルな香りが

ただよい
 ....
雨でひんやりした湿気の壁から声がした
私の錯覚が返事をした
夏を越えてぼんやり名月の香りがした

季節は空色に染まり風に運ばれてくる
差し支えのない刹那を1つ盗んで流れてゆく
ただ感覚1つ ....
時は昭和三十三年のプロ野球
日本シリーズ
巨人に三連敗で
絶体絶命の西鉄ライオンズ
エース稲尾和久は残りの四試合全てに登板
チームを逆転優勝に導き
翌日の新聞には
「神様・仏様・稲尾様」 ....
西野の花屋で薔薇を買った
高価だから四本だけ(バーボンに託けて)
紫の花弁が密集しておいそれとは見せてくれないタイプの娘がふたり
丁度よく開いた白い花弁になよやかに反り返る
ピンクの縁取りの娘 ....
泣いてない

青鬼のリタ
に憧れて
愛して馬鹿みて
なにが悪いか


リタって利他。

本当に存在するか知らない。

じぶんは、わるもので
他人を助ける

青鬼 ....
よるのうみべの街でおぼえた
すがりたいじぶんへのはがみを
こおった電波にのせてうたった


つめたいおんがくしを刻んだ
むかしのくんしょうを棄てて
なぞは白兎のあかめで泣く
 ....
ある日突然 少女たちは愛に目覚める
砂漠の朝 あるいは雪山の夜に
一頭の馬のように私のもとへ
走って来る そして駆け抜ける愛の痛み


運命だと知るには遅すぎるだろうか
少女たちは祭壇に ....
からめあった足の白さが
波打ちぎわまで押し寄せてきた

夜半にくるくる回る満月
血に濡れた髪を真銀に染める

あなたの友人は
みな海底から這い上がり
石榴の頭であなたにすがりつく

 ....
たおやかな
緑の群れ、
揺れに揺れ
踊る影は
光の万華鏡
私は静かに傾いて
遠くの森のザワメキを聴く
白濁した光の網から翅の大きな蝶が逃れるように
わたしたちは木陰
まだ しっとりした眼で
深みを増した色彩を揺らめかす粒子の渦を見ている
あなたはそよ風にくすぐられる若木のように囁いた
虻より ....
ただの振る舞いを その仰ぎを
何だろうこの世と
無駄を無駄と処理して
ただ風を切って 空の色をぼんやり眺め
無意識に歩きだした魂に魂を意識せず
阿呆でいい のっぺらぼうでいい
奥行きのない ....
ちいさな手がタンポポを摘む遠い日だまりに
開けられないガラス壜の蓋を捻じる
地平は終わらないラストシーン
エンドロールもなくただ風だけが映っていた

たわわに飾られた花籠に果実のように豊満な ....
神さまは
叶わない愛なんて知らないって言ってた

幻の夜、
カフスボタンの別れて落ちた砂浜に
砂の城がまだ崩れ切ってはいなかった

知ってる

紫の夜空に浮かぶ
白い雲が
地上に ....
そこには多くの家族がいて
大きな机の上に並べられた
温かいものを食べていた

それぞれが思うことを
なんとなく話して それとなく呑み込めば
喉元は 一晩中潤った

天井の蛍光灯が点滅を ....
この古くからある
閉ざされた小さな町で
いつからこんなに人がたくさん
人生を過ごそうとするのかしら。

仲良しも、子よしも、休みの日
ここにも私に与えている気持ちを
800回の青ざめた嘘 ....
若くして人生を終えた
友が住んだ街を
久々に歩いた

駅前にある
薄明かりのパスタ屋で
白ワインのグラスを傾ける

向かいの空席に
あの日から齢をとらない
透けた面影を浮かべれば
 ....
{引用=*筆者より―― 旧稿を見返してゐて、本フォーラムに掲載してゐなかつた作品があることに気付いた。以前のアカウントを消して以降、復帰するまでの間にかいたものは随時掲載していた積りだつたがどういふわ .... あの春から この春がやって来た
馨りはまだ手のひらの上
ふわっと小さな宇宙を乗せて
ここへ ここへとやって来た

呼び覚まし 瞬間にカチッとアルバムにはまる
大事な 大事な一期一会を刻んで ....
僕がサラリーマンだった頃
自称自由人らしき若者に侮蔑されて

僕が学生だった頃
就職組から学生なんて甘いよと言われて

結構傷ついて考えたあげく
僕は鳥になって

いつか誰も知らない ....
季節はまた一巡りし
俺はぼんやり宙を眺める
不安定な気分はいつもながら
鉛の身体も相変わらずながら
まだまだイキマスヨと独り言ち
何処からともなく湧くチカラ
指先じんじん温もって
また一 ....
高速バスの窓辺から 風景は切り刻まれ
囲まれたインターの隙間や綻びを見つけてバスは逃げ切り
トンネルで安眠を貪り 気がつけば
高架下には貼り付けられた灰色の街と
名札のついた背伸びしたがる顔の ....
心の優しさのなかに
針を浮かべていたら
痛いでしょう?

覗き込んだ闇色の影の人は
でも届かない特別な鳶色の瞳をしていた

諦めないと
何度も何度も繰り返し
握りしめた ....
あなたが好きなのに
あなたの姿をみながら
交差点で右折するバスに乗ってるみたいに、
永遠に逢えない。


整えられた本棚のなか
しょくぶつ、と、てんたい、の
あいだにはさまれ ....
夢の中となりに座ったあなたと話すことが出来なかった
夢でもいいから会いたいと願ったあなたがすぐ横にいて
あなたはもはやあなたではなくわたしの心の影法師なのに
あなたを知りあなたの心を慮ることで虚 ....
雪のふりつもる音を
私の耳はとらえているのだろうか

青い夕暮れに白い雪ぱらぱらふるふるもっとふれふれ
夜 雪は少しの光を乱反射してほのかに明るく
しずかに しずかになっていくけれど

 ....
メープルコートさんの自由詩おすすめリスト(117)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
抱擁- HAL自由詩9*19-12-5
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幻想の沼- 丘白月自由詩119-7-16
妖精館の夜- 丘白月自由詩219-7-16
そよかぜと少女- st自由詩519-7-15
雨の佇みを拾って- 朝焼彩茜 ...自由詩819-7-14
息子への手紙- 服部 剛自由詩1019-7-13
ちょっとした秘密- ただのみ ...自由詩13*19-7-7
ある愛の詩、かい- 秋葉竹自由詩519-7-6
あがくほどの生きざま、ひとつ- 秋葉竹自由詩719-6-26
Equus- 石瀬琳々自由詩13*19-5-18
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緑の午後ースケッチ- ひだかた ...自由詩719-5-5
名も無き森- ただのみ ...自由詩6*19-5-5
切れ味の悪さを生きている- 朝焼彩茜 ...自由詩619-5-5
風の巣- ただのみ ...自由詩11*19-5-3
叶わない愛なんて知らない(カフスボタンが落ちた砂浜で)- 秋葉竹自由詩919-4-25
台所- 為平 澪自由詩1719-3-6
古い小さな町の天使の舞を魅せて?- 秋葉竹自由詩619-3-5
再会- 服部 剛自由詩319-3-5
最終電車- 石村自由詩19*19-3-5
小さな春- 朝焼彩茜 ...自由詩1319-3-5
FreeBird- 梅昆布茶自由詩1119-3-4
walk・on5__春うらら- ひだかた ...自由詩8*19-3-2
高速バス- 為平 澪自由詩619-2-17
冬の花火- 秋葉竹自由詩719-2-16
だいじなことはそこにあること- 秋葉竹自由詩519-2-15
あなたの夢をはじめて見た- ただのみ ...自由詩16*19-2-11
言雪<ことゆき>- 田中修子自由詩1419-2-9

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