愛を込めて
今夜あなたに作ります

乳白色の液体を丁寧に温めて
そう、指に付いたら
舌先できれいに舐め取って
頃合を見計らって
茶色い塊を挿入、いや投入
ドロドロになるまで捏ね回す
 ....
静かに
静かに
入れて
あたたかいプリン
スプーンを溶かすよ
落っこちる黒

たまんない
湿ってる
プリンの底
嘘をついてはいけません
嘘をついてはいません

手のひら返して
電話は居留守
いつもいつもいつも
いつもいつもいつも
いつも
夕になったら眠くなってしまって
そのまま夢に消えてゆく

タイム・イズ・マニィ
いつの間に
僕は夜のしじまに焦がれてしまったのだろう
 ....
聴こえてくる言葉は励まし

自分に宛てられたものではないのに

心に染み入るのは

一種の才能

思いを形に変えることは難しいけれど

そのままの思いを受け止める人は確かにいて
 ....
たぶん祈りには何の意味もなく
そんなことなど承知の上で
とうに終わった宴のあとを
涙ぐみながら眺めているのです
宴が終わっていることは知っています
でもそれを認めたくはないのです
訪ねてい ....
オレンジ色の雪になったら
あの人を迎えに行こう
おいしい空気を用意した
あの家へ一緒に
病 溢れる 
蝋燭が一本
ドーム上に
消えた 空 


失言に
(カーブ カーブ) 
隠された


箱 の 中身 
確保された
過去
今を見つめる
黒い雨



 ....
うんこの話が。俺はうんこの話をしようか迷っていた。
しかし、俺はする事にした。ウンコ。
ウンコはウンコでしかない。クソったれられたモノでしかない。
しかし、色々あるんだ。俺は色々考えてるんだよ。 ....
地下鉄が眠る間に
僕たちは上を走ろう

赤いランプは無視している
とっくに壊れている

アクセルを踏み込んだら

青いランプは君の瞳の中
そんなにも欲している

白い花が咲く夜の ....
青を受けて光る細く
短い暖を夜へと繋ぎ
長く長く伸びゆく冬
空 に 見 つ け た

君 の 羽 根
考えがカタチを成さない



この世界には

美しいものが

なにも無い



朝の光に白く光る道の

その先がどこへいくのか

それもなんだか

もうどうでもいい ....
みぎにねがえりをうったら
ゆめが
ころがってきた

ひだりにねがえりをうったら
ゆめがまた
ころがってきた

ころがりでたゆめは
うずをまき
すぱいらるの
かなしみに
なみだし ....
ざぶん
飛び込む君のいない世界
水しぶき跳ね上げて

ざぶん
腕かく何もない未来
道しるべつけるため

ざぶん
しならすこの身ひとつ
海原の鯨みたく

ざぶん
ゆだねる流れの ....
とある屋台に座ると
目録には
 ラーメン
 日本酒
 ビール
そういったものの他に
 月
があって

「この月はなんですか」
と聞いたら
真っ黒などんぶりに
水を並々とそそがれ ....
蒼い霧のなかの笑み
塩の光がつくる馬
曇を歪ませ 熱は駆け抜け
止まらない空を追いかける



足跡のような湖が
山の間につづいている
冬は地平の桃色の奥
静かに静 ....
真っ青な硝子に


ぴたりと張り着いて


外を夢見る



きっとこのガラスの外


夜の空気は突き刺さるほど


鮮やかに胸しみ込んでいく



世界の底
 ....
声をかぎりに
叫んでも
届かない
未完の言葉
帰らぬ音色
きみ
図鑑にのってるよ
知ってるかい

きみだけじゃない
ぼくも
きみの、
ぼくの、
おとうさんも
おかあさんも
きみの赤ちゃんも

さっき
赤ちゃんの手の甲をペロリとなめた ....
あるいている
みどりのなかを
あるいている

あるいている
かぜをおって
あるいている

あるいている
ひかりのなかを
あるいている

あるいている
あめにうたれて
あるい ....
身体の輪郭が
強調された服を着ている女の
裸の図を想像している

それはまるで
男の日常ではないか

「健康な」と
頭に付けてみたり

健康な女は
男の裸など
想像するのか
 ....
 一九八七年八月五日、暗い森を抜けでるとそこは水門だった。水門は二重の柵に囲まれていた。水門を見つめているうちに私は携えていたノートブックとペンを川に投げ捨てていた。呼吸が乱れ歩行に苦しさが増す。私は .... わたしはまた

鱗をひとつ剥がしてしまった

薄い虹色の



「ごめんなさい」を

三回言った


まるで

申し訳なさのないのを

隠すかのような


99 ....
夕暮れになると
ばくは星間に漂いはじめるのだった。

追いつめられてすきとおっていた
声なき声は銀河の構造
肉体を失って誘いを待つあなたは光の粒子
粒子は崩れぼくは光速で見えないあなたを通 ....
花畑を1ヘクタール包囲して
蜂という蜂を殺す
死骸は市外で紫外線の下に晒される
し甲斐の有る行為、畏怖

花畑は異邦者の手に。
処女を奪われなかった花は蜜を湛える。


ゲリラじみた ....
果てない空の下
ちいさな僕の中

いっぱいになり溢れるもの
ひとつも溢すまいと
気づけば中は渇いてた

両手に包んだもの
大切に無くすまいと
気づけば指の隙間から零れてた

残っ ....
この腐敗した世界から消えてしまった

今君の目に何が映っている?

もう同じ空を見ることは出来ない

君は果てしない彼方へいってしまったけど

最も君を身近に感じるよ

想えば簡単 ....
酷く肩が痛むのとつぶやいた夜は
年忘れだった
痛みを誤魔化し酒を飲み
酔いが回ったのは自覚できる
そこで止めたくはなかったのに
止めたくなどなかったのに
最後の詰めは甘かった。

しっ ....
揺れて見えるのは

寒さで涙が出るから。

あと、
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