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『5わのアヒル』という子供の歌をききながら
水溶き片栗粉をこしらえてる

トロミというのをしっかりと扱えたら
いろんなことが
すこしはマシになりそうなので
だから
水溶き片栗粉なのだ
 ....
神代、人新世最初期のtypewriterを攫取。

(論理破綻前提、送受信。)


考えることの大事さを感じる人はかつて考えることに救われたのだろう。
考えることの大事さを感じない人はか ....
{引用=雨。
時々、蛙。

波状に、しきり
たゆみなく
それでいて、まろく
忘れてしまう。

よいものはみな
うっとりの
忘却の底。

じつに
屋根も素敵に育ち。

巻貝 ....
透き通る鎖骨が

敷きつめられた校庭に

夢は散りつつも

サクラ満開。


もう

ジャングルジムさえ

帰りたくは無い。


縄跳びの赤いスカートの女の子
 ....
今日ごみの分別作業中
精液のはいったコンドームが破れて
分離した水分が飛び
まつ毛にくさった滴がついた

そのうち
誰かが屍体の口をこじ開け
金歯をペンチで引き抜く時代が来るだろう
そ ....
春風にこのヤケの空もってかせたい

脳の湖底へ春がするん

手枕痺れていてもその儘の骨肉

穴が無くとも穴と化す{ルビ貘=ばく}の空

おんがくにすくわれたるたましひよももとせの君君君 ....
また今日も朝が来て雀がなく
チュンチュンとなく
ありふれた朝
こんな朝も永遠とは続かない
何億年かしたら
たぶんすっかり様変わりして
地球は住めなくなる
その時はまあ
新しい雀が
 ....
硝子で以て光はウインクを、


睡魔の指が詩をしめ出すうすぼらけ。


人は、


ゆえなく等価交換の温泉に浸かる猿である。


雪渓に紅白のクレーン車かぶさる


遠近 ....
最悪の悪徳。それを寿げ。すました顔で平然と血で汚れた手を差出すのだ。供物のように身を横たえよ、恐ろしい龍や番犬の牙に偉大にも身を捧げるため。そのようにして、いくつもの滅んだ帝國は歴史の溝に清らかにも棄 .... 寝ている時以外ずっと書いていて
目を悪くした
ひどい頭痛に見舞われている

図書館で
フジモトマサルさんの
『夢みごこち』を借りて
それを今
1メートルの距離をとり
眺めている

 ....
きっとやっと咲いた
薔薇でもあっただろう
でも眼には棘のまず薔薇
まずの井戸をおりていくと
また別な薔薇を踏む
柔らかな感触に慌てて
傷口とそれから棘とを
裸足の空に付与している
することがないので
なにかをした
なにかをしたら
なにか変わるとおもったけど
なにも
変わらなかった

だから
することがないのを
そのままにした
そのままにしたら
なにか起きる ....
{引用=じっと殻に背を丸め
春を待つ{ルビ蛹=さなぎ}のように森は
いまだ
あわい{ルビ揺曳=ようえい}の入江

冬木立のはざま
小橋のそでに
ゆたかな寝がえりをうつ
にがい{ルビ蕗= ....
「大地」

大地がぼくを落とさないでおくのは
それはやはり
大地がやさしいからだ
そうかんがえないと
「今」にいられない


「ゆきがふる」

あの子
ゆきにさわりたいから
 ....
波間に
かき置きして
いつもの行動範囲から
少しはみだしたところを
回遊して来たら
ぼくんちでは
ぼくの
葬式を出していた

しょうがないから
ぼくは
ぼくんちのまわりを
グル ....
まるで上のが落ちて来そう、
星も一緒にです。
それを{ルビ享=う}けるのは、
{ルビ蟋蟀=こおろぎ}のしょっかくに触れる惑星大のくさ。

いちめんの{ルビ叢=くさむら}は、
イカ釣り漁船の ....
我々に出来ることは待つこと以外にあるだろうか。
我々に出来ることは歩くこと以外にあるだろうか。
我々に出来ることは生きること以外にあるだろうか。



読む事の中に立ち込める不安の霧に透 ....
ぼくは華麗な洋服を怠そうに着て
傷口からにじみ出る滲出液の水路を跨いでゆく。
ふたたびすべてが鋳直された火曜日や
二十億年前の晴れた木曜日や
遠い外国の豊かな安息日__などを思い出しながら。
 ....
ディズニーランドのなかにディズニーランドがあるようなもの
あるいは
ディズニーランドの外にもディズニーランドがあるようなもの

おはよう、正解のない世界
いつの間に白くなったのだい?

 ....
ひたすら壁にむかって投げ続けた
ひとりだった
みんな学校へ行っていた
じぶんのふるさとをこうして
時々
思い出す事がある

電車が通ると夏草がゆれた

およそ色んなものが
おもえば ....
人をきずつけ
傷つけたくせに傷付いて
そんなことをかんがえて
夜はまだ更けもしない

とりかえしのつかない
いったいどれだけ多くの
星が空にまたたけば
星座の{ルビ焉=おわ}りは来るの ....
たとえば
詩人は
行間に暮らすマルクス・アウレリウスだ
鷲の目で彼は
位置補正に躍起となるが
彼の魂は複雑過ぎて
民衆には手におえない
罵言と祝詞の人
それが彼
理性は上辺に過ぎない ....
月のない晩に涙の人拾う


透明の仔猫拾って新聞紙


あくびして痛む顎もつ焼き魚


満月を放って収まる腹の虫


引き潮のレコード盤と海なし県


今日というお地蔵さ ....
「過去から歩いてきた血液」

十四の頃眠れず、深夜に目覚まし時計の強化プラスチックの蓋を無理やりこじ開け、中の秒針をもぎとった。その時不用意に人差し指の腹の部分を切ってしまい、少なからず失血があっ ....
あなたが深く絶望するとき
世界は絶望するけれど
その世界はぼくの世界とは違うのだけれど
そのことでごめんなさいと思うのは
あなたの絶望の世界のなんだろう
ぼくは
まあこんな人間でやってきた ....
 耳朶の下に隠れていた子鬼がふいに現れPCをシャットダウンさせてしまう。ふり向くと堆く積まれた原稿用紙がある。どこからか蝿が飛んできて、用紙のマスの中に不器用に死んでいく。促されるようにCDの記録層に .... 鏡は水製がいい
こどものあしおとで
目を覚まし
こまやかにブレては
すっかり世界を
ちがった風にもできるだろう

海はポジティブでいい
波のフーガに
くじらの歌に
鮫の鰭やら珊 ....
「墓石」

それはいつからかはじまり気が付くと終わる
そのようなものをさがしたら
じつにそのようなものしか無く
それはすべての核部へ到り
かつぬけてゆく風やうたであった
なので却って太陽 ....
詩は
トランポリン
跳ね上がる分だけ
沈むから

詩は
いんげん豆
筋を取らなきゃ
喰われない

詩は
動物園
雀の檻も
ちゃんとある

詩は
となりのお爺さん
何歳 ....
思ったことをぶつけることしかできない
そうやって生きていって
まよったまま
いつか死ぬ
それだけのことを
これからしていくだけなんだと
腹の底から思うと
わけもわからず
なんだか力がみ ....
空丸さんの道草次郎さんおすすめリスト(47)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
『5わのアヒル』を聴きながら- 道草次郎自由詩921-6-3
墓やぶり- 道草次郎自由詩321-4-25
春雨は途切れることなく葉から葉へ- 道草次郎自由詩9*21-4-17
春風うらら- 道草次郎自由詩421-4-10
分岐器- 道草次郎自由詩6*21-3-31
21年春・自由律俳句- 道草次郎俳句421-3-25
エントロピーなんて屁- 道草次郎自由詩4*21-3-20
地獄の遠近街- 道草次郎自由詩3*21-3-18
叛逆- 道草次郎自由詩5*21-3-16
代読- 道草次郎自由詩3*21-3-13
ある一つの詩作- 道草次郎自由詩3*21-3-12
くしゃみ- 道草次郎自由詩3*21-3-8
啓蟄と芽ふき- 道草次郎自由詩6*21-3-8
ついーと小詩集2- 道草次郎自由詩11*21-3-7
やわらかな痕跡- 道草次郎自由詩3*21-3-5
幻想平原- 道草次郎自由詩3*21-3-5
3.3.メモ- 道草次郎散文(批評 ...3*21-3-3
ぼくは華麗な洋服を怠そうに着て- 道草次郎自由詩4*21-2-20
積雪- 道草次郎自由詩9*21-2-18
ボール投げ- 道草次郎自由詩10*21-2-11
更けゆく夜の魚へ- 道草次郎自由詩3*21-2-7
詩人はどこにいるか- 道草次郎自由詩5+*21-1-30
人拾う- 道草次郎俳句321-1-29
過去から歩いてきた血液__他一篇- 道草次郎自由詩321-1-23
水は流れるところへ流れる- 道草次郎自由詩7*21-1-20
残響- 道草次郎自由詩4*21-1-18
創世- 道草次郎自由詩6*21-1-17
夜の夢の分裂、他三編- 道草次郎自由詩6*21-1-15
月の海- 道草次郎自由詩2*21-1-12
自覚- 道草次郎自由詩1*21-1-10

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