春風うらら
道草次郎

透き通る鎖骨が

敷きつめられた校庭に

夢は散りつつも

サクラ満開。


もう

ジャングルジムさえ

帰りたくは無い。


縄跳びの赤いスカートの女の子

ミンク鯨ときどき閉経。


未練で濡らす枕は

アトランティス大陸。


海になれない碧の果て

空はどこまでも骨。


土。

賑わい。

そっと戻して

春風うらら。



自由詩 春風うらら Copyright 道草次郎 2021-04-10 09:38:18
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