すべてのおすすめ
鉛を擦った袖が
すっと高い
青空にひらめいて
手を振りかえすと
穂波へ消えていった
あなたを
好いていたんです
あなたの骨の中には
あの青い光が詰まっていて
きらきら き ....
秋の横顔は
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい
手遅れにならないうちに、と
バスは来た
回送だった
けれどいったいどこへ戻るというのだ ....
安心やよろこびというものは
じつに居心地のわるいものだ
だから不安にもなるのだろう
不安や悲しみというものは
だれにとっても心地いいものなのだろう
だからいちいち
....
今日も美術館に行った
そしたら
またあの子に会った
いつ見ても綺麗だ
美術館の良いところは
展示されている作品
だけではなく
全てが、そう
窓も階段も案内版さえも
清楚に ....
て・き・べ・ん
邑輝唯史
丁寧に入れた人差し指を肛門の中でくねくねさせて
気持ちいいものだと思っていたら
息を吐いて次は息を吸って言われて
これはもう陣痛 ....
払い落とされるのが
私自身の精霊と言えるものであるならば
もう悩む必要はあるまい
リンゴが落下する
画家は決して筆を取らない
これに関しては逆らえない伝手はないし
永遠の壺の中 ....
鏡にわりとかわいいあたしがいるよ
父のニコレットを噛んで見つめてた
なんだか誇らしげに鏡を見つめてた
いつのまにか母の遺骨を見つめてた
学校から帰ってきたら母が死んでた
....
肌寒い朝
暖房をつけるか悩んでみる
寒々しい部屋の中は
私の心と一緒
火の気のない部屋に1人
冷めたコーヒーは美味しくない
1人ぼっちの孤独より
誰かと一緒に入る時に感じる孤独感の方 ....
大女優が余裕のリハーサルするような君をいとしいと思う
牛乳たすヨーグルトはヤクルトだったっけ
神経質な目をしたりスヌーピーみたいになったり
生きていることすべてがみんなをいい雰囲気に ....
せかいでぼくいがい
しあわせな顔して笑ってる
ゆめのなかでもつまずき
たちあがっては卑しい笑いをうかべる
かつて黄金(きん)色にかがやき
ぼくをみたしていた未来の理想は
さらさらさら ....
眠りの底で持続する
調和に充ちた音楽の木霊
命を賦活する脈動のグルーヴが
垂直ノイズの魂を
呼んで揺らして歓喜で貫く
流れ込んでは諧調に生き
魂もまた旋律を奏で
息子が初めて発した言葉は
ママでも、パパでもなく
はっぱ
🍂
それでも伝わる
ことのはの世界へようこそ
ようこその
🍂
🍂
🍂
....
不眠症には二通りある
眠れないものと
眠らないもの
眠れないときは眠らない
起きれないときは起きない
動けないときは動かない
話せないときは話さない
それでは
社会で生きれ ....
台風と台風の間の
恋、じゃなくて晴れ
うつつとうつつの間の
夢、じゃなくて今日
ソナタとコナタの間の
溝、じゃなくて呼吸
日々、間が悪いと言 ....
沸かし過ぎたので頑張る
あなたよ
ハワイではバッハが今日も
変態を極めた
冬支度はもう済みましたか
バッハの曲が鳴って居ます
何度も空と海を眺めて
迂回を信じる
あなたよ
頑張っても ....
なぜととう
ものもなく、
石ころの
ごとくあれ、
この世界
広すぎて、
あなたはどこに
いるのでしょう?
なぜととう
ものもなく、
ひとりのわたしは信じている、
だれ ....
私がいない朝
天使が泣き出すから
私はここに居てもいいんだ
私がいない夜
天使が眠れないから
私はここに居てもいいんだ
いつかは この世界を離れる日がくるけど
その日がくるまで
....
窓辺に花を飾って
出窓にはアンティークドール
白いレースのカーテンで飾れば
もう 完璧
幸せを絵に描いたような家庭の出来上がり
どうせ 見た目が全ての世の中
家族ごっこをしているなんて
....
ボケ夫婦になると
お互いボケの責め合いになる
「電気消し忘れ!」
「トイレの水流してない!」
「蓋をきちんと閉めてない」
「あれ、あれじゃわからん!」
責めると責められるから
この頃僕は ....
命の意味は宗教的
命の意味は種の保存
命の意味は空間的
命の意味は
命の意味はたくさんあるけれど
命の定義はひとつしかない
決めつけたら駄目
決めつけたら駄目 ....
deadendな夜にきみは優しい
weekendのあさにゆでたまごを食べるみたいに
はっぴいえんどを聴きながら
The Doorsのthe endをおもう
愛はやすみなく働いて ....
花野を二分するようにさやかな小川が流れている
書くべきでないこちらのその向こう岸がまばゆい
悪い夢を見た人たちが
今朝を待てずに捨てに来る小川
好まない好めない幾つかからは解放されて
枕 ....
下りに乗ってしまえば
あの日の二人が見える
ような気がする
けど
いくら待っても
そんな電車は来ない
新宿でも、小金井でも、
君の声が聞こえた ....
夏の残り香が まだ消えない夜
そぞろ歩く者は みな寂しげで
私まで悲しくなってしまう
何処からか秋の虫の鳴き声が聞こえ
夏が消えていくのを知る
どこかで花火を打ち上げている
火薬の臭い ....
ふるさとの夕暮れは
淋しくて切ない
人声なくただ風の音しか聴こえない
やがて深い闇がおりてくる
この世にただ一人
取り残された気分になる
父母に見守られた子どものころが
懐かしく思い出さ ....
朝八時過ぎに冷えた庭へ出る
日差しが降り注いでいる
枯れた葉が散り落ちている
遅れて咲いた花たちが
弱い抵抗を続けている
もう何もしてやれない
バッサリと時間を切り詰めて
....
暗闇に浸っている
暗闇に酔っている
ゆったり落ち着く
午前二時二十分に
俺は闇と対峙する
三歳から在る闇と
時が消滅していく
俺は闇に沈みいく
凄く落ち着き払い
俺は墜落していく ....
お日様がどこにもいないような雨降りの日
私は体調を崩してベッドの中
看病してくれる人もなく
食事をする気にもなれなくて
1人静かに眠ることにする
子守歌のような雨音が
私を眠りの渦に巻 ....
ワンカップのミルク
おどらされた花かんむり
つまびく糧は
ひとさじの砂糖
さらさらと
ながれるのは
、刻
やわらかなちぶさ
ならべて
そらをさかさまに
およぐせいし
....
憧れと郷愁の感情は
対象を全く欠いたままに
どうしようもなく湧きあがり
魂の奥処に垣間開く
渦巻く宇宙の輝きの余韻
響き木霊し流れ出す
そうしてまた、
森羅万象と繋がり合う
止 ....
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