すべてのおすすめ
あれは何だったのだろうか
白い下着に
染みた赤い穴

生臭くて吐き気がして
身体を逆さまに
したくなった

汚れた下着を
着替える前に
見つめてしまった
その一点が

創作の ....
地上で最後に咲いた花には
目がありました

かつて生存したあらゆるものが死滅し
文明の残骸さえ塵になった地上で
とうとう最後のいのちになった花は
青黒い雨に打たれながら
薄汚れた白い花弁 ....
背後霊の手は長く
千手観音よりも多い
ただ
多ければ良いという
ものでも ない

人間の役に立つのは 人間の手と同じ数
つまり 二本の手がもっとも便利
背後霊にもイカのような触腕がある ....
「世界が平和になりますように」の立て看板を次から次へとぶっ壊して破片の上でダンスダンスダンス。七夕まで踊り狂うよ。天の川の下、きれいに残った文字だけを組み合わせたらそれが世の中の真実なんです。
嫌い ....
水の空へ落ちる蝉
十全に ささやかに
冷たい太陽がコクリと飲んだ
――句点はどこ
滔々とただ滔々と
置き去りにされ
ことばは向こうばかり見て



             《句点 ....
アップデートに本体が耐えるかどうかが心配なんだが
そんなに最新のVer.でいきてゆける訳ではないんだ

情報格差とは素敵すぎる造語で仕掛けられた欺瞞なんだろう
いつも調整しながら生きている老体 ....
雨と点滴はどこか似ている

涙のようにつたい落ち
大地なる体を潤そうとする

友の瞳が夢を見ているうちに

雨よ止んでおくれ

彼が誰かに恋するには気恥ずかしく
与えようとするのが ....
潮風で錆びた蝶々の羽根が
砂浜に沿って転がっている

波打ち際で動かない体が
螺旋を描いて燃え尽きそうだ

溜め息で模様が変わる羽根は
貝殻のように折り曲げられて
夜になって隙間をのぞ ....
七月の畑の
ナスの丸い実を
左手に切り落とす
紫の針が
指先を削ぐ

右足の爪先に
陽を丸く落とす
立ち上がり 雲に翳り
鳥の翼が素早くめくられる

私達の早朝の証である
縛ら ....
小さなサイコロが
ころがっていく

平坦に見えた道に
傾斜がかかりはじめたから
なにもかもが
かろやかに
だけど
のがれることはできない

さよなら

さよならも
すなつぶも ....
樹木に絡む細い雨
しっとりした芝生
鳥たちの早すぎる朝の歌
あなたは夢見る髪の渦
傘を差そうか差すまいか

照り返す水の雲
ほどけ去る踊り子の
糸つれひとつ引くように
白いけむり青く ....
  お前は夢を見ているのか。

 緑に囲まれた小さな庭の片隅。
 日陰に置いた籐椅子に腰かけたお前は優しく眠っていたのだ。
 
 静かな寝息を立てているお前に私は小声で語りかけた。

 ....
ぽっかりと空いた時間に何をしよう

流れる雲はいつもよりちょっと忙しそう

吹く風は私をちっとも気づかってくれないし

花はまたねとゆらゆら揺れている

石ころはちっともこっちを見 ....
君の代わりに抱きしめるカーテン
薄いレースは白く軽やかで
向こうの世界が透けて見えるから
触れると熱くて破れそうになる

窓際にやって来る風の唄や
耳を当てると何かが聞こえて
レースの擦 ....
冷たい茂みのなかで ほほえむように息絶えた

光をともす雨つぶのなかに 今朝はうまれた

冷たい茂みのなかで ほほえむように息絶えた

わたしは傘を差し 家を出る

はじまりがおわりに ....
とても天気が良くて
気持ちいい風が吹いて
少し眼を細める光が射して

心を許せる友だちが数人いて
いつ聴いても飽きない音楽があって
偏見の目で見られても胸がときめくひとがいて

からだ ....
子供の夢を壊さないように
ビー玉は瓶の中で泳ぐけど
僕等が触れようとする時には
チリンと音を立てて断るんだ

自転車がベルを鳴らすみたいに
ビー玉は透明な道を通り
トンネルの先に出口があ ....
小さく尖った歯で
骨付き肉に喰い付くと
遠い昔がよみがえる
自分がまだ産まれてもいない
遠い時間の記憶が

タイムマシンはまだ発明されてはいないけれど
かたちのないタイムマシンはいつだっ ....
Tシャツの上にプリントされた
ネクタイの模様は僕のように
子供と大人の顔を持ったまま
世界へ出て行く覚悟がなかった

寿命が伸びてるこんな時代に
敗北を認めるのは早すぎて
夢はひとつでも ....
五月雨にうずくまる真昼
五月雨が集まらない

また丸い空洞から埋まってゆく失望がある。
静けさを避けて 腫瘍のように広がる声
巻き上げたほこりすら元の地に返す声

すべてに人の顔を描かず ....
職場近くのケーキ屋さんが
店じまいした
前日まで通いつめてた私は
朝の仕込みがきついんですよー、と
おじさんの苦労も知っていたので
ま、それもありかな


真っ暗なガラスの向こう
 ....
朝から珈琲をぶちまける。おそらく私が無意識にテーブルに置いたカップは、テーブルのふちから少ししはみだしていて、手を放した数秒後引力の法則によって、まっとうに落ちた。……なんてこった。一瞬の気のゆるみが .... あんなに真っ赤な夕陽が落ちて
白い制服を血で汚すような
海へ行ったなら怒られるかな?

校舎の北側で集まっている
軽音部の粗い演奏は良い
小さな悩みを裏返しにして
汗と涙に分けてしまうか ....
通夜のさざなみ

鯛の骨がのどに刺さって
死んでしまうなんてね
或る死の理由が
人の口から口へとささやかれ



悲劇

重力がない世界では
シャボン玉も落ちてはこない
だか ....
朝の光を浴びて
少しぬるみ
世の中のさかさまの文字を
投影している
硝子びんの中の液体の揺らぎに
ひと瓶飲んだら死ぬかなと
たずねても
答はみんなさかさまだから
解読できない
プリズ ....
雨のあいまに
雪は三度、降る

微熱をはらむ毛布を払い
寝巻きのまま
もう一度目覚めたら
絶望に一歩近づくということ。

(雨にうたれる準備ならできている)

魚の欠片を口に運ぶ
 ....
縁日で掬った金魚をどこにやっただろうか
庭の片隅、物置の陰のあたりに
古い水槽が転がっていて
水と水草を適当に入れて
そこに放り込んでおいた気がする

誰も世話をしないまま
ただ、気まぐ ....
夜空が訳もなく光っている
雨雲の無い稲妻が
わたしの罪を暗示している

人は許されることを愛だと思うだろう
優しさを寛容と取り違えるだろう
幸せを作用点にすれば
全ての不運は過程であると ....
その言葉を発した瞬間

空はぐるんとひっくり返り
猫もぐるんと伸び丸まって
僕の世界は手のひら返し
みごとなまでに暗転した

まるで訳が分からない
口を滑らせてしまったという焦燥も ....
灰色に枯れかけた景色を
あるいてったさきを

(記憶のおくのほうで化石になってくれていた はやあしのおと)

どうしたって ぜったい壊れちゃうんだけど
あったかい秘密基地がほしくってさ
 ....
青の群れさんの自由詩おすすめリスト(216)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
10歳- ミナト ...自由詩218-8-25
「最後の花」- 桐ヶ谷忍自由詩718-8-24
背後霊が水を汲みに行く- るるりら自由詩7*18-8-21
ダンスダンスダンス- 青花みち自由詩8*18-8-18
句点- ただのみ ...自由詩8*18-7-18
アップデート- 梅昆布茶自由詩14*18-7-17
呼吸- まみ自由詩7+*18-7-16
真珠の涙- ミナト ...自由詩218-7-16
七月の畑- オイタル自由詩618-7-15
夏の入り口へ- そらの珊 ...自由詩2018-7-15
皮膚に隠れて- ただのみ ...自由詩9*18-7-14
午睡- ヒヤシン ...自由詩10*18-7-14
ぽっかりと- 天鳥そら自由詩9*18-7-12
イノセント- ミナト ...自由詩4*18-7-8
繰りかえし- 印あかり自由詩1218-7-4
幸福への歌- HAL自由詩16*18-7-3
ラムネの詩- ミナト ...自由詩418-7-2
野性の夜に- そらの珊 ...自由詩13*18-7-2
凡人の爪- ミナト ...自由詩818-6-25
五月雨- 非在の虹自由詩318-6-17
私が眠くなる理由- umineko自由詩8*18-6-16
不運も幸運もすべてシャッフルしたような雨上がり、ひとり洗濯機 ...- そらの珊 ...自由詩1218-6-7
放課後- ミナト ...自由詩818-6-6
ふたつつむじのゆくえ- そらの珊 ...自由詩19*18-5-26
除光液- そらの珊 ...自由詩18*18-4-8
雪景色- 伊藤 大 ...自由詩8+*18-4-7
水槽- 春日線香自由詩1518-3-28
罪と夜- ヤスヒロ ...自由詩1018-3-25
平行線- アザラシ自由詩3*18-3-24
さようなら秘密基地- 田中修子自由詩11+*18-3-24

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