言葉が厚いナイロンシートの
壁にぶつかって流線形に歪む
喋るのは得意ですが独りです
世界は四角く私たちは丸いと
思っていたのに傾いた地軸に
逆らえない街の人と通じない
回転しなが ....
人の不幸を祈るようにだけはなりたくないと願ってきたが 
ふとくちずさむ怜子

噴水はその尖端から凍りゆく わたしも液体を手放してゆく

目を閉じてうしろむきにすすみます一メートルがわたしの限 ....
指先が触れる。
指先が動く。
私の一日がはじまる。
ことばを書くことは、
身体の一部のようなもの。
私がそっと、
何かの気配や、
匂いを感じただけで、
そこからもう、
物語がはじま ....
風が大河のように重い土地で
腰を落とし 捻じれて育った
樹は 首を傾げ 雲を聞いている
節くれだった片目で
ヒレンジャクたちのお喋りに
口をはさむでもなく
遥かな海や
見渡す限りの黄金の ....
あ オチタ
 あ オレタ
  あ コロガッタ
   あ キエタ


もう 何も無い
ただ 結果だけが
自由な行為の結果だけが
ひろくひらき広がっている
高曇りの薄白い空の許
モノ ....
私たちが普段
眺めている雲は
お尻だ
顔は宙に向けられている

中空を飛ぶ飛行機が
教えてくれた

お尻は垂れて
砕けて
地に届く

顔は
白い炎のようで
群がる羊のようで ....
器官の短詩(四作)





畑に落ちた目は農薬まみれ
瞬きをひとつして
流す涙

バブル経済でも畑には朝露(ほうせき)
ひかりと温もり、太陽が
労働の背中を見つめていた
 ....
http://golconda.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=5297070#11473220
即興で詩を書くサイト 即興ゴルコンダ仮の今回の御題は【はなして】です。
みな ....
眠れない夜が不気味に笑っている 風を読もうとして
青空の中に人差指を立てた
風上から風下へ
紙飛行機は滑っていった

時を堰き止めたくて
夕焼けの中で小指を絡めた
川上から川下へ
笹舟は忘れ去られた

水面に ....
冷たい草の上を滑っていく夢から
覚め
ると
白い天井に規則
正しく描かれた水玉模様
が乱雑に
降り注いできた
過去はどんどん小さくなり
アスファルトを石で擦った跡も
今はもう見つから ....
尖った月を見上げて
寒さに首をすくめた

枯れた街路樹の枝のスキマから
冬の夜空が広がる

凍った街灯がぼんやり
あなたの影を映す

鋭い月を背負って
あなた怪物みたい

優し ....
あなたが描いた絵を見た瞬間私は気がついた。
私は確かに、
あなたの側にいると。
緑や黄や、青や白で描かれた、
あなたの景色は、
私をいつかいた懐かしいあの場所に
連れていってくれる。
 ....
覚えている。
私がまだ幼かった頃の、
あなたはいつも、
降り続く雨と闘っていた。
雨は黒い石を含みながら、
あなたの肩を濡らした。
まだ幼かった私はただ、
呆然とその姿を眺 ....
心は裏の裏のウラ
ロココ調の歌
寒い冬

ウラを隠す
恋風が胸を貫く
恋を乞い
凍ひ風が肺を梳く
焦がれ木枯らし
故意に隠して
裏を掻く
透けるような
「好き」を隠す
 ....
たなごころにスマホ
便利な無力感が軽すぎる朝

瞳に飛びこむ首のない鳩
飛沫で君の顔はぐしょぐしょになる

また一人死んだ
霧雨が沈黙を湿らせて

僕らが知っていることは
きっと一 ....
 社会は個人に対して物質的で不条理であるというイメージが強い。あるいは社会は個人がその役割を果たすことにより自己実現するステージであるという積極的なイメージもある。だが、積極消極いずれに解する .... せいろ蕎麦を二枚啜り
デスクに就いて
もう飽きたパソコンを眼の前にする
ただ 残業の無い会社
感謝はいっぱい
悪くない人生が胸を抱き締めてくれる

長い冬の夜はゆっくりと唐詩の頁でもめく ....


墨の黒は
普通のインクとは違う
きっと
普通のインクより深みがある
でも
アクリル絵具の黒よりも鮮やかで
水彩絵具の黒よりも頼り甲斐がある

墨に触れたのは何時だろう
中学 ....
痛み 超え
恐怖 超え
快楽 超え
嫌悪 超え
絶望 超え
希望 超え

死を前にして、死を前にして

外界 銀に照り映え在る
純粋にオドロキ確認し
内界 漆黒の光点広がり在る
 ....
夢の中でのひとときを
まるで本当のように感じる
海を力なしで泳いで
えらで呼吸しているみたいに

大人に反抗している
とにかく不真面目だと感じて
理不尽だと嘆いてみせる
泣き叫ぶことし ....
熟柿の臭いにおぼれる眼底
海の深み遙かに沈んだ蓚酸の
記憶がこみあげ喉を焼く

都会の底をさまよう脳が
見上げた夜空の淵に
人魚の嬌声が泡立ち  

怒りで放った銛は
領巾にから ....
 断章として出会う
わたしたちは
繋ぎ合わされた
死に往く者の断片として
齟齬と違和で腫れ上がりながら
ひとすじの清流であろうとした
 二人の詩人


                ....
ゆりかごに横たわる
緑児の口元に
朝霧のように蟠る
言の葉の胎児たち

邪気の無いむずかりは
苛立ちか歯痒さか
未生の語彙が萌え出ようと
口蓋をくすぐっているのか

まだ意味を ....
武蔵野の林に分け入り
小鳥のさえずりを聴きながら
止まった時計を垣間見る
足と手のひらが石化する夕方の不安から逃れ
商店街の何時もの食堂
今夜は大盛の鯖味噌定食にたっぷりとした豚汁
俺はた ....
入院は今週も木曜日
になるまで自宅でゆるゆるしよう

精神病院には其処に住民票が有る人が多いから
三年経った今も顔見知りは居るだろう
三階は重度のジャングルらしいけれど
ぼくは1階で済む
 ....
玉ねぎを包丁で切ると目がしみる
時計の針の音を聞きながらカレーを作る
作り終えて コップにお酒を入れ飲む
子供の頃から読んでる漫画を読みながら

昔は使っていたけれど
今は使わない文房具が ....
林檎の甘酸っぱい匂い
鼻腔いっぱい広がる広がる 
一日中肉引き裂かれる激痛と闘い
夜に進んで解放され
冷水求め冷蔵庫開ければ
懐かしい匂い 君の匂い

君はいつも
なぜか仄かに林檎の匂 ....
ミルフィーユ仕立て高層マンション
晴れとも曇りともつかない冬ぞらに
めりこんだ白い実体は陽炎にゆれて
二十年前には無く二百年後にも無い


     むすう むすうのカゾクが
      ....
晴れた日に
(  )を捨てる それは
たったひとりだけで行う儀式のように
もう一度愛してから、という未練は
明るい光が消してくれる

洗いたての
(  )を捨てる それが
慣れ親しんだ ....
鷲田さんのおすすめリスト(306)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
揺らぐ街- 為平 澪自由詩1516-1-24
或いは絹ずれの音- そらの珊 ...短歌11*16-1-24
物語- あおい満 ...自由詩9*16-1-24
冬眼鏡- ただのみ ...自由詩18*16-1-23
切断〇補強- たけし自由詩6*16-1-23
雲の顔- イナエ自由詩7*16-1-23
器官- 乾 加津 ...自由詩6*16-1-23
はなして- るるりら自由詩14*16-1-23
眠れない夜が不気味に笑っている- 北大路京 ...自由詩716-1-21
- nonya自由詩18*16-1-19
同意した見返りに- noman自由詩416-1-17
かいぶつ- ガト自由詩9*16-1-17
巡礼- あおい満 ...自由詩916-1-17
- あおい満 ...自由詩6+*16-1-17
コヒカゼ- 凍月自由詩7*16-1-16
現実という嘘つき- ただのみ ...自由詩15*16-1-16
文学の社会的機能_- 葉leaf散文(批評 ...216-1-16
冬の一日- チーズオ ...自由詩316-1-15
- 自由詩10*16-1-14
黒い星- たけし自由詩1016-1-14
夢老い人- 陽向∮自由詩17*16-1-14
嘔吐- イナエ自由詩10*16-1-13
断章遊戯- ただのみ ...自由詩15*16-1-13
創世記- 青井自由詩416-1-13
夕刻になれば- チーズオ ...自由詩616-1-13
暖冬- レタス自由詩416-1-12
形の愛- 陽向∮自由詩10*16-1-11
最愛の人- たけし自由詩816-1-9
ウェヌス遠景- ただのみ ...自由詩19*16-1-9
弔い日和- そらの珊 ...自由詩1716-1-9

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