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指で感じて
頭で捏ねくり回して
指で嘘をつく

唇で感じて
頭で探し切れず
唇で誤魔化す

背中で感じても
頭は留守で
背中は語れない

爪先で感じても  ....
脚の細い象の背中で
ユラユラしている私の
広すぎる糊しろは
饐えた臭いを放っていた

何も企てない午後を
ユラユラ生き延びた私の
丸すぎる背中には
錆びた罪が生えていた

心地 ....
なんとなく
気配を感じて振り向くと
君は精一杯まん丸い目をして
じっとこちらを見つめていた

一番好きな映画の
一番良いシーンを横目で追いながら
僕は君の真っ直ぐな視線に負けて
し ....
単焦点のレンズをつけて
春を探しに出かける

低い雲が垂れ下がった街は
名前の無い色合いで
マフラーの内側の囁きは
聞き覚えの無い言語で

嫌なものは
ぼんやりとしか見えない
 ....
真っ赤な嘘っぱちを
誰も見抜いてくれなかった

橙色の夕日にとろけそうな
もはや追う者もいなくなった
逃亡者の長過ぎる影

気味の悪い戯言を並べた
ノートの頁は哀しく黄ばんで

 ....
あなたが笑っている
あの頃とちっとも変わらない笑顔で
透明な手が拍手している
わたしの胸が温かくなる

あなたが俯いている
心無い言葉の礫に打ちひしがれて
透明な手が拒んでいる
わ ....
風を読もうとして
青空の中に人差指を立てた
風上から風下へ
紙飛行機は滑っていった

時を堰き止めたくて
夕焼けの中で小指を絡めた
川上から川下へ
笹舟は忘れ去られた

水面に ....
重たいドアを押して外に出ると
階段を数段上ったところで
思わず立ち止まる

百貨店の屋上は
すっかり様変わりしていた

複雑な段差を組み合わせた
明るい色調のウッドデッキ
オリー ....
鷲田さんのnonyaさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ポンコツ- nonya自由詩16*16-2-26
ユラユラ- nonya自由詩19*16-2-20
君が教えてくれた- nonya自由詩23*16-2-12
単焦点- nonya自由詩18*16-2-7
虹の後始末- nonya自由詩22*16-2-3
透明な手- nonya自由詩21*16-1-31
- nonya自由詩18*16-1-19
煙突と月見うどん- nonya自由詩22*16-1-7

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