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 雪が降ると、地元建設会社の除雪車が朝の三時ころから家の近くを通る。それとともに覚醒し、トイレに立ちインスタントコーヒーを飲む。用を足し、四時半には身なりを整え表に出る。
 昔から、家の前の雪を払う ....
指を頬をべたべたにしながらバターを塗るむすめの横顔を見て、なんだか星座をおもった。
美しい空気、美しい景色、愛の横顔。
崩れそうに積み上がった漫画本、いくつものポーチに鞄、色鉛筆にマーカー ....
 五年ほど前であろうか、私は銃を返納した。煩雑な更新手続きと、年に一度の警察の自宅検査。そして銃という凶器になり得る道具とその弾薬。それらの管理だけならまだしも、わずか三ヵ月の猟期と少ない獲物。それら .... 茶色い紙の小包は手に乗るほどの大きさでここちよく重たく、白い紐で縛られていた。
僕は鋏をつかってそのきつい十字を解く。そして、

ガラスで出来た天使(羽が欠けている)、チョコレート一粒、 ....
心の外側で謝ったり笑ったりするとき、自分を消費している感じがしてよかった。精神の空洞に合わせて身体を削って、サイズを合わせようとしていた。自分の欠けているところがはっきりと見えていて、でもなんと言 ....  まだ里に雪は降りていないが、初冬である。晩秋にかけて、割と寒くはなく、むしろ暖かいと感じた。
 あたりはすっかり寂れた風景となっていて、収穫の予定のない近所の畑の渋柿だけが鮮やかな色を呈している。 ....
額に、頬に、指先、肩に、下腹に、クリームをすり込みながら、世界が嘘になった時のことを考えている。もしくは一時本当だった世界のこと。いま飾ってあるのは、八重咲きの小さいオレンジ色のすかし百合、白に赤 .... 幸福でいることを、なにかに当てはめようとしてしまう。渇いている理由を知るのとおなじに、幸福である理由を、幸福でいてもいい理由を。階段を降りていく夢を見て、涙の乾いてまぶたが開けられないで朝。ま ....  九月十九日、登山道除草九日目。先月中旬から土日を狙い、作業は遅々ではあるが進んでいた。
 未だ暗い早朝、ヘッドランプを点けて準備をする。ときおり、行楽に向かうのか県境トンネルの中を疾走する車たちを ....
なにか言うときに
だれも傷つけないっていうのは
(ご存知でしょうが)結構難しいもんです
から、これからあなたは傷つきます。あなたもです
あなたも、あなたも、あなたも。いいですね?
( ....
 もう無理はできないな、と最近感じる。年々、暑さが身に沁みて体を痛めつけているのが解る。昔はそうではなかった、というのは誰もいずれは知ることである。私も老いつつあるという事なのだろう。
 三週前から ....
わたしたちの花がまだ眠っている早い早い午前、空が朝を始めようとしているところへ、ふいに思い出がやってくる。あの時わたしたち泳げないいるかだったよね、とか、くじいた足をおそろいのバンダナで包んだよね ....  ヒグラシが鳴きはじめ、アブラゼミからミンミンゼミと蝉の声は種類を増し、最終的にはミンミンゼミが最後となる。里では秋に鳴くツクツクホウシなどがあるが、こちらではあまり聞かない。また、これから八月の声を ....  数日前の日曜日、めずらしく一日中掃除をした。夏の初めと晩秋に行われる保健所の巡回のための掃除である。年に二回、保健所職員と食品衛生指導員が各営業施設を見て回る。基本的になぁなぁな巡回でしかないのだが .... 仕事の日数を減らし、眠る時間を増やして、過ごしている。
朝に夕にお湯を沸かして飲んで、家でも仕事場でも花瓶を洗う。

花瓶はいつも清潔に保たねばならない。交わした約束を守らねばならないの ....
 五月二十六日、伐採した木が跳ね、左腿を痛打した。骨折は免れたがひどい打撲に悩まされ、丸四日休んだ。その後復帰したが、膝は痛くて曲がらず、その不具合な足で、やらなければならない登山道作業や林業作業をこ ....  ひどいもので、昨晩午後七時過ぎに眠くなり、そのまま朝の三時頃まで眠ってしまった。読みかけの本はわずか一ページしか読まないうちに眠りの世界へと入っていったのである。当然、朝は早くなる。尿意で目覚め、時 .... あちこちで花が咲いてしまった。もう少し待って欲しかった。
ま新しいランドセルを背負ったむすめは、昼にも夜にも、こわいと言うようになった。わたしは(どうしてそんな愚かなことをと思うけど)なにが?と ....
 昨日。朝からの雨と風で、もしかしたら最後の勤務は営業休止になるのかもしれない。と、スキー場勤務最終日を期待したが、営業休止の連絡の電話は鳴らず、今シーズン最後の道の駅で時間をつぶすことにした。三月に .... 必要なのは、ひろい思考とおもう。
ひろびろとあかるくつめたく心地の良い部屋。
しかもいつどこにいてもそこに行くことのできる。
わたしはふだん灰色の部屋にいますが、
そしてその部屋にはドアー ....
 今月に入り、上司と二人だけの作業が続き、精神的に疲れていた。月火は休みだったが、あいにくの曇りと雨。家にいるのは退屈だし、出掛けた。
 もうすぐ慣れた職場を離れ、あたらしい人間関係の中であたら ....
 十一月十七日、前日まで杉林の除伐を行っていたのだが、その作業をいったん中断し、ブナの植え付け作業を開始した。あらかじめ秋口に植え付け面積を刈り払っておき、そこに一・五メートル間隔でブナの稚樹を植え付 ....  2020-10-26 一〇月二十五日、三時に起床しそのまま厨房に入った。単独行者の朝食が五時だったので、余裕を持って作業するためには早起きをする必要があった。とは言っても、グリルで魚を焼き、厚焼き玉 ....  八月中旬から十月初旬まで、延べ十二日間の登山道や古道整備に出向き、そこそこの賃金を得た。夜明け前にヘッドランプを照らし、山道に分け入る時の締め付けられるような嫌な感じを幾度か重ね、ようやく解放された ....  明け方に雨は上がり、比較的安定した天気予報であることを確認し家を出た。しかし、誰もいない登山口には未だ霧雨が降り、いやおうなしに雨具を着ることになる。この暗黒の迷宮に向かうような心境というのは、言葉 ....  「本日、登山道の除草をしています。御注意ください」、と、コピー用紙にマジックで手書きしたものを車のサイドガラスに貼り付けたのは朝の五時五〇分。その後今季初の登山道の除草に分け入った。
 八月中に廃 ....
 網戸の向こうには、山岳の稜線と薄明るい空がはざかいを浮きだたせている。草むらではコオロギなどの虫の音が、凌ぎやすい朝のうちにと盛んに音を紡いでいる。朝の涼風が頬にあたり、ひさびさのインスタントコーヒ .... 書くことは思考を連れてくるから、たちどまってはいけないのだ。
季節や天気のせいにした動かない体を冷やして、信号を入力する。

花のことから書こうと思う。
ま夏の花びらたちのこと。さえた緑の ....
 ここ二〇日ほど勤務や家業で、休みなしに働き、体に違和感を感じていた。
 朝方、今日の弁当は?と妻に聞かれた。十三日から開始した登山道・あるいはその周辺の除草作業だったが、そのきつさや膨大な作業量を ....
「イラハポ」は、「イラストレーション+ことのは=ポエム」の略(イラ は ポ)です。
ポエケットで販売しようと思って詩画集みたいなよくわからない冊子を作ったのですが、コロナ自粛で参加できなかったので、 ....
七さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト(131)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
雪国- 山人散文(批評 ...3*22-1-23
星座・定着- はるな散文(批評 ...222-1-22
私は猟人だった- 山人散文(批評 ...5*22-1-6
メモ(小包)- はるな散文(批評 ...122-1-6
20211201- はるな散文(批評 ...421-12-2
初冬の朝- 山人散文(批評 ...4*21-11-21
メモ- はるな散文(批評 ...621-11-17
メモ- はるな散文(批評 ...321-10-23
雲海- 山人散文(批評 ...4*21-9-27
超メモ- はるな散文(批評 ...421-9-4
休養- 山人散文(批評 ...5*21-8-1
メモ- はるな散文(批評 ...321-7-22
夏はもう秋- 山人散文(批評 ...6*21-7-20
掃除- 山人散文(批評 ...4*21-7-8
メモ- はるな散文(批評 ...221-7-4
緑は濃く- 山人散文(批評 ...5*21-6-20
早朝の散歩から- 山人散文(批評 ...3*21-5-18
四月- はるな散文(批評 ...521-4-22
今日からは道の駅には寄らない- 山人散文(批評 ...7*21-3-15
メモ- はるな散文(批評 ...521-2-17
野積海水浴場- 山人散文(批評 ...4*20-12-11
ブナを植える- 山人散文(批評 ...5*20-11-21
紅葉狩り- 山人散文(批評 ...7*20-10-26
伐採- 山人散文(批評 ...5*20-10-18
下山- 山人散文(批評 ...3*20-9-17
地鳴き- 山人散文(批評 ...6*20-9-5
稜線- 山人散文(批評 ...6*20-8-27
メモ- はるな散文(批評 ...320-8-18
休日- 山人散文(批評 ...6*20-8-16
詩画集みたいな変な冊子「イラハポ」についてのご説明- ふるる散文(批評 ...4*20-7-24

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