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たしかな春の日差しを得ました。土曜日、風は必要以上につめたく、でもそれよりも空気のなかに溶けている季節がしきりに春を叫びます。わたしたちは指先をひんやりに染めながら、ねえねえ来たよね、これだよね、と笑 .... また体の向こうがわで文字が跳ねている。戻っておいで、戻っておいでって思いながら見つめていると溶けて行ってしまう。さきに起きた娘が炭酸水をのみながら、まだ眠ってていーんだよ、と言う。やさしい。朝から .... すこんと抜ければよかったものを、しぶといかさぶたみたいにしがみついてきたない。そういう蓋、風向きでいくらでも変わる。わあわあ言いながら、生活していかなければならないとおもったから。自分の足で立って、立 .... まだ植物の世話はできていますか、と医師が言うのではいと答える、じゃあそういう喜びは感じるのですねと彼はまた言う、喜びですか、喜びを感じます、でも枯らしたらいけないと思って…と言うと医師はすぐさまパ .... 校庭のいちばん端、フェンスのところにはノブドウとヘクソカズラが生えてた。ノブドウはとくに実がきれいなので特別に思ってた。裏庭のどくだみが茂るところは一部分高くなってて、そこに立つとちょうど図工室が中ま .... ふんかふんか すーすーすー あるくと すすむ ゆっくりと けしき
みぎもひだりもきょろきょろして、とにかくなんかみつけたい。
めぼしをつけて、さがす、さがす! なんかよさそうなものみっけ、たかな? ....
ふたが空いてしまう。
でも、鍵はしていなかった
おもたいふたでもなかったし、
あかない理由もなかったのだ。

蓋が開いてしまうと思う。
水がたくさん入っている。
それから間違えも入っ ....
単三電池のなかにとじこめられる感じ。思考がとめどなく溢れ出て体中を巡っている血みたいに、指先まで。とても速くて疲れるから、ゆっくりしか動けない。息をするとき、それは鉛、足元をつぶしていく。でも、た ....  現フォ投稿は週一のノルマを期していた。が、最近は登山道除草に追われ、且つ勤務仕事の山林仕事で日々困憊し、活字を書く気になれないでいる。詩などを書いてみようとキーボードを打ち始めては見るものの、まった .... ずる休みをして、駅の喫茶店でホットケーキをたべた。何にもならない恋みたいな良いことが落ちていないか、街をうろうろする。本屋をはしごして本の匂いを嗅ぎ、またちがう喫茶店で紅茶をのんだ。色だけが濃くて .... 時々、手に負えないところまで来てしまった、と思う。ふしぎと軽い気持ちで、すかすかした、他人を見下ろすような安全な心持で。
室内と、外気の掛け離れた温度がそうさせるのかもしれない。夏の盛り、あるい ....
電気ポットの内側に、「ここまで」という表記があり、いつもそのずっと手前までしか水を入れられない。なぜきちんと水を満たさないのか、と言いながら、夫がコップから水を注ぎ、ぴたりと「ここまで」に合わせて .... 膿を出すためにいくつかの手順を踏まなければならなくなっていて、それは醜い祈りだ。
耐えられない寂しさのために何かを傷つける必要があると信じている。

愛しいものははっきりしている、傷つけては ....
ねーもし美容院がプールだったらどーする?(水着きて行くね)じゃーもしはーちゃんのほっぺがなくなっちゃったら?(ほっぺ早く生えてくるようにごはんたくさん作らなきゃだね)もし女の人同士が結婚したかった .... 言葉が溶け合って呼吸するような文章(世界)のことを美しいと思います。
空間を飾るような文章。言葉は本質であるかもしれないけれど、文章は額縁である方が好ましいとも。
でももう社会はそれを許容しな ....
本当は完結したなりにしておこうと思っていましたが、今回のシリーズを読んで下さった方々のために幾らかの説明責任がある気がずっとしていました。そんな訳で蛇足を足し添えておきます。

 ....
つつじが咲きはじめた、早い木はもう満開。
ことばが出てこない。
むすめはきちんと学校へ通っている。(新学期初日は、自分で選んだあたらしい靴下を履いていった)
冬には乾いて音がするようだった頭 ....
そうなってしまって初めてわかるということがままあるのだが、春が来ることもそうだ。それは毎年決まって来るのにね。そしてそのたびちょっと絶望する。

今年のお誕生日には、姉といもうとが花を贈っ ....
つやつやの犬はコンビニの手前の曲がり角にいる。もちろん曲がり角に建っている家で飼われている、という意味だ。朝はカーテンの隙間から外を覗っていたりする。50代くらいの男性に連れられて散歩する姿も .... 軽くて暖かそうなコートを一枚着て歩くひとを羨ましく見ながら、厚ぼったい、そのくせ風の通るような洋服をなんまいも重ねてぎゅっと縮んで歩いてます。
二十日間も雨が降らないで、ぱりぱりと乾くような空気 ....
 つまらない日記に過ぎないが、少し。
 かねてよりアウトドア用品をかなり買い込んでいたのだが、まだいくつかとりあえず必要なものがあったので某店に行くことにしていた。しかし、妻が善光寺に行かないかと誘 ....
そして、見知ったような街で生活している。
すべての箱を開けて、埃を拭い、それなりの場所に配置して、箱を潰しきるのには5日あれば十分だった。そのあとは右のものを左に動かしたり、左のものを上へ持ちあ ....
いくつかの枝葉をのこして、花を切っていく。もっと沢山の花を咲かせるために必要な処理だ。
そして、わたしたちはまた違う街へきた。

これまででいちばん短い期間での引越しだった。短い春と長い ....
10月15日(土)、
 少し遠くの図書館に行って、小説を借りてきた。陽だまりは懐かしく澄んでいた。小説からは、少しレモンの匂いがした。
(小雨の朝とは違う昼の光や、少し遠くに来たという身体の浮遊感 ....
{引用=
「夏の思い出」江間章子

夏がくれば 思い出す
はるかな尾瀬 遠い空
霧のなかに うかびくる
やさしい影 野の小径
水芭蕉の花が 咲いている
夢見て咲いている水のほとり
石 ....
 いろいろあったようで、そうでもなかったような、そんな数年が続いていた。なんとはなしに、脳の中に霧が立ち込めているのではないかと思うくらい、心底何かを思考する気にはなれないのだ。
 川村は山小屋を営 ....
昔僕はタイに出かけた。LCCでひとっ飛びして、夜のドンムアン空港のそばの道を歩いていた。良く、空港の周囲は治安が悪いと言われるが、たしかにコンビニの前には野良犬がたむろしていたりと不穏な雰囲気はあ ....  傘を差しても濡れてしまうほど豪雨だったが、今は止んでいる。風は緩やかに吹いて、となりの籾乾燥施設傍の、クルミの小径木に巻き付いた葛の葉が揺れている。ヒヨドリたちが鳴き始めたから雨は当分降らないのかも ....  蝉が破裂しそうに鳴いている。ぐるりと囲むメタセコイアの枝のすべてから鳴き声が降り注ぐ、時々ふっとそれが止むと、夏の日ざしも相まって、ちょっと世界が終わったみたいになる。
 その大きなニュースが ....
咲きすぎておもたい頭を擡げている紫陽花。ばらはとっくに咲き終えて、さっぱりと刈り込まれ、薬を撒かれる。陽をうけて広がってゆくマリーゴールド、日々草、トレニア。階段を降れば日本庭園の水場に睡蓮が浮んで、 ....
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