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小さくて深い傷穴に針を刺しこむような気持がしている。それか、随分前に打ち込んだ杭を今抜こうとしているような。わたしは思考の両端にいる。折りたたまれて、極が混ざりそう、その心地。

けれども、深 ....
十一月一日
 悪天だったがこの日を逸すると雪が降ってしまうかもしれないと思い、向かった。冬枯れの登山口は老いた自分の終末への入り口のように静まり返っていた。
 冷たい雨が時折強く、その上風が木々を ....
わたしがここで話すのは、木の実をたべ、透明の毛をもち、草にねむるつめたいくまたちのことだ。街に降りた熊たちの、(淋しい淋しい)という餓えた声に今日も胸をいためているくまたちのことだ。
たしかに秋 ....
 山林整備作業三日目を終えた。たぶん別な作業も途中に入れられるだろうが、少なくともあと一か月は十分かかる作業であろう。十八ヘクタールという途方もない山林を刈り倒す作業は気が遠くなる。
 四名のスタッ ....
あー、ねえ、いくつもの川を渡った。昼間にも、夜中にも、明けがたにも。きみの50歩が、僕の42歩。少しずつ齧るようにして日々。こんなのはもうさんざん使いまわされて流行おくれだってわかってても跳びあが .... むすめが、ドアを開けて出ていく。あっけないくらい簡単に。あんなに気を揉んだのがばからしくなるくらい軽やかに。
でも思えばそうだった、わたしもいくつものドアを通過した。痛かったけど気にしなかった、 ....
夏を通り越すとき、むすめの背が伸びる。目線がもうほとんど同じになった。靴のサイズも。手のひらはまだわずかにわたしのほうが大きい。平板だった身体は迷いながら造形されていく粘土細工のように、昨日よりも .... それでもまだ罰が必要だと思っている。動けない、歩けない過去の手足のために、どれだけ細い鞭を振えばいいだろう。開いた目に映らない現実・事実の流れていく速度に。
意味・明日や、ままならない思考の取り出し ....
きったねぇ街だな、と、ふるちゃんはこの街のことを言う。そのくせ60年近くもずっとここに住んで、花を活けている。(途中、阿佐ヶ谷だの芦屋だのニューヨークだのに行ったらしい、そのどこでも花を活けていた .... 話していて、それは子宮のなかだと気づいた。天井も壁も床も布張りの、ふかふかに熱い布だらけの狭い部屋、いつもはなかなか入れない部屋のそのまた先にある、小さな扉の奥にある部屋、特別な木のなかに入るよう .... わたしは、この世界のことがあんまりすきじゃなかった。(美しいと思ってはいたけど)。それだし、世界のほうもわたしのことあんまり好きじゃないだろうなって気がしてた。こちらを向いてくれないし、照らしてくれな .... 行ったり来たりする。診察室(2番)、医者は、清潔そうな上着をきて、どうですか、という。カウンセリングではうまく話せていますか?はい、いいえ、どうだろう、大丈夫だと思います。でも眠れません、強張って .... 年をとることはそんなに恐ろしくない。死ぬこともたぶん今は。生きていくことそのものはとてもこわい。この線のどこがねじれているんだろう、なぞっていくと、なめらかな一本であるのに、と思いながら味噌を溶い ....  頭の中は常に混とんとしている。思考を切り刻んで並べてみれば、なにもさしたる問題はないのかもしれないのだが、何もできないでいる。と言っても、何もしないわけではなく、それなりに勤務仕事に出、家業も請けた .... スプレーばら、ひまわり、とるこききょうとガーベラで大きな花束を作った。それにあわせて百合やアルストロメリアを足したアレンジメントも。体が半分かくれるくらい大きな花束。作ったら足元に水をあたえて、こ .... ときどき乖離する。それが何によって引き起こされるのかわからない。
このあいだはっと気が付いたときわたしが持っていたのは、膝のよこのかすり傷と、きらきら光る星形のシール、くまの形のグミ二袋、ド ....
 まったく仕事のない家業の室内で、山に行かない日はひたすらネットフリックスを鑑賞し、厭になると動画サイトを見る、現代詩フォーラムを徘徊し気になる作品にポイントを付与。そのほか、時折自分のための料理を作 .... はっきりと覚えていることがある。
むすめを連れてはじめて産院をでたとき、すこし肌寒かったこと。うちについたら宝籤が神妙な面持ちで尻尾をおろして出迎えたくれたこと。毎年見事に咲くモッコウバラが、もうほ ....
 二月については多くを語ることはできないくらい煩雑で混沌とした月であった。豪雪であり、闘いでもあり、不毛な労働と出費が続いたという形跡がある。だがしかし、本当に雪が多かったが、過去にさかのぼって記憶を .... 友人のうちの前に咲いてる沈丁花を嗅いだ。これは終わりの方の春だね。
そしてそのうちのなかには猫が一匹いて(黒い猫だった)、あくびしたり、のびたり縮んだりして可愛かった。

お酒をあけて、ケー ....
詩を書きやめたひとはなぜだろう、書き終わってしまったのかな、それとも、長く書いている途中なのかな。
愉快な詩を書きたいと思うけど私の心根は割と暗く、精々熊が転がったりナッツ・ケーキが焼きあがった ....
蓋をしたままにしておくというのもひとつの手ですけどね、と医者は言う。でもしめられないです、開いてしまって、それらを解決したいと思ってます。わたしは言う。この指の細い医者と、やっと会話ができるようになっ .... しってさあ、さいごが5文字でおわらなきゃいけないんでしょ?
それは唐突ななぞなぞ、幸福な問いかけ、伸びゆく枝が掴むあおぞら。
俳句のことかな?それか川柳?

うーん、そうじゃなくてふつうの ....
たべることが少し難しい。家にいると眠ってしまう。座っていても立っていても眠ってしまう。いもうとが、きれいなゼリーをたくさんくれた。それはおいしくてたくさん食べた。
それなのに、わたしの体は透 ....
いつか許せる、と言った口を蹴り上げる。いつも時間がこまかい刃を持っていてちりちり削っていく、形がかわっていく。たしかにわたしはいくつもの呪いをかけたと思う。うすべったくて温かい呪いだ。それはとっくにわ ....  天気はさほど悪くなく、三日に一度の山スキーが可能な日ではあったが、前回の山行で古傷であった膝の痛みが発症し、さしあたり体を痛める遊びは慎むべきなのではないかと山スキーはやらない日とした。
 ここ一 ....
ここいらへんでは氷柱はみられない。駅前のマンションの前に、水のあがらない噴水(池でもないし、あれってどういうつもりだろう)があって、冬のいちばん底になるとようやく薄く氷が張るくらいだ。
部屋のな ....
 今冬、二度目の除雪をした朝であった。相変わらず重い雪で、スノーダンプには少ししか入れることができない。ただ、一回目の時よりも重くなく、除雪機で難なく飛ばすことができた。
 先月二十九日に事業所を一 ....
去年よりはだいぶましな10月と11月を過ごしたと思う。
たくさん捨てたし、いろいろなものをたべた。ベランダに出していた観葉植物を部屋のなかにいれてやると、とたんに空気がしめっぽくなる。

色 ....
何が自分にとって悪いのかわからないです、と言った、何が起こるのかわからないから、物事が起こってから対処するしかないんです、とも。カウンセラーは、少し考えて、あなたの中で何が起こっているのかを検証す ....
七さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト(158)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
メモ- はるな散文(批評 ...325-12-2
山仕舞い- 山人散文(批評 ...7*25-11-3
つめたいくま- はるな散文(批評 ...425-10-21
山林- 山人散文(批評 ...6*25-9-27
メモ(日記)- はるな散文(批評 ...325-9-17
メモ- はるな散文(批評 ...325-9-3
メモ(夏について)- はるな散文(批評 ...825-8-26
メモ- はるな散文(批評 ...325-8-5
メモ(日記)- はるな散文(批評 ...225-7-15
メモ(ドアを蹴飛ばす)- はるな散文(批評 ...325-7-1
メモ(転倒)- はるな散文(批評 ...525-6-24
メモ- はるな散文(批評 ...325-6-10
メモ- はるな散文(批評 ...325-5-27
味気ない朝- 山人散文(批評 ...7*25-5-12
メモ(母の日)- はるな散文(批評 ...2*25-5-11
メモ- はるな散文(批評 ...325-4-23
物語は終わり、別な物語がまた始まる- 山人散文(批評 ...8*25-4-20
メモ- はるな散文(批評 ...225-4-16
冬が終わり現実の春が来る- 山人散文(批評 ...5*25-3-20
メモ- はるな散文(批評 ...225-3-19
メモ(ぶつかりおばさん)- はるな散文(批評 ...325-2-25
メモ(プラスチック・ビーズ)- はるな散文(批評 ...325-2-20
メモ(5文字でおわらなきゃいけないしのこと)- はるな散文(批評 ...425-2-13
メモ- はるな散文(批評 ...5*25-2-7
メモ(蹴り上げる)- はるな散文(批評 ...425-2-4
なごり雪のような雪が舞う真冬のとある日曜日- 山人散文(批評 ...5*25-2-1
メモ- はるな散文(批評 ...225-1-15
冬の思い出- 山人散文(批評 ...3*24-12-7
メモ- はるな散文(批評 ...324-11-29
メモ- はるな散文(批評 ...124-11-25

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