すべてのおすすめ
朝、コンクリート塀の中で泣いている天使が
電線から垂れる浅葱色の
雨粒で僕を起こしてくれた
僕は宇宙を蹴ろうとしていたけれど、
朝は宇宙とは何の関係も無かった
その頃(いや今も)僕は ....
10月15日(土)、
少し遠くの図書館に行って、小説を借りてきた。陽だまりは懐かしく澄んでいた。小説からは、少しレモンの匂いがした。
(小雨の朝とは違う昼の光や、少し遠くに来たという身体の浮遊感 ....
眠れない日が何日か続いて、僕の、痛みの塔、が視界の右端に、反対側には眠気。今朝、僕の体がひとりで勝手に歩いていって、切符売り場をちらりと見ることもせず、学校とは反対行きのバスに乗ってしまった。仕方な ....
「しー、静かに」
僕が部屋に入るとたろやんはまだ小説を書いていた。僕がご飯と言うとたろやんはそう言って、いま佳境なんだと呟いた。昨日も一昨日もたろやんはそう言ってご飯を食べなかった。食べないと死ぬ ....
その眼で、その眼で歪な
赤い円を描くのです
咲かなくていい、咲かなくていい
と
ベランダのプランターに言い聞かせ
私は伝記工場へ向かいます
5バイトほどの容量です
けれど
....