時間を つぶすと言うのか
やっと生まれて来た この
小さな 幼気な時間をあえて
つぶす と言うのか

梱包材のつぶらな可愛いプチプチを
訳もなく指先でつまんで破裂させるように
このささや ....
チューリップの心に残る色合いに逢いたくなって植物園行く

池にいる大きな鯉は元気いい庭色づけるそれぞれの模様

仕事終え普段着に戻り微笑んだ時間に追われなくなり自由

透明な心になれば見え ....
息もないコールド・スリープの午後
艶かしい女の身体と
ゴキゲンな薬の夢
乾いて
ひび割れた皮膚の上で
上がり始めた熱が止めをさす


きみの手のひらの中、も ....
月明かり照らす銀雪瞬きて掬う我が手は熱に浮かされ

垣間見る竹垣のもと粗目雪日は過ぎ去れど募るばかりで

牡丹雪つもり唐傘かしげさす覗く君の手白にまぎれて

さようならかき消して ....
いつの間にか
君と僕は
違う道を歩いてた
あの時じゃなくても
たぶん
いずれは訪れる時だった
だから君を憎んではいないよ
ただわかっていても
寂しくなっただけだよ

離れていく後姿 ....
山を駆け下り開けた浅瀬に出ると
ゆるゆると草を揺らしながら往く
水の膨らみは千変万化を繰り返し
陽射しに微笑みを返すのだ

小学生の女の子ばかり六人
紫外線から完全に身を守った女の先生と一 ....
唇の微熱で溶かす甘さでもあなたにあげるキスはせつない

繋ぐのは衝動的でもいいかしら手と手温もり寂しい音も

二人なら夢物語会話すらままならないのキュンと熱くて
「春の土」
よりそひて小川とあぜ道蛇行せる二月の畠に耕人ひとり 

音なくて雨降りゐたり 静かにも春を見上げて庭辺の千草

うんうんと地よりわきたつ緑児を雨とお日さま交互にあやす

一坪 ....
キャスターが告げるGWの始まりに壁の暦がもてあます明日

人様の都合を聞かぬこの星を苛めるために振りかざす鍬

白米に気色の悪い虫が湧く結局おんなじように生きてる

要するに食物連鎖のくく ....
そうしてすべてがすり身となるのだ
肉も魚も豆も米も野菜も一切合切
ミンチよりも細かくなめらかに
均一のペーストに
そうして型成される
ソーセージのような蒲鉾のような
なんとも名状しがたい食 ....
真っ白のまま鍵付きの日記帳また新しい春が来ました 八重よ、八重、
お前はどこからやってきた?
海の向こうの和の国の
家族がお前も恋しいか?

八重よ、八重、
お前はいつからそこにいる?
出逢った時からお互いに
白髪も相当溜めてきた
 ....
ご乗車ありがとうございます
この列車は、終点自殺峡温泉まで
各駅に停車します
この列車からは様々な絶望が展望できます
欲望が大きいほど大きな絶望です
変形がひどいほどいびつな絶望です
次は ....
ビルが朝陽にかじられて
吐き出された陽光は窓をすり抜け
昨夜の恥部を暴き出す

人々は慌ててカーテンを閉じ
ベッドを隠し
朝を始める

わたしと来たら
病室のカーテンを開け放ち
 ....
ときどき、神さまについて
考えてみることがある
私は無宗教だが
神さまを侮ったりはしない

イメージは漠然として
先祖の霊だったり
大自然の力だったり
稲荷大社の狐だったり

見え ....
取り返しのつかない
言葉や行動に
叫びだしたいほどに
悔やんで
落ち込んで
自分の心を
痛めつけているけれど
そのことを
上手く
表現できないことだって
あるのです

どうか
 ....
道徳はいらない
融通はきかない
マニュアルをくれ
規律だけを愛している

犯罪も厭わない
命だって捨てよう
従属は快楽
命令を待ち侘びる

鎖で縛ってくれ
考えるのは面倒だ
薬 ....
郵便配達の仕事が余りにも忙しいので
命令とか責任とかで目の前が真っ暗になったので
思い切って溜まった郵便物を池に投げ捨てた
私は仕事から解放され池の縁に座っていた
はがきが水に濡れ ....
わたしはターヘルアナトミア

あなたの皮をペロリと剥いで

思惑の筋や経絡がどれほど緻密にヒクついているか

白日の下に晒してご覧に入れます

わたしはターヘルアナトミア

飲み込 ....
朝靄の中
白い影が一歩また一歩
呟く声の方向は
白い視界の中の山脈
吹雪いている心の中の
一線の黒い帯赤い線

ほんの三ヶ月前には
仄かな暖かさのため
身を寄せ合って生きてきた
そ ....
 四月の終りの西都の原は
 空の青と雲の白 
 陽光に映えた一面の緑の間に間には
 ミツバツツジの赤が美しい

 ゆらゆらと若草の間を歩くと
 目の前に左に右に草をまとった程々の墳丘が現れ ....
ミサイルが雲を吐き出していく
いつものように飛行機ならばよかったのに
女だって子どもだって
味方を攻撃するものは殺す
復讐の芽を摘むために
一族郎党皆殺す
不用意な情けは平和を遠ざける
 ....
生きたいと願う父が死んだとき死にたいと思う私が産声あげる

サヨウナラサヨウナラって粉になるでんぷんみたいに翔ばされる骨

肉体の元素記号を燃やしても軽くならない質量 タマシイ

立 ....
幾何学カットされた放射状のライトセーバー。
グラスに注いだ水はきらきらと反射をして
虹のアーチを作る。

日の光を全身に取り込んだグラスは
魂の輝きを映し出すかのように
手にする者を無言の ....
鈍痛で目が覚める
平日の昼下がり
調子が悪いんだ
いつものことだけど

気つけのアルコール
ツマミが無いな
まぁ別にいいか
たまにはいいもんが飲みたい

不健康な幸せだな
噛みし ....
本当の愛を見つけて満たされて光にかわる新月の夜 雨が降るようには
言葉は降ってこない
言葉は辺りを水浸しにしないし
視界を霞ませたりはしない

日が降るようには
言葉は降ってこない
言葉は全てを明らかにしないし
辺りを温 ....
地方都市の春が好きだ

雑駁な緑たちが

蔓延ってゆくさまが好きだ

世界が桜の花から解放されて

自由な死体のように日を浴びている

だだっ広い街道に地元の店舗

低い建物が ....
お父さんが死んだ日
いつもより輝いてみえた北斗七星。

お父さんが死んだ日
いつもより白く見えた庭の雪。

お父さんが死んだ日
いつもより寒く感じた六畳の客間。

寝ていたはずの猫 ....
ただ頷いている風合いでいいのです
経年変化に経年風化なく
裏地にでも縫い付けてください

西のまちは
貴族により栄え
東のまちは
西洋により栄えた

その北みちのくは
辺境の地とし ....
星野つばきさんのおすすめリスト(139)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ツブスナカレヤ- ただのみ ...自由詩15*15-5-5
チューリップ- 夏川ゆう短歌115-5-5
オーティスをシンパシーで笑い飛ばしながら、それでも。- ホロウ・ ...自由詩10*15-5-4
ゆきのみぞしる- 中原馨短歌215-5-4
願う- 文字綴り ...自由詩3*15-5-3
愉快な午後- ただのみ ...自由詩17*15-5-2
衝動- 虹香短歌115-5-1
詩人サークル「群青」4月の題詠「土」- 木原東子短歌6*15-4-30
GWの始まりに- 亜樹短歌315-4-29
ショク文化大革命- ただのみ ...自由詩18*15-4-29
真っ白のまま鍵付きの日記帳また新しい春が来ました- 北大路京 ...短歌315-4-27
八重よ、八重- 夏美かを ...自由詩24+*15-4-26
絶望列車- イオン自由詩2*15-4-25
ビルが朝陽に囓られるとき- イナエ自由詩17*15-4-25
【_ときどき、神さま_】- 泡沫恋歌自由詩21*15-4-24
僕という人間- 緑かな自由詩3+15-4-24
パラノイド- 捨我自由詩215-4-23
忙しい仕事- 葉leaf自由詩515-4-23
ターヘルアナトミア- ただのみ ...自由詩18*15-4-22
狐夫婦- ……とあ ...自由詩11*15-4-21
西都原古墳群- 秀の秋自由詩415-4-21
無翅- 木屋 亞 ...自由詩4*15-4-20
- 為平 澪短歌5*15-4-19
真夏の家族。- 梓ゆい自由詩715-4-19
酔い待ち- 捨我自由詩215-4-18
本当の愛を見つけて満たされて光にかわる新月の夜- 北大路京 ...短歌315-4-18
降る言葉- 葉leaf自由詩1015-4-18
- 吉岡ペペ ...自由詩815-4-18
お父さんが死んだ日。- 梓ゆい自由詩415-4-18
染め織- 黒木アン自由詩1415-4-18

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